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発売直前のフルフェイスヘルメット AEROBLADE6 インプレ【オージーケーカブト】

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

主観ですが、フルフェイスヘルメットはいくつかのジャンルに分かれると思っています。

  • レース:各社のフラッグシップモデルとしてレーサーにも供給しているモデル
  • ベーシック:機能をそぎ落としてシンプルなモデル
  • 多機能:インナーバイザー、ラチェットバッグルなどを採用したモデル
  • クラシック:昔ながらのデザインを現在の技術で復刻させたモデル
  • コンパクト、軽量:必要最低限の機能で更に帽体をコンパクト、軽量に仕上げたモデル。

筆者の場合は首と肩のコリが酷いので、コンパクト軽量なモデルとして人気のSHOEI Z-7、Z-8を愛用していますが、購入時に悩んだのがKabutoのエアロブレードシリーズです。

最後の決め手としてZ-7を選んだのは、当時発売されたばかりだったからで、「最新のモデルが良いはず」という根拠のない理由で購入したのでした。

SNSやインターネット上での評判も上々の、Kabutoエアロブレードシリーズを試してみたいと思っていましたが、この秋にモデルチェンジしてリリースされるとの情報をキャッチ。

発売前に借りることが出来たので使ってみました。

目次

エアロブレード6の見た目

口元からサイドにかけて帽体が一段くびれていて、更に下の淵部分は黒のゴム素材に切り替えが入ることでシャープな印象を強めています。

淵ゴム部分は左右二か所ずつダクトの役割を果たす穴があり、後ろにかけてエアロデザインを採用することで空力とスポーティーな見た目を両立。

後ろ側もトップに比べて絞られていて、Kabutoが特許も取得しているウェイクスタビライザーを採用。帽体の前後に発生する乱流をコントロールし、首への負担を減らしてくれるのもありがたいポイントです。

Kabutoのロゴは額と後頭部、それと顎ひもの部分にも一か所入っており、右耳の下部分にはエアロブレード6のロゴが入っています。

ヘルメットをひっくり返して下の部分から見ると、後頭部に反射材が一か所配置されていてデザインのアクセントにもなっています。

発売と同時にリリースされるの色はベーシックな白、黒、艶消し黒、ガンメタの4色。また発売時期は未定としつつもELFIとDYNAの二種類が発表されています。

グラフィックモデルは価格が3000円ぐらいしか変わらないので、個人的にはグラフィックモデルを推したいところ。

機能面

額の部分と口元に大型のダクトが一か所ずつ配置されています。口元のダクトはシールドの曇りを抑える効果があるとのことですが、猛暑が予測されているので涼しさも期待したいところ。

シールドはバイクのウインドスクリーンなどにも使われる強靭なポリカーボネイトを用いたUV&IRカットシールドを採用。赤外線や紫外線で発生する日射熱による温度上昇を抑制する効果があるんだとか。

サイズはXS~XXLまで用意されていますが、帽体は4サイズ用意されており軽量・コンパクトを実現しています。

先代のエアロブレード5はラチェットバックルでしたが、エアロブレード6はDリングを採用しています。ラチェットバックルは脱着が楽な反面、構造が複雑で重量増となります。コンパクト、軽量が売りのヘルメットなので、この変更は歓迎したいところ。

メガネ対応のチークパッドや近年ライダーの必須装備となってきているインカムスピーカー用のスペースを用意するなど普段使いを快適にする配慮もバッチリ。

オプションではピンロックシートが装着可能。効果は抜群なので、こちらは合わせて購入しておきたいところです。

内装

内装はトップ、チークパッド左右、顎ひもカバー左右、イヤーカップ左右の全て外すことができるので清潔に保つことが出来ます。

パッドは厚く、肌に接する側と帽体側は別素材が採用されています。肌側は吸水性、帽体側はクッション性が良さそうな素材が採用されています。

額部分から取り入れたエアーの通り道もしっかりと確保されているので、インテークの流入量が多ければ蒸れずに快適に過ごすことが出来そうです。

またトップ内装には差し色で蛍光イエローが入っており見た目にも鮮やかです。

重さ

ヘルメットの重さは多少誤差があり、グラフィックモデルは使用する塗料が多くなることから重くなる傾向があります。

今回はエアロブレード6のフラットクールガンメタ、Mサイズを図ってみました。結果は1380g。色々なフルフェイスヘルメットの重さを測定した経験がありますが、1400gを下回るものはかなり軽量です。

エアロブレード6着用して走行してみた

サイズ感、フィット感

SHOEI、ARAIどちらのヘルメットもMサイズでピッタリですが、Kabutoのエアロブレード6も同様でした。

最近のヘルメットはチークパッドの圧迫感がきついモデルもあり、頬でしっかり保持することで首や肩への負担が少なく、軽く感じるように思いますが、弊害としては頬が潰れて喋りにくい事があげられます。

ですがエアロブレード6はフィット感はあるものの圧迫感は少なめ。そのためインカムでの通話やモトブログなどで喋りながら撮影する場合にはメリットがあります。

視界広さやUV&IRカットシールドの効果

UV&IRカットレンズは熱気をヘルメット内に取り込みにくくなるとの事でしたが、撮影当日が猛暑だったこともあり効果を感じることができませんでした。色はクリアなので一般的なシールドと視界は変わりません。

シールド部分の開口部は広いので視界は広め。フルフェイスの閉塞感が苦手という方でも安心です。

ベンチレーションの効果

ベンチレーションを全閉の状態で40分走行。頭が蒸れている状態ですべて開閉して走行してみたところ、低速でも額のベンチレーションは風が流れ込み汗が冷える感覚がありました。

反面口元のベンチレーションに関しては、低速走行時、曇り止め効果はあるものの、顔に風が当たる感覚はありません。高速道路走行で80km/hを超えると頬部分に当たる風がふえます。

額部分ベンチレーションの風の流入量が速度に関わらず多いので、気温が高くても蒸れにくいのは助かりました。

空力や静粛性

3次元数値流体解析による空力検証も行っているメーカーなので、公道での法定速度内走行での快適性は今更語ることではないかもしれませんが、快適です。

前を向いて走っているときはもちろんですが、車線変更で横を向いた時も頭を持っていかれる感覚がありません。静粛性もバッチリです。

動画でインプレを見たい方はこちら

日常的にバイクを使う人や低身長な人にお勧め

軽量コンパクトで、基本性能に優れたヘルメットは万人受けとも言えますが、特におすすめのユーザー層は以下の通り。

  • バイクに乗る機会が多い人
  • 身長が低い人

エアロブレード6はチークパッドが比較的緩めなので、ヘルメットを被るのが楽です。また軽量で空力に優れているのでライダーへの負担が軽いため、日常的にバイクを使う人にピッタリ。

また筆者のように日本人の平均身長より大幅に低いと、帽体が大きいヘルメットは目立ってしまい、フォルムがマッチ棒になりがち。

バイクに乗っている時は格好つけたい!というライダーにもお勧めです。

写真・文章:相京雅行

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