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ライダーが安心してツーリングを楽しめるための製品開発をする秘訣とは?

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

目次

レースからツリーングまでメッツラーの築き上げた信頼

ロングディスタンス、エンデュランスで安心、安全な高性能タイヤ作りをランドスローガンに打ち出すメッツラータイヤ。マン島TTレースなどに代表される文字通り長距離「ロードレース」で強いプレゼンスをもっています。

マン島TTレースでは、例年レコードラップの更新や、表彰台を占めるライダーの多くがメッツラーユーザーであることは今や常識となりつつあります。この強さの秘密はまさにメッツラーのタイヤ作りフィロソフィそのものと言えるのです。

これは、レースタイヤであっても多様な環境変化への対応力の強さ、ライダーが安心して攻められる製品作りの技術力とフィールドドテストを重視した製品の鍛錬から生まれるもの。このコアバリューは、メッツラーがスポーツツーリングタイヤで築いてきた信頼性と共通のものと言えるでしょう。

優れたハンドリングとグリップ力、低温時からしっかりとした接地感があり、コンパウンドとタイヤの内部構造で生む雨でも自信を持ってライディングが出来る安心感、そしてタイヤの耐久性。多様な道路状況を走るツーリングだからこそタイヤに求める性能は多岐にわたります。この物作りと方向性はレーシングタイヤでもまさに同じ。

そうしたコンセプトは、プロダクションレースでの活躍でも知られるように、主役であるライダーがマシンコントロールをする時、まさに最高の瞬間を過ごせるよう仕立てられた道具として機能します。こうしたタイヤ作りをするメッツラーですから、車両メーカーとのシナジーも枚挙に暇があせん。

車両メーカーとの共同開発

例えばBMWモトラッド。それぞれの機種に必ずと言ってよいほどOEMタイヤリストにメッツラータイヤが名を連ねています。その一つ、プレミアムツアラーとしてお馴染み、直列6気筒エンジンを搭載したK1600シリーズが登場した当時、K1600GTLの350㎏に迫る重量、そしてそのパワーが生み出すスピードに耐えるため、メッツラーは高荷重仕様に専用設計したスポーツツーリングタイヤ、インタクトZ8で足元を支えました。

また、2013年に登場したBMWの水冷ボクサーシリーズ。そのトップを切って市場投入されたR1200GSにもメッツラータイヤがGSと同時開発を進めたツアランス・ネクストが採用されました。この現在もタイヤは、アドベンチャーモデル向けに販売されています。

新世代水冷ボクサーシリーズの特徴は、新設計のエンジンが可能にした高い性能を持つシャーシ設計でした。また、ライディングモード設定で、サスペンションの減衰圧特性、エンジンのトルク特性、トラクションコントロールやABSの介入設定が一括で変化させる電子デバイスを搭載した先駆け的モデルでもありました。

タイヤに対する要求も当然グレードが上がります。タイヤサイズは従来モデルよりもワイド化。

 - フロント:110/80ZR19 → 120/70ZR19
 - リア:150/70ZR17 → 170/60ZR17

となり、舗装路でのアジリティーも飛躍的に向上させています。
特にGSのようなアドベンチャーモデルは、ロングツーリングで海岸線では夏の気候、数時間後に3,000メートル級の峠までワインディングを登れば、気温が一気に15℃以上低下することも珍しくありません。

しかも、その峠をこえれば天候がガラリとかわり、雨や霧ということもあるでしょう。山の岩肌からしみ出した流れや流れでた泥や小石。ライダーが緊張する場面でも爽快に走りを楽しめるようタイヤがしっかりサポートをする必要があります。怖じ気づいたらアドベンチャーどころではありませんから。

どんな場面でも安心感があり、ワインディングロードでのハンドリングを楽しみ、クルージングでは良質な乗り心地を提供する。もちろん、ダート路でもユーザーの期待を裏切るわけにはいきません。それらの相反する要素を持ち、満たした上で、ハイパワーに負けてライフが短くなっては意味がありません。

性能のレーダーチャートグラフがあったとしたら、全方位に伸ばす必要があったのです。新しい時代に向けたツアランスネクストはそんなコンセプトで作られました。そう、走りの究極を楽しむ上で、速度レンジ、マシンのジャンルは関係ありません。

それだけに、メッツラータイヤはこれまでにも多くのメーカーと互いにシナジーを発揮し、共同で開発を取り組んだプロダクトがるのです。つまり、メッツラータイヤの製品には、未知の次期モデルの性能を満たすタイヤとしてマーケットに登場している、とも言えるでしょう。

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