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キャブレターを丸ごと交換する。
こう聞くとなんだかハードルが高そうだが、古いキャブ車では定番メニューだったりする。
実際、モンキー(50)のようなカスタムを前提?としたバイクは、ほとんどのオーナーがキャブレターを交換して乗っている。
しかしそんなキャブ交換も、お目当てのキャブレターが絶版で中古しか手に入らない場合もある。
今回のケースがまさにそうなのだが状態がよくわからん中古キャブを手に入れてしまったから、オーバーホールしないと安心して使えない。
そこで、いつもお世話になっている岸田精密工業の「キースター燃調キット」を使ってリフレッシュしようというのが今回の趣旨である。
中古キャブレターを買ってきた!
こんにちは! ライターのサブローです。
今回は中古キャブのオーバーホールに挑戦します!
そもそもなぜキャブ交換をするかといえば、モンキー(Z50J)のエンジンをボアアップするから。
※先にお伝えすると、この記事ではボアアップはしません。次の記事に続きます
スーパーカブ70の腰上を丸ごとモンキーに移植して、エンジンを49cc→72ccにしようという算段だ。
もちろん72cc化するとビッグキャブが必要になるので、これまでのノーマル49cc用は小さすぎて使えない。
というわけでネットオークションにて1万円のケイヒン「PC16」を入手。
これはCB50Jという70年代のバイクに使われていた純正キャブだ。
なおCB50Jは4スト単気筒エンジンなのに1万rpm以上回るうえに最高出力が6.3psもあり、ノーマル状態で80km/h出るという冗談みたいな昭和クオリティを誇る。
そのCBに搭載される純正キャブなのだから3.1psしかないモンキーをパワーアップさせるアイテムとしては十分すぎるほどだ(ちなみにCBと同系エンジンのエイプ50は3.7ps、スーパーカブ70は6.0ps)。
ボアアップしたモンキーに使うPCキャブといえば社外PC20が定番なのだが、理由が2つあって今回は純正PC16を選んでいる。
1つめは排気量。
88cc以上にするならPC20がベストなのだが、72cc程度ならPC16がいいらしい。
2つめは、できるだけホンダの純正部品を流用してパワーアップさせたかったから。
「モンキー」「CB」「スーパーカブ」というホンダの名車3台を合体させて珠玉の1台を作ろうというのが今回のねらいである。
キースター燃調キット
純正PC16の新品なんて手に入るわけがないので中古品を買うしかない。
ただ、キャブレターはよほど状態が悪くない限り、インナーパーツを交換すれば中古品でもキチンと動いてくれるケースが多い。
そこで登場するのがおなじみ岸田精密工業の「キースター燃調キット」だ。
CB50Jなんて現代じゃまず見かけない骨董品のような車種にも普通に対応しているおかしなメーカーである。
これは褒め言葉。
とにかくラインナップが豊富で、なんと約500種のキャブレターに対応している。
さらに今なお対応車種を増やし続けているというキャブレター愛好家の強い味方なのだ。
古い車種、マイナー車種のキャブレター不調で悩んでいるライダー(※)は、下記のサイトで検索してみよう!
※「希望の車種に対応する燃調キットが見つからない場合は、問い合わせフォームまたは電話にてご連絡ください。可能な限り対応させていただきます」とのこと
オーバーホールに必要なパーツがすべて入っている
キャブレターのオーバーホールに必要な部品は、ジェットやニードルなどの真鍮パーツとOリングなどのゴムパーツだ。
これらは純正品をそろえると高くつくし、すでに廃盤で手に入らないパーツも多い。
しかし、このキットにはそれらのパーツがすべてそろってたったの4,400円(税込)!
※キャブレター1個あたり
しかも純正品と同レベルの精度を誇り、フロートバルブに関しては「純正以上」の性能を謳うほどだ。
燃料の濃い/薄いを自在にセッティングできる
低速領域を調整するパイロットジェット、高速領域を調整するメインジェット。
そして中速領域を調整するジェットニードルが複数サイズ用意されている。
注目すべきはジェットニードル。
通常、ジェットニードルのセッティングはクリップの高さを変えるだけだが、キースター燃調キットにはストレート部分の太さ・テーパー部分の角度まで微調整された4タイプを選択できる。
サイズ違いの「ジェット」を複数用意したキットは他社にもあるが、サイズ違いを「ニードル」にまで拡張させたのは岸田精密工業が世界初であり、より細かいセッティングを可能にしている。
買ってきた中古キャブの状態は…?
さて、買ってきたPC16キャブに話を戻すと、
オークション出品者による商品コメントは以下のとおり(ほぼ原文)。
【CB50J OH素材に♪】
使用感等に伴うキズ、サビございます。
ピストン固着は見受けられませんが、OH前提でお考え下さい。
商品の状態は、画像にてご確認下さい。
OH素材に、いかがですか♪
中古品の為、神経質な方のご入札はご遠慮願います。
やけにOH(オーバーホール)を強要してくるなぁ。
クレーム対策なんだろうけど、ここまで書かれると不安になる。
ただ、ボディは状態よさそうだし、スロットルバルブの動きも悪くない。
「これはアタリか?」と思ってバラしたが中身は年式なりだった…。
これらの傷んだパーツは、キースター燃調キットですべて新品に交換できる。
ちなみに中古キャブはOリングが1つ不足していた。こういう場合にも対応できる点はとても心強い。
あとは内部を洗浄してパーツを新品にしたらオーバーホール完成だ。
ボアアップは次回に持ち越し
と、このようにキャブレターのオーバーホールを終えたワケだが、実はボアアップ作業にはまだ手をつけていない。
肝心のカブ70エンジンが手に入っていないのだ。
どちらにしてもボアアップ完了まで記事にするとボリュームがすごいことになるし、エンジンはもうすぐ購入できる予定なので、この続きは近日公開予定の別記事にて。
キースター燃調キットの秘密をメーカーに聞いてみた
次はいよいよボアアップとテストランを行うのだが、セッティングにはもちろんキースター燃調キットを使う。
きっと問題なく行えると信じている。
というのも、自分は過去4つのキャブレターにキースター燃調キットを使ってオーバーホール・セッティングを行なっているのだが、どれも非常によい結果が出ているからだ。
とにかく安定した性能・高い信頼性を誇るキースター燃調キット。
その秘密が気になったので岸田精密工業の広報担当・藤原さんに尋ねてみた。
考えられる理由は、純正パーツに対する『精度』と『再現性』ではないかと思います。
図面どおりに製作することはもちろんですし、「どの箇所に精度を要するか」を設計段階で徹底的に調査します。
また、出来上がりにバラツキがあってはいけません。
何百個何千個製作してもどれも正確に再現できる製作体制をとっています。
オーバーホール・セッティングを安価に、そして確実に行えるキースター燃調キット。
今回のように中古で手に入れたキャブや、古くなった車両のリフレッシュに非常に役立つので、気になる人は公式サイトをチェックしよう!