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図太いトルクに怒濤の加速!最新テクノロジーが満載の「インディアン」のニューモデル「スカウト」

アメリカ最古のバイクブランド「インディアン」。そのミドルクルーザーとして人気の「スカウト」が、およそ10年ぶりにフルモデルチェンジ。往年のスタイルをイメージした「スカウトクラシック」、16インチ・ファットタイヤを装着した「スカウトボバー」、フロント19インチの「スポーツスカウト」、ツーリング仕様の「スーパースカウト」、さらにパワーアップしたエンジンを搭載した「101(ワンオーワン)スカウト」の5機種がラインナップされている。その中から「スカウトボバー」と「101スカウト」を試乗してみた。

目次

ローダウンで安定感があり、意外と取りまわしやすいスカウトボバー

ブラックスモーク、サンセットレッド、スピリットブルーメタリック、ナラブロンズメタリックの全4色。スタンダード/リミテッド/リミテッド+テックの3グレード設定。価格は196万円~。

フルモデルチェンジした「スカウト」は排気量を1133cc→1250ccへと拡大し、最高出力は90hp→105hpへと高められている。フレームも新設計で、スチールとアルミをハイブリッドすることで最適な剛性と強度を実現している。

新型「スカウト」は先述のように5機種がラインナップされていて、さらに標準仕様の「スタンダード」、ライディングモード/トラクションコントロール/クルーズコントロール/USBポートなどを装備した「リミテッド」、リミテッドの装備に4インチディスプレイ/プッシュボタンスタートを装備した「リミテッド+テック」の3つのグレードが設定されている。スーパースカウトと101スカウトは、リミテッド+テックのみの設定となるが、他3機種はすべてのグレードが選択可能だ。

今回試乗したスカウトボバーのグレードは、ライディングモードなどを変更できる「リミテッド」だった。
大容量のラジエターも新設計。同じく新設計されたフレーム内側に収まるスリムな形状。
スカウトボバーの特徴となっているフロントタイヤは、130/90-16インチとファット。正立フロントサスのストローク量は120mm。
リヤサスのストローク量は2インチ(51mm)! しかしながら乗り心地は良好だ。駆動はベルトドライブだ。
クッション性がよく、ポジションの自由度も高いシングルシート。スカウトボバーはシート高も低く設定されている。
オフセットされたナンバープレート。テールランプ・ブレーキランプはウインカーと一体化されている。LEDで被視認性は良好だ。
シンプルな丸型メーター。トラクションコントロールなどの設定は液晶部分で確認できる。
スカウトボバーのシート高は665mm。ライダーの身長は172cmで足着き性に不安はない。車重は246kgだが、取り回しは予想以上に軽快。小柄なライダーでも扱いやすさを感じるだろう。

乗りやすさと怒とうの加速力を併せ持っている

どの回転域からでも、スロットルひと捻りで怒とうの加速力を発揮する。

スカウトボバーの車重は246kgで、軽量というわけではないけれど、ローダウンで低重心化された車体のおかげで取りまわしは予想以上に軽快だった。ファットな前後タイヤは直進安定性が高く、徐行時にはハンドリングに重たさを感じたが、小走り程度のスピードが出ていれば車体の倒し込みも軽快で、コーナリングもスムーズに行なえる。

新型エンジンはパワフルなのはもちろんだが、それよりもトルクの太さが印象的だった。アイドリングは1200rpm程度だが、2000rpm辺りから図太いトルクが立ち上がり、押し出されるような加速力を発揮してくれる。スロットルをほんの少し開けた瞬間に怒とうの加速が始まり、その爽快さに思わず笑顔になってしまった。リヤサスのストローク量はわずか2インチ(51mm)で、荒れた舗装路では衝撃が伝わってくることもあったが、状態のいい舗装路での乗り心地は予想以上によかった。試乗当日は時おり激しく雨が降る天候だったが、トラクションコントロールのおかげでスリップすることは皆無だった。

試乗車のスカウトボバーは「リミテッド」仕様で、ライディングモードの変更が可能だった。モードは「スタンダード」、「レイン」、「スポーツ」の3つに設定できる。スタンダードは基準となる設定で、スロットルレスポンスにダイレクト感があるけれど、マシン挙動はギクシャクせずスムーズな乗り味となる。パワーも必要充分以上で乗りやすい。レインはパワーが抑えられ(それでも充分パワフルだが)、スロットルレスポンスもマイルド。マシン挙動も穏やかになり、雨の日も不安なくライディングできる。扱いやすく、トルクとパワーに慣れるまではオススメのモードだ。スポーツはスロットルレスポンスがシャープで、どの回転からでも怒とうのトルクとパワーが発揮され、圧倒的な加速力を発揮して速い。Vツインらしい鼓動感が楽しめるモードだ。状況に合わせて乗り味を変えられるので、ツーリングなどのロングライドで疲労軽減にも貢献してくれるだろう。個人的には北海道ツーリングに行きたいと思うバイクだった。

スカウトボバー主要諸元

全長×全幅×全高2206×930×1071mm
ホイールベース1562mm
最低地上高109mm
エンジン型式水冷60°Vツイン1250cc
ボア×ストローク104×73.6mm
燃料タンク容量13L

さらにパワフルなエンジンと専用サスで、スポーティな走りの101スカウト

リミテッド+テック仕様のみとなる101スカウト。サンセットレッドメタリックwithグラフィック、ゴーストホワイトメタリックwithグラフィックの2色。価格は268万円~。

1928年から1931年までの3年間、当時のインディアンスカウトの高性能モデルとして登場した「101スカウト」。101は最高速度101マイル(約163km/h)にちなんでいるという。その101スカウトがニューモデルとして登場した。

101スカウトのエンジンはECUを独自セッティングとすることで、最高出力を105hp→111hp、最大トルクは108N・m→109N・mへと高められている。
フロントサスはフルアジャスタブルの倒立となり(ストローク量は120mm)、ブレーキはダブルディスクを装備。ブレンボ製キャリパーをラジアルマウントする。フロントタイヤは19インチ化し、フロントホイールは切削加工が施されている。
リヤサスはリザーバータンクを装備したピギーバックタイプを採用し、ストローク量は76mmとなっている。調整機能も装備している。
メーター表示切り替え、ライディングモードなどの設定変更は左側のスイッチボックスで操作できる。グローブのままでも操作しやすい。
キーレスイグニッションを採用し、スタートボタンを押せばエンジンを始動できる。始動性も良好だ。
フロント19、リヤ16インチホイールを装備し、ハンドルは5インチライザーが装着されている。シート高は680mmと少し高くなっているが、足着き性は相変わらず良好だ。

軽快なハンドリングで走りがよりシャープに

フロントタイヤはスカウトボバーの16インチから19インチへと大径化されたが、ハンドリングの軽快さは増している。

往年の高性能モデルのネーミングを引き継いだ最新101スカウトは、エンジンのトルクとパワーがさらに増強され、前後サスもフルアジャスタブルに変更されている。ホイール、ライザーなどに切削加工が施され、ブレンボ製キャリパーを装備するなど、細部までこだわった作り込みとなっている。

独自装備の採用などにより、車重は249kgと3kg増えているが、取りまわしで増量した重さは感じなかった。フロントタイヤは19インチへ大径化されているが、エアボリューム(タイヤ内の空気量)が減った効果で接地感がよりダイレクトに伝わりやすく感じられ、ハンドリングも軽快に感じられた。エンジンは6hpほどパワーアップしているが、元々がパワフルなので、走行中にその差をハッキリと体感できなかったのが正直なところ。むしろ、軽快になったハンドリングと、よりスムーズになった乗り心地のほうが印象的だった。前後サスがフルアジャスタブルに変更され、サスストロークがよりスムーズになっている恩恵だろう。

ライディングモードはスカウトボバーと同じく「スタンダード」、「レイン」、「スポーツ」の3モード。乗り味の変化もスカウトボバーと同じ感じだ。ただし、101スカウトは4インチディスプレイが装備され、モード変更や速度・エンジン回転などが鮮明に目視しやすくなっている。

試乗車の101スカウトは足を前方に出すフォワードコントロールだったが、オプションで一般的なバイクと同じミッドコントロールに変更可能だ。個人的には101スカウトの軽快なハンドリングには、操作性に慣れたミッドコントロールのほうが合っていると感じた。101スカウトは、快適なクルージング性能に加えて、Vツインらしい鼓動を感じながらスポーティなライディングも楽しめる多機能なバイクになっている。

101スカウト主要諸元

全長×全幅×全高2206×956×1155mm
ホイールベース1562mm
最低地上高113mm
エンジン型式水冷60°Vツイン1250cc
ボア×ストローク104×73.6mm
燃料タンク容量13L

※記事内容は全て執筆時点のものです。最新の情報をお確かめください。

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