メンテをすれば愛車のダメな部分が見えてくる
メンテナンスは愛車を調子良い状態に保つためには必要な作業。これを怠ると肝心な時に動かなかったり、最悪の場合は事故につながることもある。人間の健康診断と同じで定期的に行う必要があるのだ。
そんな愛車のメンテナンスだが、基本的なチェックや交換はさほど難しいものではない。メカに疎い人や、バイク初心者でも出来るレベル。もちろんメンテナンスの内容によっては、整備士免許が必要な箇所あるので、そういう部分はプロに任せるべきだろう。
これからツーリングシーズンになり乗る機会も多くなると思うが、そんな時期こそ出かける前にメンテをやっておきたい。晴れて暖かい日にチャレンジしてみよう。
メンテの前に「乗る前の日常点検」を忘れずに!
バイクの乗り方は人によってさまざま。毎日乗っている人(通勤・通学・仕事等)も、たまにしか乗らない人(ツーリング等)も、日常的な安全点検・整備が重要だ。出かける前に、給油や洗車のついでに、愛車の状態をチェックするようにしよう。
<チェックしてみよう 10の安全点検>
①ブレーキ(前後)、レバー(ペダル)の遊び、きき具合
②ブレーキ液の量(前後)
③エンジンオイルの量
④灯火装置および方向指示器
⑤タイヤの空気圧、亀裂、損傷、異状摩耗、溝の深さ
⑥冷却水の量
⑦エンジンのかかり具合・異音、バッテリー液の量
⑧低速・加速の状態
⑨運行において異状が認められた箇所
⑩チェーンの緩み、たるみすぎ、はりすぎ
①まず最初に洗車をしよう
メンテナンスを始める前にまず行っておきたいのが洗車だ。汚れを落とすことで、メンテナンスしやすくなるし、キズや破損箇所なども発見することが出来る。手順はホースの水で全体の砂ぼこりなどを落としてから、シャンプーをしっかり泡立ててスポンジでソフトに洗う。上から下へ洗っていくのがコツ。足回りは油分が付いているので別のスポンジの使用がおすすめだ。泡を流して拭き上げれば完了だ。
ホースの水をかける前にキーシリンダーやマフラーの出口を養生テープなどで塞いでおこう。水が入ると錆びたり不具合が出てしまう可能性があるからだ。
②チェーンのメンテナンス
バイクを走らせるのに多くの車種に備わっているのがドライブチェーン。走行中は常に動いているものなので、当然劣化していく。また油分で潤滑しているので砂ぼこりや汚れが付きやすいパーツでもある。スムーズで安全に走るには必ずメンテが必要だ。
チェーンのメンテナンスに使用したアイテム
●モーターサイクル メンテナンスローラー(アストロプロダクツ)
●M/C チェーンブラシ(アストロプロダクツ)
●プレミアムシリーズ チェーンクリーナー(ProTOOLs)
●プレミアムシリーズ チェーンルブ(ProTOOLs)
チェーンメンテの時は必ずエンジンOFFで!
チェーンメンテの時に絶対にやってはいけないのがエンジンを始動してタイヤを回しながらやること! 万一指を挟むと確実に切断してしまう。必ず手で回して作業するようにしよう。
チェーンメンテナンスの手順
③オイル交換してみる
エンジンを搭載しているバイクであれば必要となるのがオイル交換。滅多に乗らず走行距離が伸びてないという場合でも、年数が経てばオイルは劣化するので交換しなければいけない。交換作業はいたって簡単。古いオイルを抜いて、新しいものを入れるだけだ。
オイル交換に必要なアイテム
●オイル:Castrol10W-40
●オイルフィルター
●廃油処理ボックス(アストロプロダクツ)
●オイルジョッキ(アストロプロダクツ)
●工具:3285ZE(Ko-ken)
●オイルフィルターレンチ
※本来、DUCATI車のオイルはShell ADVANCEが指定となっていますが、今回はオーナー要望のオイルを使用しています。
オイル交換の手順
④バッテリーチェック&交換
乗らないと弱ってしまうのがバッテリーだ。長期間乗らず、いざエンジンをかける時にうんともすんとも言わない・・という経験をした方もいるはず。長期間乗らないと分かっている場合はバッテリーを外しておくのも手段の一つ。これで多少の劣化を防ぐことはできる。あとは常時接続する充電器を使うのもありだ。
バッテリーチェックに必要なアイテム
バッテリーチェックの手順
⑤エアクリーナーチェック
メンテナンスの中でも車種によって異なることが多いのがエアクリーナー。今回メンテしたモデル車のようにタンク下にあるものもあれば、車体の横、シート下にあるものもある。説明書などを見て作業するようにしたい。取り外して真っ黒になっていれば交換しよう。
エアクリーナーチェックの手順
⑥ブレーキ周りのチェック
ブレーキは最も重要な部品の一つ。しっかりと機能しておくようにしないと命を落とす場合もある。ブレーキパッド交換は資格は不要だが、キャリパーなどを分解整備するには資格が必要となる。
⑦タイヤ&空気圧もチェックしておこう
タイヤのチェックも大事な項目の一つ。唯一路面と接触している部分なので、摩耗や空気の減りをチェックするようにしたい。またひび割れなどが出ていないかもチェック。バーストの恐れがあるからだ。
フロントタイヤをチェックしたが、磨耗やキズはなかった。ピレリタイヤはトレッドのエンジェルマークが目印。リヤタイヤも同様にチェックしたが、磨耗やキズはなかった。フロントと同じくトレッドのエンジェルマークが目印。