チューブタイヤの修理は「ゴムのり」と「修理パッチ」が必要
巷では「SDGs(持続可能な開発目標)」というキーワードの元、どこかキラキラしたエコ活動が流行っていますが、流行に馴染めない斜め向きの人にとってはどうしても縁遠いもの。
しかし、何も裏に含みの無いリアルなエコであれば、私のような社会のメインストリームに席の見つからなかった人にとっても、取り組みやすいものです。
ここに取り出したるは多分20年近く前に購入したゴム長靴。アウトドアブランドの「コロンビア」の製品です。そこそこの値段したと思うのですが、問題はそこではありません。
何を隠そうこの私は「バカの大足」のバカな分を加味すれば埼玉代表くらいには選出されても恥ずかしくないくらいバカで足が大きくて、サイズは悲しいことに30.0cm。
ネット通販がこれだけ普及した現在だからこそ、今では履き物に困りませんが、実店舗での販売しかなかった時代はサイズを見つけた時が買い時という感じで、とにかく店ででかいサイズの靴を見つけた時はチャンスとばかりに多少高くても買わざるを得なかったのです。
どこだったかはもう忘れてしまいましたが、どこぞやのアウトドアショップで奇跡の出会いを果たした私とデカすぎる長靴はその場でマッチングを果たしたわけです。
とはいっても長靴って登場機会は余りないもので、20年間で活躍したのは数えるほど。
哀れ長靴は、でかいし、長いし、重いし、永きにわたり靴箱の中で肩身の狭い想いをしていたわけです。で、最近になって車の洗車でもしようと長靴を取り出してみた結果、ブーツで言うシャフトの部分に亀裂が入っているのを発見したわけなのでした。
まあ、20年も経てばそれはゴムも劣化するわけです。バイクで言えばタイヤとかなんて絶対20年保たないですからね。良く持った方です。
ですが、おいそれと捨てるわけにはいけません。
もちろん、ワークマンとかに行ってフランクに長靴を購入できる、27.0cmの足とかだったら良いんですけど、30.0cmの長靴なんてのは手に入らないでしょうし、かといってアウトドアブランドのお高い物を買えるような財力無いわけです。
そこで、流行りのSDGsに無理やりこじつけて修理して再起を図ってみることにしたのでした。
ゴムの穴を塞ぐもの……。私の家にたくさんありました!
とにかく、拙宅には工具やバイク修理の道具だけは売るほどある物ですから、その中で強力にゴムの穴を塞ぐことができる道具があるのを思い出しました。
チューブタイヤのパンク修理を行う修理パッチとゴムのりです!
私はチューブタイヤのバイクを何台も持っているので、いつかは使うと思ってストックしてあったのですが、そんなバイクに滅多に乗らないというか実際は動かないので必然的に使うことがなく、ただ家に存在しているだけでした。全くもって非SDGsです。
昔、メカニックをしていた頃もチューブタイヤのパンクはチューブ交換なのであまりタイヤパッチの出番はありませんでした。
そんなゴム乗りとパッチは小学校とか中学校の頃は自転車のパンク修理に使っていたものです。
一般的なタイヤチューブの修理手順
チューブのパンク修理方法は、バイクも自転車も同じですが、バケツの水に漬けるなどしてチューブの穴を探し当てたら
接着剤が良く喰いつくようにサンドペーパーでチューブの表面を荒らして
ゴムのりを広めにたっぷり塗布。のりが乾いたところを見計らって
パッチを貼ってしっかり圧着。
穴が塞がるという手順を経るわけです。
しっかり接着できればバイクの空気圧に耐えるくらいになるわけで、接着力は強力であります。
長靴もタイヤチューブも材質はゴムなのですから、これは修理して完全復活を望むことができそうではないですか?
同手順で穴開き長靴は復活することができるか!?
クラックが入った以外はしっかり原型を保っており、まだまだ履けそうなコロンビア製長靴ですが、亀裂は前側に発生しております。折り目になってしまっているんですね。
これがパンク修理パッチで直れば、二度と同じ箇所は穴が開かないと思います。が、周辺に負担がかかるので、修理箇所の周囲にまた亀裂が発生することが予想されます。
修理を開始
タイヤチューブと同じようにサンドペーパーで表面を荒らして
サンドペーパーは使う修理パッチより広めにかけておきます。削りカスはパーツクリーナーで洗浄しておきます。
ゴムのりを使用します。缶入りはチューブ入りより長持ちするようです。ただ量が多いので私が死ぬまでにおそらく使いきれないと思いますが……。
やはり広めに塗ります
ゴムのりは必ず乾かしてから接着します。接着剤が乾いていない状態でいくら圧着しても接着しません。
パッチを貼って
ドライバーの柄とかプラハンなどで圧着します。
しっかり圧着したら透明フィルムを剥がせば
修理完了です!すぐに実用できるのが良いところ!
折れ曲がる部分だけどしっかり面に追従!
端の部分までしっかり接着されており、剥がれる気配は皆無!空気も漏らさない修理パッチですから、当然水をも漏らさない訳で、これはもう完璧に直ったと言って良いでしょう。
これは勝利なのかはわかりませんが、長靴は延命することに……
私がリッチであれば、穴の開いた長靴は即座に処分して新調するわけで、それこそが人生の勝者の行いなわけです。その観点から見れば今回の行いは決して勝ったとは言えないのですが、ただ修理には成功して長靴をまだ使い続けることだけはできます。
昔の漫画には服の肘や膝部分に当て布をして繕っている状態を描き、貧乏であるという表現が多用されていましたが、まるでその実写版のようになってしまいました。今後、どのくらい再補修ができるかわかりませんが、せっかく修理もできたわけですし、また大事に使い続けたいと思います。
ゴム製の長靴であればここで紹介する手順で修理できるかもしれませんし、他のゴム製品(例えば防水バッグとか?)の再生も期待できます。
ぜひ、ゴム製品の穴開きでお困りの方がいらっしゃいましたら、チューブ用のパンク修理キットに注目していただきたいと思います。