初心者が見落としがちなポイントとはじめやすいキャンプのススメ
ツーリングの快適なシーズンを目前に、今年こそはキャンプデビュー!と意気込んでいるライダーも多いのではないだろうか?普段の日常とは違う屋外での野営や料理、パッキングやテントの設営まで、初めてのことは不安ながらも、やはり楽しいものである。今回はオススメのキャンプ法や、キャンプ初心者が見落としがちなポイントを紹介していこう。
誰もがはじめは初心者、数をこなすのが一番の近道
初めてのキャンプツーリングをする上で、一番の目標は無事に帰ってくることである。準備を念入りにすることも重要だが、ツーリング前夜にきちんと睡眠を取ったり、バイクのメンテナンスもしっかりしておくなど、ツーリングの部分をおざなりにしてしまっては本末転倒。
キャンプを初めから完璧にする必要は全くないので、数をこなしながら慣れていくのがキャンプ上達への一番の近道であり、むしろこの部分がキャンプを楽しむ醍醐味でもある。そうと決まればまずは初めてのキャンプにおける準備なのだが、まずは野営をする上で基本となるテントとテント以外で必要なアイテムを考えていこう。
テントの選び方としては、バイクやバッグに車載できる収納サイズであるかということだけ。どれだけ張るのが簡単なテントでも最初の一張りはやはり難しいだろうし、サイズに関しても最低1人以上が寝れるサイズになっているので、ソロキャンプでは問題ないだろう。
そうしてテントさえ決まってしまえば、あとはテント以外のアイテムについてなのだが、これはキャンプ中の生活水準をどこまで上げるかという問題である。今の時代、食事はあまり考えなくてもどうにでもなってしまうので、キャンプを一度やってみて、料理がしてみたい場合は道具を揃えたり、焚き火がしてみたい場合は焚き火台を用意すれば良い。必要最低限のアイテムとしては、テントの前で一息つけるようなチェアとテーブルに、快適に眠るためのマットや布団となる寝袋、暗闇を照らせるランタンさえあれば、野宿という意味では十分な環境である。
キャンプでの充実度を上げる作業はバイク選びと非常に似ており、小排気量のバイクでも楽しみ方は無限大だが、やはり大型バイクでしかできない楽しみ方があるのも事実。それぞれ自分にあったキャンプを見つけるためにも、まずは初めてみてはいかがだろうか。
初心者こそ実は小物に気をつけたい!
テントや寝袋、テーブルなどのアイテムも大事だが、初心者こそ気をつけておきたいのが小物アイテムである。小物アイテムが揃っているとキャンプがもっと手軽になるのはもちろん、キャンプ場を見渡してみると、上級者ほど小物アイテムに拘っているものなのである。
アルミ鍛造ペグ(DAYTONA)
テントに付属のペグでは硬い地面に上手く刺さらなかったり、打ち込んでいる途中で曲がったりしてしまうことも多く、ペグ打ちとはテントを張る上でが一番やっかいな作業なのである。そんなトラブルを回避するためにも、しっかりとしたペグを用意しておくことが重要だ。こちらのアルミ鋳造ペグは、軽量ながら高い強度も確保している優れモノ。
iペグハンマー NAGURI(DAYTONA)
ペグと合わせて用意しておきたいのが、しっかりとペグを打ち込めるハンマーである。こちらのハンマーは250mmのコンパクトなボディながらも重量感はしっかりとあるので、少ない力でも効率良くペグを打ち込むことができ、作業時間も短縮することができる。ハンマーの後ろ側はフックになっているので、ペグ抜き作業も簡単だ。
耐切創 焚火グローブ(DAYTONA)
薪割りやペグ打ち、焚き火など作業時の怪我防止のためにも用意しておきたいのが、キャンプ用のグローブ。こちらのグローブは手の平側に牛本革のスウェードを組み合わせており、鍋つかみとしても使うことができる。キャンプツーリングを行う際は帰りのバイクの運転のことも考えて、キャンプ時の怪我にはより一層注意しよう。
ツーリングフラットグリル189(DAYTONA)
1.85mmの極厚ステンレス製を採用しており、熱変形にも強い焚き火台。プレートを組み合わせて簡単に組み立てることができ、収納時は積み重ねることによってコンパクトに収納ができる。また、付属の網を使ってBBQグリルとして使うこともできるので、用意しておくと非常に柔軟性の高いアイテムである。
アルミポール130(DAYTONA)
テントのキャノピーやタープなどにも使えるアルミポール。キャノピー用のポールは初めからテントに付属していなかったりすることが多いので、事前に用意しておくと非常に便利なアイテムだ。また、242g/38cmという軽量・コンパクトな収納サイズもキャンプツーリングには最適で、テントの収納袋やシートバッグに入れて持ち運びやすいのも嬉しいポイントだ。
レンタルでキャンプをもっと手軽に!
キャンプ初心者にこそおすすめしたいのが、道具がなくても手軽にできるレンタルでのキャンプ。バイクに車載する荷物もグッと減るので、まずはここから初めてみよう!
取材協力 : ogawa GRAND lodge FIELD
住所 : 〒270-1465 千葉県柏市手賀1618
電話 : 04-7170-4486
始めやすい!
どんなアイテムを揃えたら良いのか分からない初心者にとっても、レンタルでのキャンプはアイテムが一通り揃っているので始めやすい。また、一度経験してみることによって、テントのサイズ感や各アイテムの役割など、自分で道具を選ぶ時もより具体的なイメージが湧きやすく、最初のキャンプで失敗しないという成功体験ができるのもポイントだ。
荷物も減らせる!
キャンプ道具をレンタルする場合はバイクに車載する荷物もグッと減らせるので、いつも通りのツーリング装備で走れる身軽さも嬉しい。特にこの季節は荷物が少ない分、防寒アイテムをしっかり持ち出すことができるので、キャンプ初心者はもちろん、経験者にとってもツーリング時期や旅程によってはレンタルの方が充実度は高い場合もある。
サポートも充実!
今回利用したogawa GRAND lodge FIELDは、国内の人気テントメーカーであるogawa(オガワ)が運営しているキャンプ場。管理棟では貸出や利用受付の他、薪や食料品からキャンプ用品まで、数多くのアイテムを販売している。このようにレンタルを行なっているキャンプ場はサポートも充実していることが多いので、初心者でも快適に、安心して利用できる。
ロッジ風の佇まいがお洒落な管理棟。食料品をはじめ薪やガス缶といったキャンプ小物に加え、テントやタープといった大物のアイテムまでキャンプ用品が豊富に用意されているので、初めてのキャンプでたとえ不足の事態に陥っても、これならなんとかなってしまいそうな充実ぶりだ。ただし管理棟の営業は8時〜20時までなので、何かトラブルや不安がある場合は早めに相談してみよう。
管理棟の目の前にある炊事場。生ごみのゴミ箱や各シンクごとにハンドソープが常設されていたりと、少しでも荷物を減らしたいライダーにとってはありがたい限りである。シンクの数も多いので、家族連れや複数人で利用する場合も快適そうだ。炊事場の他にも無料のシャワー室や綺麗な水洗トイレ、ゴミステーションも無料で利用できるなど、共用施設が充実しているのも魅力的だ。
このキャンプ場で一番驚いたのが、炊事場に設置されている食材がセットになった料理の自動販売機。ご飯物から焼き物までメニューも豊富に揃っており、このまま火にかけて調理することができるので、バーナーやグリルさえあればとても手軽にキャンプ飯が楽しめてしまう。特に生物は長時間運ぶ事ができないライダーにとって、この自動販売機の登場は革命的な設備になるかもしれない。
防寒対策もしっかりしよう!
春の陽気が時折見え隠れする昨今でも、キャンプ場はまだまだ寒いことも。
特に山間や標高の高いキャンプ場ではGWを過ぎても朝晩は冷え込むなんてこともあるので、防寒対策は忘れずにしっかりしておこう。
NANGA®オーロラライト650DX ツーリングエディション
寒い季節に暖かさを確保するためには、高性能なテントよりも高性能な寝袋をマストで用意しよう。こちらの寝袋は快適使用温度−4度、下限温度−11度という脅威のスペックでありながら収納サイズがΦ200×310mmというライダーに嬉しいコンパクトさと、防水使用の収納袋を採用したデイトナ特別仕様だ。
テント
テントは雨風を凌ぐだけでなく、防寒としても野宿をする上では絶対に必要なアイテム。防風性能の高さは防寒に対しても有効だが、テントと地面の間から入るスキマ風を防ぐスカートが付いたテントがおすすめ。テントは酸欠にならないように一定の通気性を確保して作られているので、防寒性能を上げようとビニールやブルーシートなどをかぶせたりするのは絶対にやめよう。●テント:ogawa ホズST
防風防寒インナーシャツ
ライディングウェアの防寒インナーもこの時期のキャンプにはぴったりのアイテム。体温の低下は疲労感だけでなく体力も消耗するので、冷え込んだ風を防いでくれる防風性の高いインナーに保温性の高いアンダーウェアを組み合わせることで、しっかりと防寒対策しておこう。
使い捨てカイロ
どうしても寒い時にやっぱり頼りになるのが使い捨てカイロ。効率的に体温を上げるには背中や腰回り、お腹やふくらはぎなど、体が温まるツボにカイロを貼るのがおすすめ。カイロを貼ったまま寝てしまうと低温火傷してしまうこともあるので、寝るときは必ずはがしておくのも忘れずに。
Triumph SCRAMBLER 400X
高い人気を博し続けるトライアンフのスクランブラーシリーズに新たに登場した当モデルは、スクランブラー然としたそのスタイリングだけでなく、398ccの水冷単気筒エンジンを搭載することで同シリーズらしい鼓動感も楽しみつつ、低速からトルクフルな乗り味で非常に扱いやすい。存在感はありつつもコンパクトにまとまった車体は取り回しも容易で、地面が砂利道や草原でも押し歩きしやすい。LCDスクリーンが搭載された多機能メーターやスタイリッシュなシートも上質で、全体を通してクオリティーの高い一台となっている。
●モデル:松井 花音
●衣装協力:フラッグシップ
●モデル着用ジャケット:EJ-A112 リベロフーディー(レディース)
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