コントローラブルでブレーキの苦手意識払拭！ブレーキディスクで走りを変える

2023年6月13日2024年9月13日

現在のバイクは様々な電子制御が投入され、
一昔前のバイクでは考えられないようなパワーを持つバイクでさえも、
パワーモードやトラクションコントロールによって扱いやすくなっている。

ブレーキに関してもABSに慣性計測センサーユニットが用いられることで、
コーナリング中にフルブレーキをかけても転倒しないというのだから、すごい時代になったものだ。

しかし、最終的に車速をコントロールするブレーキディスクは従来通りの形状を保っている。
見慣れた形状ゆえ見落とされがちなパーツだが、実は非常に重要で高機能なものに変えるだけで、走りが驚くほど変わるパーツでもあるのだ。

事実、元全日本モトクロス選手権でチャンピオンとなったライダーは、市販のレーサーを手に入れたら「まず一番最初に変更するのはブレーキディスク」と話していた。またロードレースで長年戦っていたトップライダーがノーマル車両で1日サーキットを走り込んだら、ライダーの走りにノーマルのブレーキディスクが耐えきれず、その1日でディスクが歪んでしまい使い物にならなくなってしまったのだ……。

「トッププロの走りだからノーマルのブレーキディスクだと耐えられないだけでしょ」
と思うかもしれないが、ツーリングや街乗りをする我々のようなライダーでも、ブレーキディスクを交換する意義は大いにあるのだ。

ブレーキディスクを高性能なものに交換する利点、実際に交換したユーザーの感想とデータを紹介していこう。

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純正ブレーキディスクと何が違うのか？

ノーマルディスクは街乗りを想定した上で、安全性、天候、気温、コストなどを強く意識してブレーキディスクの仕様が決定し生産される。対して、アフターマーケット向けに生産、販売しているブレーキディスクは、コストよりも性能を優先し見た目にもこだわっているのがポイント。
具体的には、ブレーキのコントロール性や耐熱性を向上させる為のデザインを採用したり製品精度を高めることで、ブレーキフィーリングの差として現れるのだ。

一般ユーザーがブレーキディスクの違いを体感してみたら？

タイヤやオイルと同じ様に消耗品としてカテゴリーされるブレーキディスク。
しかし、ほとんどの人がブレーキディスクを交換した事がないのではないだろうか。
何がどう変わるのか知らない人も多いことだろう。

そこで、同じ車両でブレーキディスクがノーマルの車両とサンスターのプレミアムレーシングに交換した車両とを乗り比べてもらう試乗会を実施した。そのデータを見てみよう。

【ブレーキディスク比較体感試乗】
車両：YZF-R7
場所：袖ヶ浦フォレストレースウェイ
条件：
フルノーマル車両とブレーキディスクのみ交換した車両との比較試乗を実施。
コースは袖ヶ浦フォレストレースウェイ、外周コースにて実施。
最大速度は100kmまでとし、公道走行を意識したレイアウト、ペースでの試乗。
比較の為に2周ずつ試乗。試乗後にアンケートを実施。アンケート結果は以下の通り。

①愛車のブレーキディスクを交換した事がありますか？

②ブレーキディスクの違いは体感出来ましたか？

③比較試乗をしてブレーキディスクを交換したいと思いましたか？

参加したライダーの全員が違いを実感！

比較試乗は初心者、ベテラン、男性、女性と様々なライダーが約50名参加。
コースはサーキットだが、先導が付き公道走行を再現した試乗でノーマルのブレーキディスクとサンスターのプレミアムレーシングを参加者は体感した。
上記のデータを見れば違いは明らかで、ノーマルとの違いを体感しただけでなく、全員がノーマルよりも良いと評価している点が興味深い。高機能なブレーキディスクは、トッププロのみが恩恵に預かるものではないということ。

試乗後にほとんどの人が、メーカースタッフに自分のバイクに装着できるモノがあるのか確認していたほどなのだ。

ブレーキ周りのカスタムでコスパの高いブレーキディスク

ブレーキ周りでカスタムをしようと考えた時、まず浮かぶのが高性能なブレーキキャリパーやブレーキマスターシリンダーへの交換だろう。しかし、30年以上前の旧車ならまだしも、最近のバイクでブレーキの効きがイマイチ、なんていう車両はほとんどない。
ノーマル車両であってもブレーキキャリパーの剛性は高くなっており、ブレーキマスターシリンダーにもラジアルポンプを採用しているモデルもある。ブレーキシステム全体の進化によって、それらを高性能なものに変えたところで一般公道ではノーマルと性能差をなかなか感じにくいのが実情だ。

そこでブレーキディスクなのだ。