ライダーと言えば革ジャンだ。だが残念ながら一般的な革ジャンは防風性は高いが防寒性、保温性が高いわけではない。
その為、冬に革ジャンを着るならベースやミドルレイヤーの工夫が必要になる。
具体的には調温性に優れたメリノウールなどのベースレイヤーに、嵩張らないライトダウンなどのミドルレイヤーを組み合わるなどだ。
だが革ジャンに中綿が入っていれば話は変わってくる。
伝統的なシングル、ダブルの革ジャンシルエットは細身に作するため、一般的なアパレルメーカー製品で中綿入りの製品は見かけたことがない。
ところが革ジャン専門店になってくると少々話は変わってくる。革ジャンの老舗メーカー「カドヤ」のオンラインストアでレザージャケットで絞って製品を検索したところ、109もの製品がヒットした。
109の製品中で冬でも使い勝手が良さそうな中綿入り革ジャンを4製品お借りしたのでご紹介させて頂きたい。
VOLGIN
今年の新作 革ジャン×ダウンジャケット
ここ数年、洋服素材の進化が目まぐるしく感じるが、今期リリースされたVOLGINは正に快適性を追求した一着といえる。
驚くのは表裏で中綿を変えていることだ。
表側はダウンとフェザーのミックス。裏地にはComformax高機能綿と、アルミ熱反射フィルムを用いたキルティング生地を採用している。
体温を反射することで中綿内に暖かい空気を蓄える仕組みになっており、中綿の量は着用した感じだと VOLGINが一番多い印象だ。
一着でも充分に暖かいが、比較的シルエットがタイトなので、中にセーターなどを着こみたい人はワンサイズアップで購入することをお勧めしたい。
レザージャケットフード N-3R
防寒性最強のミリタリージャケットN-3B×革ジャン
人気のミリタリージャケット中でも最強の防寒性能を持つと言われるN-3B。
N-3Bのシルエットはそのままに、バイク用に調整しつつ表地にオイルカウを採用した重厚感あふれる一着。
お尻までスッポリの着丈が長いデザイン、フード内部にボア、周りにラクーンファーを配置しているため非常に暖かい。
バイク用という事でストームガードを装備している点や、お借りした製品中では唯一脊椎パッドが標準装備なのも見逃せない。
筆者はクラシックなN-3Bを所有しているが、本家と比べるとシルエットは少し細めに調整され、中綿の量も少ないように感じる。
だが中綿には保温性が高く高機能なコンフォマックスを採用しているため、少ない中綿量で十分な保温性を確保している。
サイズ感的には本家N-3Bよりは細めに調整されているものの、比較的ゆったりしている。
中に着こむ場合でも通常サイズを購入すれば間違いないだろう。
DB9
街中に溶け込むカジュアルなデザインが魅力的
筆者が憧れたパンクロッカーがピタピタの革ジャンを着用していたので、個人的に革ジャンはピタピタで着用したい。
だが中年になってくると寒さには勝てないのだ。。。そんな格好つけたいけど、寒さには勝てないという中年の悩みを解決してくれるのがDB-9だ。
お借りしたジャケット中で一番タイトなシルエットを採用しており、もし普段通りSサイズを購入していたらトレーナーやセーターを下に着用するのも厳しいかもしれない。
だが表地には中綿入りのキルティング、裏地には保温性の高いコンフォマックス綿のキルティングを採用しているため非常に暖かい。
革ジャンのタイトシルエットが好きだけど、暖かさも欲しいという欲張り中年にこそ手に取って頂きたい。
LEATHER DOWN JACKET
ワインやカーキなどカラバリも豊富
お借りした製品中で一番動きやすく感じたのが LEATHER DOWN JACKET。表地に採用されたソフトカウが非常に柔らかく、ライディング中に限らず、とにかく動きやすい。
VOLGINよりも以前から販売されていたレザーダウンジャケットで今季はブラック、ワイン、カーキとカラバリも豊富に揃っている。
中綿にはダウン80%、フェザー20%の混合綿を採用しており量も多い。
VOLGINと比べてカジュアルでサイズ感的にもゆったりしているので街中、バイク問わず気軽に着用するなら LEATHER DOWN JACKET が一番使い勝手が良いかもしれない。
動画でも紹介しています
街着で着用できるのでコスパが良い!
今回紹介した4着は良い意味でバイク感が薄い。正統派の革ジャンと比べるとカジュアルなので街着としても違和感がない。
バイク、街着を分けることなく使うことができるのでコスパに優れていると言えるだろう。
レザージャケットは真冬には着用出来ないと思っていた方は試してみてはいかがだろうか?