バイク整備だけでなくご家庭の様々なDIY案件に大活躍すること間違いなし!
発売当初売れに売れて欠品となり、しばらく買えなかったこともあるVESSELの電ドラボール。
ドライバーを使うボルトなんて電動に頼らず手で締めたら良いじゃん?なんて思っていた時期が私にもありました。
しかし、使ってみるとこれが超便利なのです。
まあ、バイクのバッテリーを交換するとか自分で自分のバイクをメンテするときは、緩めるボルトの数もたかが知れたもの。それは手動でも良いでしょうなんてお思いかもしれません。でも、電ドラボールの便利さを知ってしまうと、これがもう手でドライバーを回してなんかいられないのである。
VESSEL(ベッセル)はプロメカニックにも愛用者は多い
ここだけの話、ワタクシ昨年、紆余曲折ありまして職にあぶれて(今もですけど……)バイク用品店のピットで半年ばかりアルバイトしていたのだが、その時、一緒に働いているスタッフ数名がこの電ドラボールを愛用していた。
特に電ドラボールのありがたみがわかるのがスクーターのメンテナンス時である。スクーターは基本的にどんな作業をするにしてもカウルをばらさなければならず、車種や作業によっては一気に20本近くプラスビスを緩めなければならないこともある。もはや手では苦行であるし、用品店の作業ではスピードが命。これを使わない手はない。
電ドラボールの良いところは、ネジの脱着時に最も重要な最初の緩めと最後の締めを手作業で行える点である。
だから、使い手の技術を補うような機能は無い。しかし、その分熟練者でも違和感無くすぐ馴染むことができるし、作業の手間は圧倒的に少なくなるのだ。
使い方は非常にシンプルだ
スイッチに触れなければ通常のドライバーと一緒だ。緩めるときはグリップを握って手の力でボルトを緩める。軽く回るようになったら緩める方向のスイッチを押せばあとはモーターの力でボルトが抜けてくる。
逆にボルトを締める際は、通常のネジを締めるときのように、最初に手で2~3山締めてから、スイッチを締める方向に回し、ネジの座面が締める部材に接したら手で本締めるようにすれば良い。
ビット交換による拡張性
電ドラボールにはドライバービットが付属するが、他の汎用ドライバービットを差し替えることで様々なボルトに対応することができる。
バイクの車体にはプラス、マイナス、様々なサイズの六角、ヘックス、トルクスなどいろいろなボルトが使われているが、それらに対して電ドラボールを使うことが可能だ。
※ただし許容トルクがあるので大きな力がかかるボルトは適切な工具が別に必要になる。
家庭内の様々なDIY場面で輝く素質あり!
工具が必要になる場面は家庭内にも様々存在する。ハードなDIYを行わなくとも、電ドラボールを渇望するような場面が思い当たる。それが家具の組み立て時だ。
思い起こせば数年前、結婚に伴う引っ越しに際して某北欧格安家具店にて、セルフで組み立てる家具を何個も買ってきた。まだあの頃はバイク雑誌を編集していた会社員だったので、不規則で寝不足が続く生活サイクルの中、荷物の片付かない深夜の新居で、乏しい工具でひたすら家具を組み立てた辛い記憶がよみがえる。
あの時、電ドラボールはこの世に無かったが、今は電ドラボールがある世界だ。
電ドラボールで確保できる睡眠時間や電ドラボールで防げた夫婦喧嘩もあったろう……。
バイクメンテにも、ご家庭のDIYにも大活躍すること間違いなしの電ドラボールを工具箱にひとつ入れておいてはいかがだろうか?
今ではだいたいどこのホームセンターでも手に入る電ドラボール。現在3つのバリエーションがあって、今回使ってみたのが、プラスの2番のビットが付属した「電ドラボール No.220USB-1」。日本製だ。
もろもろの受賞をしていることがパッケージに謳われている。
商品構成は、ビットが1本に充電用のUSBケーブルが1本だ。
ビットの脱着を行うチャックは指先で上方に向けてスライドさせるタイプ。一般的なインパクトドライバーなどと同タイプ。片手でスライドできる。
ビットの脱着はスピーディーに行うことができる。
スイッチはドライバー先端方向が締める方向(正回転)になる。後端方向が緩める方向(逆回転)だ。
スイッチが奥まっているので意図せず触れて誤動作することが無い。モーターが動くと同時にLEDライトが点灯する。
電気工事の職人さんに大人気のVESSELボールグリップドライバーと同形状で握りやすく、力が入りやすい。さらに電動なのに軽い!ビット抜きの重量は160gだ。
充電はUSBにて
充電はマイクロUSBのtype-Bである。端子はゴムカバーで保護されている。
コンセントでも充電できるし、モバイルバッテリーでもOK。
軽くてコンパクトで使い勝手良好
私も普段作業のときはインパクトドライバーを使っていたが、重いし、トルクが強すぎるので基本的にボルトを緩めるときにしか使えない。そう考えると電ドラボールの機動性と適度なトルク感はバイク整備にも最適である。
ウインカーレンズの脱着に電ドラボールを使ってみた
逆に締めるときは、ドライバーグリップを軽く握って、ネジが締まり切った時のトルクを意識的に逃すようにしないと締めすぎてプラスチックのレンズを割ることになりかねない。あくまで最後は手で締めるようにしたい。
マスターシリンダーのキャップなども同手順で脱着できる
ビット交換による拡張性!
ビットを付け替えることで様々なボルトに対応させられるのも電ドラボールの魅力である。
ソケットレンチのビットアダプターがあれば電ドラボールを使うことができる部分が大きく拡大する。
ビットアダプターは工具専門でなくともホームセンターなどで一般的に手に入る。
これでヘックスボルトにも使えるようになる。
Vmaxのサイドカバーも瞬く間に脱着可能だ。
締め付けが強いボルトには要注意!
ただし、注意しなければならないのが対応のトルク範囲がある点である。手動でも10Nmを超えるトルクで締め付けると壊れるおそれがある。
高トルクの部位に関しては、ボルトの早回しには使えるが、最初に緩める時と最後に締める時は別の工具を使用することを心がけたい。
VESSEL 電ドラボールNo.220USB-1(+2 x 100付属)
価格 | オープン |
トルク(最大) | 2N・m(電動) |
耐久トルク(手動時) | 10N・m |
充電時間 | 約60分 |
連続使用時間 | 約40分(無負荷時) |
適用ビット | 対辺6.35mm 片頭・両頭ビット |