スポーティなデザインのライディングウエアをリリースし続けてきたバイクウエアメーカー・フラッグシップ。2022からはライディングウエアでありながら、野遊び、キャンプ、焚火などといったアウトドア遊びにも使えるシリーズ、『URBAN FIELD EDT』の展開をスタート。その第一弾となるのが今回紹介する「フィールドライドシューズ」だ。
フィールドライドシューズ
価格:19,580円(税込)
発売時期:2022年4月下旬予定(予約受付中)
型番:FSB-803
サイズ:23cm~28cm(0.5cm刻み)
カラー:ブラック、グレー、オリーブ
表地:人工皮革(マイクロファイバー)/ナイロン(PUコーティング)
裏地:ポリエステルメッシュ
防水インナー:ヴォクサーム
こんな歩きやすいライディングシューズが欲しかった!
このフィールドライドシューズの最大のポイントは、ライディングシューズとしての高い性能を保持しながら、各種アウトドア遊びで使いやすいよう、歩きやすさや疲れにくさもしっかり考慮されていること。今回はそんなフィールドライドシューズをがっつり使い倒してみたのでその模様をレポートしよう!
フィールドライドシューズのライディングシューズとしての性能は!?
フィールドライドシューズの機能面での特徴は、やはりデザイン的な特徴にもなっている「SPINONシステム」を採用していることだろう。このダイヤル式のバックルを2つ採用することで、フィールドライドシューズはとにかく脱ぎ履きがしやすいのだ。
一般的なヒモによる編み上げシューズの場合、どうしても脱ぎ履き時に両手を使うことになる。このためいちいちしゃがみ込む必要があるが、この「SPINONシステム」のおかげでフィールドライドシューズは、片手で簡単に締め込み操作が可能。おかげで片手さえ届けばいちいち座り込んだり、しゃがみ込む必要がないのだ。
特に気に入ったのは、「SPINONシステム」を2つ搭載しているところで、おかげで甲部分と足首部分の締め込み具合を自由に調整できるのだ。例えば“甲部分はしっかりと絞め込んでおいて、足首部分の自由度を残しておく”なんて具合の微調整がフィールドライドシューズなら可能なのだ。
またライディングシューズとしての基本性能がきっちりおさえられているのもいい。左足のつま先にはシフトパットを装備し、プロテクション機能についてはハイカットデザインなのはもちろん、くるぶし部分にはパットが内蔵しており、もしもの転倒時にダメージを軽減する工夫がなされている。テストにあたっては200kmほどの距離をスポーツバイクやオフロード系のバイクで高速道路、下道と走ってみたが、非常に快適だった。
フィールドライドシューズは、透湿防水フィルムの「ヴォクサーム」を採用しており、防水性が高いのもライダーにはとても使いやすいところだ。今回はテストにかこつけて、バイクを洗うついでに高圧洗浄機でシューズの汚れを落としてみたりしたのだが、内部に水が浸水してくることはなかった。
フィールドライドシューズは歩きやすい!
今回は、バイクに乗るのはもちろん、砂利道からアスファルトまでしっかり歩いてテスト。丸一日履いてみて一番驚いたのはとても疲れにくいことだ。というのもクッション性のある二層構造のソールや、インソールにしっかり厚みがあるものを使っていることが大きいのだろう、歩行時のかかとへの衝撃がとても少なく感じる。いわゆる一般的なライディングシューズに比べると、格段にクッション性が高くて、疲れにくいのだ。
キャンプをはじめとするアウトドア遊びをバイクと組み合わせると、どうしてもバイクから降りて歩いている時間が長くなるものだ。そんな場合にたくさん歩いても疲れにくいのは非常にありがたいことだ。
歩行時にも「SPINONシステム」がとても便利だった。というのもライディング中は、「SPINONシステム」を強めに絞め込んでおいた方がバイクをコントロールするためにはいいが、バイクから降りれば逆である。キャンプ場などではちょっとシューズも緩めてリラックスしたいものだろう。
そんな場合にも「SPINONシステム」なら締め付け具合の調整が簡単。片手で簡単に操作できるのでいつでもどこでも調整が可能なのだ。またラチェット機構は、32枚ギヤと細かく、締め込み具合も自由自在に調整できるのがいい。
テントへの出入り時のシューズの脱ぎ履きは意外と面倒なものだが、「SPINONシステム」のフィールドライドシューズを履いていれば、ささっと脱げてテントに入れ、ほどいた靴紐が汚れる心配もない。
普段のキャンプツーリングではサンダルをキャンプ中の履き物として愛用する僕だが、この脱ぎ履きが楽なフィールドライドシューズがあればわざわざサンダルを持っていく必要がないかも…、と思ってしまった。それくらいフィールドライドシューズは履き心地がいいのだ。
文:谷田貝 洋暁