2020年9月に発売されたSHOEIのグラムスター。
SNSを見るといまだに品薄状態が続いており、カラーやサイズによっては半年待ち・・・という話もあるそう。
グラムスターはジャンル的にはクラシックヘルメット。
先に結論からいうと、クラシックヘルメットの魅力は見ため。性能重視だったら別ジャンルのヘルメットを選んだ方が正解。
SHOEIのラインナップだったら軽量コンパクトなZ-8や多機能が売りのGT-AIR2など選択肢も幅広くあります。
ただしこれは総合的な性能の話。クラシックヘルメットのグラムスターにも見ため以外に優れた性能があります。
本記事ではグラムスターの魅力の見ため、性能の二つにフォーカスしていきます。
Glamster(グラムスター)の見ため
まずは最大の魅力ともいえるグラムスターの見ためをチェック!
Glamster(グラムスター) のDETAIL
サーキットで走行するようなスピードレンジで必要な空力性能や多機能性を求めれば形状は複雑化されます。
ですがグラムスターの形状はシンプル。
性能を限定しているからこそシンプルで美しいデザインを作ることができているというわけ。
グラムスターの見ためを語るうえで欠かせないのが口元のスリット。
こちらのスリットは開閉できず常時開放となりますが、口元に直接風を入れるものではありません。
ヘルメット内側の口元には穴があいていません。
口元から取り込まれた外気は耳の方に抜けて蒸れを軽減するようです。
口元に直接風が入ってくるわけではないので、モトブログでもバッチリ使えます。
シールドを固定するワッシャーはアルミの削りだし。
色付きのアルマイトを使っていないのでクラシックな印象を強調しています。
ビスはコインでも回すことが可能です。
身長164cmの低身長ライダーが Glamster(グラムスター) を被るとこんな感じ
日本人男性としては身長が低い筆者は帽体の大きいヘルメットを被るとマッチ棒フォルムが協調されます。
ですがグラムスターはコンパクトなのでライダーが被った際の全体のシルエットもきれいになります。
筆者のような低身長ライダーや女性にもお勧め。
Glamster(グラムスター) は形状がシンプルなので、バイクのジャンルを問わない
最近はクラシック系バイクが流行っています。
Z900RSやGB350などクラシック系のバイクにはピッタリですが、デザイン自体はシンプルなのでジャンルを問わず似合います。
今回はたまたまリリースされたばかりの新型のハヤブサと一緒に写真を撮影してみましたが、手前味噌ながら似合ってると思います。
Glamster(グラムスター) の性能
前述したようにクラシックヘルメットの最大の魅力は見ため。
ですが今回グラムスターを被って走行してみたところ、最新のヘルメットと比べても優れていると感じるポイントを見つけることができました。
グラムスターが他のヘルメットよりも優れている点、微妙な点を両方お伝えします。
Glamster(グラムスター) が優れているポイント1:重さ
今回お借りしたのはグラムスターのパサルトグレーMサイズです。
重さを測定してみると1270gでした。
ヘルメットはサイズによって帽体や内装が違うので重さが異なるのはもちろんですが、グラフィックモデルは単色に比べて重くなります。また多少個体差があり同色、同サイズであっても誤差は発生します。
僕が愛用している軽量・コンパクトなSHOEI Z-8のグラフィックモデルは1398g。
単色とグラフィックモデルの違いはあっても軽量なZ-8と比べて軽いのはスゴイ。
Glamster(グラムスター) が優れているポイント2:視界の広さ
最近リリースされたフルフェイスヘルメットは比較的視野が広くなっている印象があります。
ですがグラムスターは筆者が最近試したどのヘルメットよりも開口部は広め。
シールドを開けて撮影してみたら、眉から口元まであいてました。
グラ Glamster(グラムスター) の人によって評価が異なりそうなポイント チークパッドが緩い
フッカフカで触り心地はタオルのような内装を採用していることもありチークパッドのフィット感が少し緩め。
ですが筆者の周りにはチークパッドはキツイのが嫌だという知人も多いので、この点は評価が分かれそう。
ヘルメットを装着したり、脱いだりするのは楽でした。
Glamster(グラムスター) の微妙なポイント1:静粛性
グラムスターにはチンカーテンが標準で付属されます。
チンカーテンには遮音性を高める効果があるため下道では風切り音が低減されています。
ですが80km/h以上で走行する高速走行では最新のスポーツフルフェイスに比べると風切り音が大きい印象でした。
Glamster(グラムスター) の微妙なポイント2:ベンチレーション
ベンチレーションに関しては問題なく機能しているものの、2021年はベンチレーション機能が充実した新作ヘルメットのリリースラッシュ
- araiのアストロGX
- OGK KABUTOのシューマ
- SHOEI Z-8
などなど。
シンプルで美しいデザインを採用するためベンチレーションの数は他のヘルメットに比べて少ないので、デザインとのトレードオフといえます。
Glamster(グラムスター) の空力は公道では問題なし!
今回はグラムスターを被って新型隼で下道、高速道路共に走行してみましたが空力的には全く問題なし。
クラシックヘルメットなのでサーキットなどで使う人は少ないと思いますが、公道で使うには充分です。
Glamster(グラムスター) は見ためだけじゃなく人によっては機能性も最高のヘルメット
僕は肩・首のコリが持病化しており、ヘルメットには軽さを求めています。
そのため普段から使うヘルメットは軽量・コンパクトなZ-7、Z-8を使っています。
グラムスターはSHOEIのシールド付きフルフェイスラインナップ中では最軽量なので軽さを求めるライダーにとっては最良の選択肢となります。
またグラムスターは視界が広いのも魅力的。閉塞感が嫌でスポーツジェットを使っているライダーには文句なしにおススメです。
見ためが魅力のクラシックヘルメット、グラムスターはライダーの価値観によっては性能も一級品といえるヘルメットでした。