【Brand PR】
オーストリアのKSRグループが手掛けるモーターサイクルブランドBRIXTON(ブリクストン)がリリースするモダンクラシック・ストリートモデル群 CROMWELL (クロムウェル)。その最大排気量モデルとなるCROMWELL 1200に試乗した。搭載されている水冷・並列2気筒エンジンはBRIXTONの完全オリジナル。アクセルを空けた瞬間、怒涛のように湧き出てくる強大なトルクにシビレた!
Cromwell(クロムウェル)1200 … 149万6,000円(税込)
バイクの普遍的なスタイルを磨き上げた、美しいシルエットを持つネオクラシックモデル
新たにモータリスト合同会社が取り扱いを始めた<BRIXTON(ブリクストン)>。オーストリアのバイクメーカーKSRグループが生み出す新ブランドだが、そのデザイン・コンセプトはイギリスのモーターサイクルカルチャーを意識したもの。ターゲットはズバリ、ストリート。街の中で輝きを放つバイクを続々と世に送りだしている。
ブリクストンは方向性が異なる<クロスファイア><クロムウェル><フェルズベルク><サンレイ & レイバーン>という4つのグループをラインナップ。今回取り上げる<クロムウェル1200>は、ブリクストンのブランドイメージを象徴しているともいえるシンプルなモダンクラシック・ストリートモデルの最大排気量車である。
丸型ヘッドライトにバーハンドル、ボリューミーなガソリンタンクからダブルシート、リヤフェンダーにつながるラインなど、オーソドックスな構成でありながら各部にオリジナリティを持ち合わせている。どのアングルから見ても隙がないデザインセンスには感心してしまう。
ライディングポジション
リッターバイクらしい大柄な車体にふさわしくポジションもゆったりとした余裕あるもの。しかし手に余ってしまうという感覚ではなく、ハンドル幅や距離、ステップ位置などが適切なので、コントロールしやすいサイズだと感じた。
小柄なテスターでも片足なら足裏1/3程度は接地させられる。リッターバイクとしては一般的なレベルであろう。腰を少しずらせばもう少し足裏を接地させて安定させることができる。
両足だと1/4位ずつの接地になるが、重心の低さもあってそれほど不安な感じはしなかった。
モードによって異なるパワーフィーリング
クロムウェル1200には2つのパワーモードがある。ひとつはエコモード。アクセル操作に対して従順にエンジンパワーが湧き出てくるモードだ。ただ“エコモード”という言葉を安易に信じてはいけない。アクセルを開けると1222cc並列2気筒エンジンが生み出す図太いトルクによって一気に押し出されていくのだから。低回転域からストレスなく吹け上がっていくが、とにかくトルクが太いため速度がグングン上がっていく。街中でレッドゾーンまで回すことは、そうそうできないだろう。それくらい強い加速力を見せるのだ。
しかし驚きはここで終わりではなかった。
左ハンドルスイッチにあるモードボタンを5秒ほど長押しすると、メーターのデザインが
スピードメーターが大きく表示されている“エコモード”から
タコメーターがメインとなる“スポーツモード”に切り替わる。
するとエンジンのキャラクターが激変!
アクセルを開けるやいなや、エコモードを上回るレスポンスで、さらに強力なトルクが怒涛のように生まれるではないか!油断するとハンドルから手が離れそうになるほどのダッシュをみせる。
「これが270度クランクを持つ大排気量並列2気筒エンジン本来のパフォーマンスか!」思わずそんな考えが脳裏をよぎる。そのときステンレス製の2本出しマフラーから吐き出されるサウンドは雑味がなくクリア。回転の上昇とともにライダーの気持ちを高揚させてくれる響きだ。そういうところからもエンジン自体が質の高いプロダクトだということが伝わってくる。近年の厳しい排ガス規制や音量規制下でこんなエンジンを創り出した技術者には敬意を評したい。
最新技術で造られた並列2気筒エンジンの本当の魅力を知りたい人に体験してもらいたいと感じるフィーリングだ。
自然で独自性がある操縦特性
ハンドリングは重量車らしいニュートラルなもの。フロントが18インチと17インチのリヤよりもワンサイズ大きいが、変なクセはなく自然とバンクしていく。無理にクラシカルな味付けをしていないところもよい。
ステップの位置が低めなのでバンク角はそれほど深くない。回り込むようなコーナーではステップのバンクセンサーが接地してしまうことも。強力なトルクによってペースが上がって行き、もう少し寝かせたいと感じるシーンでアレッと感じることもあったが、基本的に攻めるバイクではないので設定は間違っていない。ただ想像以上に走りのポテンシャルが高いため、ついその気になってしまうのは否めない。とはいえ浅いバンク角にあわせてコーナーリングスピードを抑えても、強大なトルクを活かした立ち上がり加速で一気に前車に追いつくことが可能だ。
クロムウェル1200の特性にあった乗り方を模索するのも楽しくなってくる。
クラシカルなボディに搭載された最新メカニズム
クラシカルなルックスながら最新メカニズムも搭載。6速ミッションには急なシフトダウンのときにリヤホイールがロックすることを抑制するアンチホッピングクラッチを装備。ブレーキのロックを防止するABSシステムはもちろん、解除することも可能なトラクションコントロールシステムも備えている。しかしリヤタイヤのグリップ力を容易に失わせる事が可能な強大なトルクのことを考えると、ボクにはトラクションコントロールを解除するシーンが思いつかなかった。
また高速道路などで役立つクルーズコントロールシステムも搭載。クロムウェル1200の高い直進安定性を存分に活かして長時間移動する際にライダーの疲労を抑える効果がある。ありがたいシステムなのだが、せっかくなら設定した速度を1kmずつ上下できるボタンも装備してくれると、より使い勝手が向上するのではないかと感じた。
新時代に輝くモダンクラシックモデル
他のメーカーにも大排気量の並列2気筒エンジンを搭載したクラシックモデルは存在する。多くのそれらとクロムウェル1200の大きな違いは“過去に縛られていない”ということ。KSRグループは、現代のデザイン力と技術力で理想とするモダンクラシックモデルをゼロから創造しているのである。そのため無駄のないボディラインや、並列2気筒エンジン独自の鼓動感や雑味がないパワーフィールを純粋に楽しめるパワーユニットを生み出すことができたのであろう。
フラットな目で見て、クロムウェル1200の完成度はかなり高い。ブリクストンの大排気量モダンクラシックの歴史はここからはじまると感じさせるに十分すぎる仕上がりである。
クラシックバイク好きはもちろん、大排気量並列2気筒エンジンの魅力を体感したことがない人に、ぜひ一度乗ってもらいたい。
きっと見る目が変わるに違いない1台だ。
ディテール解説
SPECIFICATION(スペック)
モデル名称 Cromwell1200
エンジン型式:水冷 4ストローク 並列2気筒 SOHC
最高出力:61kW/6550rpm
最大トルク:108Nm/3100rpm
トランスミッション:6速マニュアル
点火方式:ECU
排気量:1222cc
フロントブレーキ:NISSIN 油圧ダブルディスクブレーキ デイスク径Φ310mm 2ピストンフローティングキャリパー
リアブレーキ:NISSIN 油圧ディスクブレーキ ディスク径Φ260mm 2ピストンフローティングキャリパー
ABS:BOSCH 9.1 デュアルチャンネル アンチロックブレーキシステム
フロントサスペンション:KYB 正立テレスコピックフォーク
リアサスペンション:KYB アジャスタブル機能付きツインショックアブソーバー
フロントタイヤ:PIRELLI PHANTOM Sportscomp 110/90R 18
リアタイヤ: PIRELLI PHANTO Sportscomp 150/70R 17
フロントリム/リアリム :MT 2.50×18 / MT4.25×17
全長×全幅×全高:2180×800×1115mm
シート高:800mm
ガソリンタンク容量:16L
【 カラー 】
バックステージ・ブラック/カーゴ・グリーン/ティンバーウルフグレー
【問い合わせ】
モータリスト合同会社
TEL:03-3731-2388
URL:https://motorists.jp