絶妙なサイズ感で街乗りからロングツーリングまでカバーする
タンクバッグは非常に便利だ!
タンクにぺたっと貼り付けるだけで走り出せるマグネット式タンクバッグ。鉄製でマグネットが吸着するタンクであれば、おおよそどんな機種でも使えるし、デイパックやウエストバッグのようにライディング時の邪魔になったりもしないので、非常に便利である。
その昔はマップホルダーになった
まだスマホやナビゲーションシステムが無かった時代、ツーリングの頼りは紙の地図だった。走りながら地図を確認するには、天面にクリアポケットを持つタンクバッグが非常に便利だったのは、ある世代から上のライダーはご理解いただけると思う。
時代は変わったが、ポケットの貴重品やペットボトルなどを入れることができるタンクバッグは、ちょっとした街乗りやツーリングに非常に便利である。また、ロングツーリング時も大容量のシートバッグとタンクバッグを使い分ければ効率的だ。
貴重品だけをタンクバッグに入れておけば、食事や休憩時にいちいちシートバッグを外さずに、タンクバッグだけ携行すれば良い。
今では様々なタンクバッグが存在するが、その中でも突出した機能やデザインではない、超ベーシックなタンクバッグのコミネSA-214が人気である。実際に使用してその使い勝手を体感してみた。
タンクバックに求められる機能全部乗せ!?
コミネのSA-214“5つの”機能をピックアップ
- 可変容量式で、5.2→7.8Lまで容量アップができる
- レンカバーが付属し雨天の使用もOK
- 上面のクリアポケットにタブレットを入れてナビにできる
- 脱落防止ベルトの他、シートバッグに転用できるベルト付き
- 持ち手もあるし、ショルダーベルトも付属するので、持ち運び便利
サイズはW19cm×H11cm×29cm
着替えなどは入らないかもしれないが、日常携行している財布やスマホ、飲み物などはしっかり入る容量を確保。燃料タンクの小さな原付二種なんかにも使えそうなサイズ感である。
付属品は、左からリアシート固定用ベルト、ショルダーベルト、脱落防止に使える汎用取り付けベルト、ナビがわりのスマホが動くのを防ぐ可動式ストッパー、レインカバー。
タンクバッグ裏面は、タンクから滑らないような素材が使われている。
マグネットはバッグ底面の4つのフラップに格納される。
取り出してみると思いのほか小さいが、高速道路100km/hでもバッグが動くことは無かった。
今では二輪のETC車載器が普及したのであまり出番は無いかもしれないが、有料道路のレシートなどを保管できるメッシュのポケットがライダー側に設けられている。
また、小銭の収納に便利なポケットも付属する。やはりETC非対応の有料道路を通行する際は、便利な装備だ。
小銭ポケットを兼ねているフラップを手前から奥に開くとクリアポケットにアクセスできる。
スマホやタブレットを地図にすることも考えられている
クリアポケットにはツーリングマップルを入れるも良し、スマホやタブレットを入れるのも良い。内部は柔らかい滑りの良い生地が使われている。
ポケットの内部でタブレットやスマホが動かないように、可動式ストッパーが付属する。マジックテープになっていて任意のところに固定することができる。
小さなスマホも固定できた。これで加減速時にスマホが動いてしまうのを抑制できる。
クリアポケットの上から操作できるか試してみたが、反応したりしなかったり。
クリアポケットにはコードを通す場所がある。充電コードを通すにはきついかもしれないが、ヘッドホン端子なら余裕で通る。
開口部が大きいので荷物の出し入れも容易
バッグの本体の開口部は遠い側から開く。車のボンネットのような感じ。
チャックを全部開けば開口部は広大で、荷物の出し入れや整理は容易。
開口部蓋の内側には書類など薄型のものを入れる際に便利なポケットが設けられている。
ツーリング帰りに荷物が増えたら簡単に容量可変!
SA-214は容量を可変できるので、行きは小さく、帰りはお土産を入れて大きく帰ってくるなんて使い方ができる。
可変前の厚さは11cm。
バイクを降りてからも持ち運びやすい
タングバッグ本体の持ち手はゴムが使われていて、かなりしっかりしている。
持ち手両サイドのループにショルダーベルトを装着すれば、持ち歩き時も両手がフリーになる。
シートバッグとして使うこともできる
タンクに付ける以外にも、リアシートに固定してシートバッグとして使用することもできる。V-MAXは前後別体シートなので、取り付け時はリアシートを取り外す。
付属のベルト2本を通した状態でリアシートを元通りに組み付ける。
あとはタンクバッグの平ベルト用アジャスターに固定すればOK。
シートを外さなければバッグを脱着することはできないが、ベルトをワンタッチバックル付きのものに変更するなどすれば、取り外しも容易になりそうだ。
タンクにマウントしてみる
V-MAXのタンクに設置すると写真のような状態になる。マグネットがしっかり吸着して、簡単に外れそうに無い。
上体が起きるポジションなので、タンクバッグがライディングポジションを妨げるようなこともない。
マグネットの吸着力の保険として脱落防止用のベルトでバッグとハンドルを繋いでおく。
急な雨でも素早く対応
レインカバーは、2段階の容量可変状態にも対応する。
レインカバーも上面はクリアになっているので、雨天時も地図を確認することができる。タンクバッグにかぶせて裾の紐を引き絞るだけで装着は完了。
実際に荷物を入れて走行してみた
ペットボトルを3本入れて高速道路を走行してみた。タンクバッグは高速でタンクとの隙間に走行風が入って浮き上がってずれることがあるが、コミネのSA-214は一切ずれることは無かった。しかし、これは強い横風が吹くような気象条件や、取り付ける車種によって大きく変わることをご理解いただきたい。
ツーリングライダーから街乗りライダーまでバイクに乗るならひとつ持っておいても良いかなと思わせる、絶妙なサイズとタンクバッグに求められる機能、そして価格が揃っていることこそが、SA-214の魅力かもしれない。
コミネ タンクバッグSA-214
価格 | 税込5500円 |
商品外寸 | W19cm×H11cm(拡張時18cm)×29cm |
容量 | 5.2〜7.8ℓ |
【付属品】
・レインカバー×1
・ショルダーベルト×1
・汎用取付けベルト×1