最近流行りのオフロード。やってみたいけど、どんなところか不安だし、周りに教えてくれる人もいないし……。そんなアナタのための本企画。第2回は、ダートデビューのためのウエアや装備についてお話していこう。
とにかく動きやすい服装で!
運動量の多いオフロード走行では、とにかく動きやすい服装が第一である。また重要なのが、泥で汚れたり、枝に引っ掛けてほつれたり、穴が空いたりしても構わないウエアを用意するということだ。
誰でもわざと汚したり、転んだりする人はいないと思うけど、状況によってはそんなことにに構っていられなくなるのがオフロード走行だからだ。
なのでウエアは、動きやすく、地べたに座り込んでドロドロになっても構わないものを用意する。
オフロード専用品と一般的なライディングウエアの違いは、プロテクターの装着しやすさにある。プロテクターに関しては後述するが、オフロード用のプロテクターは大きく厚みがあるため、どうしてもプロテクターありきで作られている専用品の方が使い勝手はいい。
また専用品は、プロテクター越しに擦れたり、ヒットしたりすることも想定しているのでかなり頑丈にできている。
ブーツはハイカットがおすすめ
オフロード走行において、安全面を考えれば、一番いいのはオフロードブーツになるものの、価格は3万円〜6万円と如何せん高価だ。
ちょっと河川や林道ツーリングに行っていみようという“お試し”程度なら、“ハイカット”のライディングブーツでいいだろう。
ハイカットと強調したのは、不意に足を付いたり、踏ん張ったりすることの多いオフロードでは、捻挫を起こしやすいから。また転倒時にバイクと地面の間に挟まったりすることもある。
そんな場合に捻挫を防止したり、くるぶしを怪我しないためにもハイカットであることが重要なのだ。
ヘルメットは目の保護が重要
ヘルメットは、目が保護できればなんでもいい。……が、走ってみるとやっぱり使いやすいのはオフロードタイプのヘルメット。
というのも、運動量の多いオフロード走行ではすぐに息があがる。そんな場合にロード用のフルフェイスヘルメットをかぶっているととにかく息苦しく感じてシールドを上げたくなる。
また発汗も多いので、シールドで密閉するうような構造だと、どうしても内部が曇りがちになる。
オフロード用のヘルメットのチンガードが前方に大きく尖っているのは、呼吸をしやすくするため。また別体式のゴーグルを使うのは、目の保護はもちろんだが、より隙間をあけて呼吸をしやすくするのと、ゴーグル内の曇りを防ぐことが大きな理由だ。
とはいえ、オフロードヘルメット&ゴーグルのセットは、ツーリングなどで高速走行する場合に非常に使いにくい。雨が降ればゴーグルとヘルメットの間から雨が侵入。濡れるだけならまだいいのだが、高速走行となると皮膚に当たる雨粒がかなり痛い。
なので、まずはシールド付きのジェットヘルメットか、オープンタイプのジェットヘルメットがオフロード走行に使いやすいだろう。
グローブは薄手で
それほど速度域が高くないオフロード走行。グローブはプロテクション性能よりも、クラッチレバーやブレーキレバーなどの動かしやすさを重要視される。
専用のオフロードグローブが使いやすいが、一般的なメッシュグローブや薄手のグローブでも構わない。
ただ、汚れるし傷みも早いのであまり高価なグローブはおすすめしない。
プロテクターはまずヒザ周りを中心に
ちょっとジャリ道を走ってみたい……ぐらいなら必要ないが、スピードを出したり、転倒の可能性のあるような場所を走るようになったら、プロテクターが欲しい。
まずはニーシンガードと呼ばれるスネからヒザを守るタイプのプロテクターを用意したい。仰々しく見えるが、岩や木などが出っ張っているオフロード環境で転倒すると、非常に高い確率でヒザ周りを強打する。そんな場合にもズレにくく、きちんと膝を守ってくれるのがニーシンガードなのだ。
レベルが上がったら装備もグレードアップしよう!
転倒や接触の多いオフロードでは、とにかく体を守ることが重要だが、ちょっとお試し程度なら、今使っているアイテムをベースに、今回紹介したような“そこそこ”の装備を揃えればそれでかまわない。
ただ練習して技術があがり、走行スピードが上がってきたり、より高いジャンプを飛ぶようになったら、よりハイスペックなウエアやプロテクターへステップアップする。……というか、その頃にはリスクに見合った装備が自ずと欲しくなるハズである。