フリースというものがある。モフっとしたあれである。
今年41歳の筆者の場合、フリースはファストファッションブランドのユニクロが火をつけた印象が強い。フリース=ユニクロという印象すらあった。ある時アウトドア用品メーカー、モンベルの路面店が地元にできた。冷やかし半分に入ってみたところ、フリースだけでも何種類もあり驚いたものだ。
それ以来、すっかり沼にはまってしまい、身に着ける物が全てモンベルという日もあった。アウトドア用品メーカーの製品は快適で動きやすいので、つい手を伸ばしてしまうのである。
今年はモンベルから完全新作のフリースがリリースされている。結論から言えば最高である。だが折角なのでモンベル沼にどっぷりのおっさんが使っている製品も2つほど紹介したいと思う。
クリマエアリバーシブルジャケット Men’s
保温力★★★★★
ライニングモデル唯一の弱点をなくしたモデル
基本的にフリースは中間着に使われるのが一般的だ。ただ防風性を足してアウターとして使えるようにした製品も存在する。モンベルのフリースラインナップ中にも「ライニング」シリーズが存在し、ナイロンの裏地をつけて防風性を追加している。
あくまで個人的な意見だが、バイクでフリースを使う場合中間着として使うので、汗抜けが良い方がいい。裏地をつけてしまうと、その機能が落ちてしまうのでいかがなものか・・・と手を出してこなかった。
クリマエアリバーシブルジャケットMen’sは毛足の長いクリマエアと、防風・透湿性に優れるゴアテックスインフィニアムウインドストッパーファブリクスを採用することで、優れた防風・保温・透湿性に優れた性能を実現している。
本製品はリバーシブルとなっているが、両方試してみたところ機能性でいえば毛足の長いクリマエアを内側にした方が良いと感じだ。
理由は3つ。一つはシャカシャカした素材のゴアテックスインフィニアムウインドストッパーファブリクスを内側にするより、フワフワのクリマエアを内側にした方が肌触り、保温性が高い印象を受けたから。
二つめはどちらの面を表にしても両脇にポケットが配されているが、ゴアテックス側はポケットに止水ファスナーがついているからだ。バイクで使うなら落下しないようにポケットにはファスナーが欲しいところだ。
そして最後の一つはサラッとした素材のゴアテックスインフィニアムウインドストッパー ファブリクス を外側にした方がレイアリングしやすいからだ。
お値段は17,820円(税込み)とモンベルのフリース製品中では一番高額だが、ナイロン素材を貼り付けたクリマエアライニングジャケットは13,200円(税込み)。4000円は決して価格差として小さくはないが、高級・高性能なゴアテックスインフィニアムウインドストッパー ファブリクス を採用しつつ、この価格は「かなり頑張ってる」といえるだろう。
クリマプラスシーリングジャケットMen’s
保温力★★★★
ライニング無しのモデルでは最強の保温力を持つフリースがこちら
モンベルのオンラインストアや一部の路面店ではファクトリーアウトレットコーナーが用意されている。実はこの製品は今年廃盤になってしまっており、今ではファクトリーアウトレットコーナーでしか買うことができない。
とはいえ、SサイズとXLサイズこそ在庫が少なくなっておりカラーも限定されるが、そのほかのサイズはオンラインストアで全国配送可能だ。
モンベルにはたくさんのフリースがラインナップされており、モンベル沼にどっぷりの筆者は、どのモデルも一度は手にしている。その中でもライニング無しのモデルとしては歴代一位の保温性を持っているのがクリマプラスシーリングジャケットだ。
厚手のフリース生地に羊毛のような柔らかい風合いの組み合せはダントツに暖かく、中間着として着用すればアウターはオールシーズン用ジャケットで冬のライディングに耐えられるほどであった。
生地はストレッチ性と速乾性に優れているのでピッタリサイズで着用していても動きにくいことはない、また気温が低い冬場でも一日でしっかり乾くのもありがたいポイントだ。
胸と両脇合計3か所のポケットはいずれもファスナー付きなのもバイカーとしては安心だ。ファクトリーアウトレットは型落ちの販売をするコーナーであり、B旧品ということはないので安心してほしい。
クリマエアジャケットMen’s
保温力★★★
保温力と軽量性のバランスに優れた一着
クリマエアジャケットMen’sは幅広いモンベルのフリース中でも高い人気を誇るモデルだ。
それを示すようにカラー・サイズ展開が広いのが特徴的だ。サイズはXSからXLまで展開されており、さらにM-RやL-Rといったゆったりサイズまで展開されている。毛足が長く肌触りが良いのはもちろん、保温性に優れ軽量性にも優れている。
使う人は限られると思うが、親指を通すことで手の甲まで保温することができるサムホールを採用しているのも、他のフリースにはない特徴の一つだ。
フリース部分もストレッチ性を備えているが、さらに脇下から脇腹にかけてと袖部分には別素材を採用しており、こちらはさらにストレッチする。厚みがあり保温性に優れた生地だが荒めに編まれているので通気性に優れ蒸れにくい。
筆者が所有しているのは去年のモデルとなるが、実はホンダ×モンベルのコラボモデルで肩の部分にホンダのエンブレムが入っている限定品だ。バイクもアウトドアも好きだ!という方にはたまらない商品だ。購入は全国のドリーム店などで可能となっている。
暖かいミドルレイヤーで アウターの選択肢が増える
3シーズン用のライディングジャケットを持っているのであれば、ミドルレイヤーの選択肢次第で冬でも使うことが可能になる。暖かいフリースと高機能なベースレイヤーを組み合わせれば真冬の厳しい寒さにも耐えられるはずだ。
モンベルは一通り買ったし、もういいか・・・となっていた筆者だが最初に紹介した クリマエアリバーシブルジャケット Men’s が良すぎて買ってしまいそうで怖い。