春はツーリングに最適な季節。しかし、天候の変化や環境の影響を考慮しないと快適なライディングが難しくなることも少なくありません。特に、寒暖差や花粉、日没後の走行といったことに注意を払うことが重要です。
春は大雨や大雪などのリスクはないものの、目に見えない危険に対して日常のメンテナンスから対策する必要もあります。
そこで本記事では、春ツーリングの際に注意すべきポイントについて紹介します。
春は天候の変化に対応することが大切!
春は気温が上昇し、快適にバイクを楽しめる絶好のツーリングシーズンですが、気象の変化が激しい時期でもあります。
たとえば、春は一日の中で気温が大きく変動しやすい季節です。特に朝晩は冷え込むことが多いため、インナーや防風機能のあるジャケットを活用するなどして、適切な装備を着用することが求められます。
これに加えて、「花冷え」と呼ばれる春特有の冷え込みが発生することも。長時間のライディングでは、体温管理にも気を配るとよいでしょう。
さらに、春は夕方から夜間にかけて霧が発生することも少なくありません。
特に山間部では霧が発生しやすい傾向にあるため、山間部を走行する機会がある場合は濃霧に備え、早めのライト点灯や視認性の高い蛍光色のウェアを選ぶなどして、安全性を高めましょう。
また、山間部や海沿いでは突風にも注意が必要ですが、これに伴った天気の急変にも気をつけたいところです。
ライダーの中には、ツーリングを開始した時点では晴天だったにもかかわらず、午後から突然雨が降ってきてびしょ濡れになってしまった……という経験がある人も少なくないかもしれません。
このような天気の急変に対応しやすくなるためには、こまめに天気予報を確認することが重要なポイントになります。また、 ツーリング前に最新の天気情報をチェックし、レインウェアを携行するのもおすすめです。
春のツーリングで考慮すべき環境要因とは
また、春のツーリングでは環境の変化もライディングに影響を与えます。
そのひとつが「花粉」です。
春はスギやヒノキの花粉が飛散しやすく、花粉症のライダーにとっては厳しい季節。 山間部のみならず、都心部でも花粉の飛散量が多くなることがあります。
日本気象協会が発表した花粉飛散予想によれば、2025年は例年に比べてやや多めの飛散が予測されています。特に東日本や関西エリアでは、スギ花粉の飛散ピークが3月上旬から4月中旬にかけて続くと見込まれています。
もし花粉症対策を講じないまま走行すると、走行中に目が痒くなったり、くしゃみ・鼻水に気を取られて事故につながってしまう可能性も。安全かつ快適に走行するためにも、ゴーグルやフェイスマスクなどで対策するとよいでしょう。
また、ツーリング後は衣類やヘルメットをしっかりと清掃し、花粉を室内に持ち込まないようにすることも大切です。
さらに、春は路面状況の変化にも注意が必要です。 冬の間に積もった砂や落ち葉が道路に残っていると、カーブや橋の上では滑りやすくなります。
特にスピードが出る場面では、落ち葉などにハンドルをとられることが懸念されます。ツーリングの際は事前にルートを確認したり、走行中は路面の状態を慎重に見極めたりなどして、慎重に運転することが求められます。
さらに、春は虫の活動が活発になる時期です。
特に山間部では、虫がヘルメットのシールドやライディングジャケットに付着し、汚れてしまうこともあるため、適宜シールドのクリーニングをおこなうことが推奨されます。
ちなみに虫の付着を防ぐためには、ケミカルを使用するのが有効な対策となるでしょう。後々の汚れの固着や腐敗のリスクも考えて、早めに処理しておくことが重要なポイントです。
まとめ
春は暖かく快適な気候でツーリングを楽しみやすい反面、寒暖差や天気の急変、花粉の影響といった環境的な要因が多い季節でもあります。
これらの対策を講じないまま走行を続けると事故につながる危険性もあるので、上述のポイントに注意し、安全で快適なライディングを心がけましょう。