充実したバイクライフを送る上で、今では欠かせないアイテムとなっているのがヘルメットとバイク用インカム。乗車中の音楽にナビ音声や通話を始め、複数台でツーリングする際にも今や走行しながら会話を楽しむというのが当たり前になってきたように感じる。
しかし、免許取得費用やバイクの購入費用に加え、きちんとしたヘルメットとインカムを用意しようと思うと10万円程度はかかってしまい、バイクライフのはじまりというのはかなり出費がかさんでしまうものだ。
そんな中、安心の国内バイクウェアメーカーであるRSタイチが国内販売を取り扱うヘルメットブランドのHJCから、なんと6万円以下でヘルメットとインカムを揃えることが可能な新作モデルが発売された。
今回はそんな魅力的なヘルメットとインカムを実際に詳しく紹介していこう。
HJC / i71 SOLID & SMART HJC 21B
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HJCから満を持して発売された製品の中でもまず注目しておきたいモデルは、ヘルメットのi71 SOLIDとバイク用インカムのSMART HJC 21Bの組み合わせ。
i71 SOLIDは軽量ながらも全体はかなりしっかりとした作りになっていて、高品質な塗装や各部のベンチレーションからインナーサンシェードなど、リーズナブルな価格感ながらも細部に至る装備についても抜かりなく、基本性能をとことん突き詰めている印象だ。
21Bはヘルメットにビルドインできるタイプのインカムとなっており、HJCヘルメット専用設計でありながら、インカムユニットは世界中で多くのシェアを誇るSENA製。操作性や信頼性だけでなく専用アプリの連携も可能で、最大接続人数以外は上位機種とほとんど同じ設定となっている。見た目としても非常にスマートなだけでなく、ヘルメットから出っ張らない分走行時の風切り音低減にも一役買ってくれることだろう。
また、ヘルメットには左右のインカムをビルトインする箇所に着脱できるカバーが備わっており、インカムを装着しない時にマウント部分を見せない役割を果たしている。21B装着は左側のみを使用する(50Bは左右)ので、右側はこのカバーが残る格好となる。
そして、なんと言ってもi71 SOLIDが29,920円(税込)、21Bが30,030円(税込)という価格設定が魅力的で、ヘルメットとインカムの組み合わせを6万円以下で揃えられてしまうというのだから、これは間違いなく新時代のスタンダードモデルになりうる存在だ。
次に注目したいのが、ヘルメットのRPHA 71 SOLIDとバイク用インカムの50Bの組み合わせ。
RPHA 71 SOLIDはi71 SOLIDの上位モデルとしての位置付けとなっており、より安全性を高めているだけでなく、細部を見ていくとベンチレーションの数やディフューザーのデザインにも変更が加えられており、快適性もグッと底上げされている。
50Bについても21Bの上位モデルという設定になっており、21Bの基本スペックをおさえながら、大きな変更点としては同時接続台数が無制限のメッシュ接続とFMラジオが使用可能となっている点だ。また、インカムユニットについても21Bは左のみだが、50Bはヘルメット左右に装着されている。
信頼のSENA製インカムで通話やオーディオもストレスフリー
インカムの起動音アナウンスを聞いて、開口一番「わー!SENAだー!!」と嬉しそうに笑うKANAさん。なんでも普段からSENAのインカムを使用しているそうで、操作感や接続についても普段使っているものと遜色ないとのこと。
筆者は初めて触ったのだが、同時にボタンを押したりするコマンドがいくつかあるものの、操作自体はとても簡単なので、最初だけきちんと説明書を読んでおけばすぐに覚えられるはずだ。
こうしてヘルメット専用設計ながらSENA製のインカムユニットを採用していることで、そこには日常的な使用感やインカム操作についてのノウハウがあってこそ、ストレスフリーを実現できているに違いない。
21B、50B共に搭載されたBluetooth5.1は接続も非常に安定していて、通信距離は複数台のマスツーリングでも安心の1600m、クリアなサウンドが楽しめるHDスピーカーに風切り音などのノイズを抑制することができるノイズコントロール機能まで搭載しているハイスペックぶり。
駆動時間についても21B、50B共に満充電時で22時間となっており、これなら1日のツーリングをはじめ、通勤・通学や仕事でも使いたいライダーまで安心だ。
まさにビルドインインカムの理想系モデル
高性能ヘルメットやバイク用インカムの登場でさえつい最近のように感じたいたのだが、ここまで完成度の高い製品がヘルメットと合わせてもここまで安価に手に入るというのはビルドインインカムの理想系と言えるだろう。
新しいデバイスの登場から発展、そして進化・普及していく上で登場した今回の製品はついにヘルメット、インカム共にリーズナブルさも手に入れ、これからのバイクギア時代の転換期を象徴するモデルとなりそうだ。
また、インカムデバイスについては今回紹介した2つのヘルメット以外にもオープンフェイスのRPHA31 SOLIDや快適性の高いシステムヘルメットのRPHA91 SOLIDなど4モデルのヘルメットに対応しているので、自分のバイクライフにあったヘルメットとインカムを選択できるというのも嬉しいポイントだ。