原付バイクをミニカー登録することには多くのメリットが存在しますが、その反面、デメリットも考慮する必要があります。この記事では、ミニカー登録の方法、手続き、必要書類、そして保険の取り扱いなどについて解説します。
ミニカー登録とは何か?
ミニカー登録の概要
ミニカー登録とは、原付バイクを自動車として登録することです。原付バイクは、車両区分上、本来は「原動機付自転車」として扱われますが、ミニカー登録を行うことで、自動車と同じ扱いになります。これにより、自動車の運転免許証で運転することが可能になります。
ミニカー登録と通常の原付の違い
ミニカー登録された原付バイクは、通常の原付バイクとはいくつかの違いがあります。
まず、ミニカー登録された原付バイクは、水色のナンバープレートが付けられます。また、ミニカー登録された原付バイクを運転するには、自動車の運転免許証が必要です。さらに、ミニカー登録された原付バイクは、自動車と同じように、最高速度が60km/h制限になります。
ミニカー登録のメリット
交通ルールの緩和
ミニカー登録なら、二段階右折をしなくても右折ができるようになります。3車線以上の大きな交差点では、原付の場合、二段階右折が必要ですが、煩わしいとも言えます。交通違反に問われやすい原付がミニカー登録にすることで交通ルールが緩和されることが、大きなメリットと感じている人が多いです。
ヘルメットの着用が不要になる
原付をミニカー登録をすると、ヘルメットの着用が不要になります。暑くてヘルメットが蒸れることがなくなったり、髪型が崩れないなどもメリットになります。ただ、万一の転倒や事故のことを考えると、ヘルメットを着用しておいた方が安心です。
その他のメリット
ミニカー登録を行うと、その他にもいくつかのメリットがあります。例えば積載量の増加です。原付バイクは積載量が30kgに制限されていますが、ミニカー登録を行うと積載量が90kgに増加します。また、ミニカーの条件を満たせば、原付よりもトレッドの幅が増えるので安定感が増します。
ミニカー登録のデメリット
費用がかかる
ミニカー登録には費用がかかります。例えば、ミニカー仕様にワイドホイールやタイヤに変更する場合、専門店に依頼するカスタム費用、その他登録費用、整備費用を含め、約10万円から20万円程度かかる場合もあります。実際にカスタムする場合、一度バイク販売店に相談してみることをおすすめします。
ミニカー登録申請手続き
ミニカー登録の手続きは、居住している区役所、市役所で行います。標識交付証明書(使用中の原付のナンバープレート)、改造証明書もしくは申立書、車輪の幅が確認できる写真や画像を印刷したもの(実際にスケールを使ってわかりやすく撮影したもの)、本人確認できるもの(マイナンバーカード・免許証・保険証等)などの書類や資料が必要です。
また市町村によっては、さらに必要な資料が増えることもありますので、事前に電話などで確認することも重要です。ミニカー登録をすることでナンバープレートが変わってしまうので、自賠責保険、任意保険ともに記載変更届が必要になります。忘れないように注意しましょう。
その他のデメリット
その他にもいくつかのデメリットがあります。例えば、原付バイクは車体が小さいので取り回しが簡単ですが、ミニカーでは車体が大きくなるため、取り回しが悪くなり、燃費が悪化する可能性もあります。駐輪場によっては、利用を断られる可能性もありますので注意しましょう。
まとめ
ミニカー登録は、原付バイクを自動車として登録することで、交通ルールの緩和や自動車保険への加入などのメリットがあります。しかし、高い費用や手続きの煩雑さ、車体の大きさによる取り回しの悪化や燃費の悪化などのデメリットもあります。
ミニカー登録を行うかどうかは、自分のニーズや状況に合わせて判断する必要があります。しかし、費用を抑えたい場合や、取り回しの良いバイクに乗りたい場合は、ミニカー登録はおすすめできません。ミニカー登録や車両の購入を検討している人は、一度バイク販売店に相談してみましょう。
他の選択肢について
ミニカー登録には手間もお金もかかります。またミニカー登録可能な原付の値段も安くはありません。もちろんメリットは魅力的ではありますが、パワーや積載量を解決したいなら、より排気量の大きな二輪車への乗り換えで解決できます。
また、原付バイクには車検がないため、カスタムしやすいという特徴があります。もちろん違法改造(不正改造)はできませんが、法律の範囲内であればエンジンのパワーを上げたりすることもできます。