天候に関わらず、ツーリング時の持ち物として定番ともいえるレインウェア。ライダーデビュー後はなるべく早く手に入れておきたいアイテムの一つ。ただし、普通の「雨合羽」では耐久性に欠け、使用環境に耐えられないかもしれません。そのため、レインウェア等を選ぶ際は、用途に応じた設計がされている商品かどうか確認することが重要です。
レインウェア編
バイク専用がベストですが、決して専用品でなければならないわけではなく、使用環境と機能性が合致していれば問題ないと考えます。また、積載量が限られていることから収納性と携行性に優れたコンパクトなものがおすすめ。
雨天は視界が悪いため、自身はもちろん他のライダーからもバイクは発見しにくくなります。
アイテム選びは、「目立つ色」「反射材のあるもの」をチョイスし、スタイルよりも事故防止を第一に考えるようにしましょう。
近年人気が出ている「作業服専門店」の商品もおすすめ。デザイン性と機能性を兼ね備えたコストパフォーマンスの高いアイテムが多数販売されていますよ。ありがたいですよねー。
耐水圧に優れたもの
ライディング中は雨が勢いよく衣類にぶつかるため、相応の圧力がかかります。したがって、レインウェアを選ぶ際は「耐水圧」が高い品を選ぶと良いでしょう。
目安として最低でも10,000mm/cm2の製品を選んでおきたいですね。高速道路を走るようなツーリングであれば耐水圧20,000mm/cm2の製品で、どのような雨でも安心できるでしょう。
一方、雨の侵入は防げてもウェア内が蒸れてしまい、自分の「汗」でベットリ・・・なんてことも考えられます。これはこれで不快感があり、レインウェア特有の動きにくさも相まって雨天時の慎重な運転操作を阻害します。
こういった悩みを解消したい場合は透湿性の高い製品を選びましょう。8,000g/m2/24h以上のスペックなら不快な思いをしなくてすみます。
「雨をしのぎ、且つ通気性の良いもの」という、条件を軸に探してみてください。
ライディングウェアの厚みを考え、大きめをチョイス
ライディングジャケットの上からレインウェアを着用することを考え、大きめのサイズを選ぶということを忘れないでください。特に、専用品ではない商品を選ぶ場合は、普段通りの選び方にならないように注意しておきましょう。
そのほか、雨天時に濡らしたくないモノといえば「バッグ」。バイクで通勤通学するライダーは書類や電子機器類を絶対に濡らしたくありませんよね。大きめのレインウェアにすることで、リュックを背負った状態でも着用できるので、浸水を抑えることができます。
また、前かがみになるバイクの運転姿勢は、手首や足首が露出しやすくなります。バイク専用品ではないレインウェアを購入する際は、乗車した際の寸法を考慮することをおすすめします。
フットウェア必需品
雨天時の装具といえばレインウェアに注目しがちですが、足元の雨対策を考えたことはありますか?ブーツやシューズは濡れてしまうと乾きにくいですよね。足まわりを覆う、足用のレインウェアを用意しておくこともおすすめです。
ブーツやシューズに雨水が染み込むと不快感が高まり、操作に悪影響を及ぼす可能性もあるので、足元の雨対策をお勧めします。
私もフットレインウェアを使っています。その効果たるや・・・感動しますよ。
グローブの最適解は?
自身の話をすると、ツーリングに出かける際は手元の操作に違和感を持ちたくないので、あえて手元の雨対策は講じていません。(使用頻度も少ないため、購入していないとも・・・)
しかし、グリップが滑って「ヒヤリ」としたこともあるので、正直なところ「操作 or 耐水」か迷うところですね。
「撥水(はっすい)加工」は水を弾くけど、水圧がかかると浸透する場合があります。その他、「耐水性」「防水性」などよく似た表記があるので調べておきましょう。
視界の悪さへの対処
バイク用ヘルメットの多くはシールドスクリーンが備わっていますが、雨になると視認性が急激に低下します。クルマのようにワイパーが無いので撥水スプレー等を利用するなど、ヘルメットのメンテナンスは忘れずにしておきたいですね。
スモーク・ミラーレンズ等は、使用環境によって視認性に影響する可能性があるということを知っておきましょう。
脱水症状に注意
梅雨や夏シーズンは気温が高いためレインウェア内に熱がこもりやすいうえ、ライディング中の走行風により身体の水分が奪われやすい状況になります。雨天時のライディングは神経を使うため、自身の脱水症に気づかない場合があるかもしれません。
休憩をこまめに取り、水分や塩分を補給し、体調管理を怠らないようにツーリングを楽しみましょう。
雨や汗で濡れた場合、走行風などにより身体が冷えてしまうことがあります。体調不良は判断の遅れや操作ミスに直結するので、装具選びは天候やルートに合わせて柔軟に行うのが理想ですね。
まとめ
ライダーは空気に触れ、空を見上げ、天候の変化を運転しながら観察しています。「お天気アプリ」等で雨雲レーダーを容易に確認できる時代ですが、運転中に確認することは困難です。急に吹き始めた冷たい風、雨雲や雷雲の発生などの知識を蓄え、雨の気配を肌で感じることも重要ですね。