バイク用チェーンは消耗パーツだが、カスタムパーツとしての側面もある。
高品位なチェーンは見た目が美しいのはもちろんのこと、エンジンパワーの伝達効率にも関わる重要なパーツなのだ。とはいえ、どのチェーンが良いのかわからないユーザーもいることだろう。
そんなバイクユーザーにお薦めしたいのが江沼チヱン製作所からリリースされている『ThreeD LUXE』だ。
ThreeDを軽量化し、求めやすい価格を実現
『ThreeD LUXE』が登場
ThreeDはエンジンパワーの伝達効率向上を目的に、プレート形状を最適設計(精密鍛造加工)し、応力の低い箇所は3次元形状で体積を減らしつつ、強度と軽さを両立。「外プレート」は外周を面取りし中央部に凹みを設けることで10.0%軽量化している。
「内プレート」も外周を面取りし、4.1%軽量化。
「ピン」には穴あき加工を施すことで5~7%の軽量化を達成。
これらの部品は精度と組立精度も上げることで、伝達効率の大幅な向上を実現している。
ThreeD独自の3次元形状は見た目にも美しく、「2009年度グッドデザイン中小企業庁長官賞」をバイク用チェーンとして初めて受賞。その造形美はカスタムパーツとしても、多くのユーザーから支持を得ている。
走りを追求したカスタムマシンを製作しているACサンクチュアリーの「RCM Z RacerⅢ」に採用されているのも同社のチェーンだ。
軽量化とコストダウンを両立した新シリーズが登場
ThreeD LUXE L Series
精密鍛造加工された外プレートは、LUXE Lシリーズ専用の3D形状を採用。ピンには穴あき加工を施すなどThreeDシリーズらしい性能と軽量化は維持。そうした高性能を長寿命化するためにシールリングには最新の「NXリング」が採用された。
内プレートは250~1100ccのバイクに求められる強度は確保しつつ、中央部に穴加工を施して軽量化。さらに鍛造加工を省くことでコストダウンに貢献。250cc向けを例にすると、ThreeD Zシリーズのシルバーカラーでおよそ3万7000円だが、LUXE Lシリーズのシルバーカラーではおよそ2万2000円と、かなり求めやすい価格を実現。ThreeDシリーズの外観を持ちながら、250~1100ccクラスのユーザーには現実的なカスタムパーツとしての選択肢が増えたと言えるだろう。
ThreeD LUXE L Series | カラー | 排気量 | 価格(120リンク) |
520L | シルバー ゴールド ブラック&ゴールド | ~750 | シルバー:2万2176円 ゴールド:2万3232円 ブラック&ゴールド:2万6664円 |
525L | シルバー ゴールド ブラック&ゴールド | ~900 | シルバー:2万5080円 ゴールド:2万6400円 ブラック&ゴールド:3万96円 |
530L | シルバー ゴールド ブラック&ゴールド | ~1100 | シルバー:2万7060円 ゴールド:2万8380円 ブラック&ゴールド:3万2472円 |
『江沼チヱン製作所』とは?
1941年に自転車用チェーンやリムを製造し、石川県で創業した江沼チヱン製作所。その後、コンベア装置や工業用チェーンも手がけ、1974年にバイク用シールチェーンを世界で初めて開発した。
シールチェーンはチェーンのコマを連結するピンとブッシュの間に、グリスを留めておくためのゴム製Оリングがはめ込まれている。これによりピンとブッシュの摩耗が低減され、寿命が飛躍的に向上しているのが大きな特徴だ。江沼チヱン製作所は他メーカーに先駆けてシールチェーンを開発・量産化し、車両メーカーのドライブチェーンとして純正採用され続けるなど、そのクオリティと信頼性が高く評価されている。