大切にしている愛車をいつまでも綺麗に保ちたいと誰もが思うものです。しかし、どれだけ綺麗に保っていても時間とともに進んでゆくヘッドライトの黄ばみ。ヘッドライトの黄ばみは愛車の大敵と言えるほど、バイク全体の印象に大きな影響を与えてしまいます。
ただし、ヘッドライトの黄ばみは適切なケアをおこなえば比較的簡単に改善することができます。この記事では、ヘッドライトが黄ばむ理由から実際のケア方法まで詳しく説明していきます。
樹脂製のヘッドライトが黄ばむ理由
バイクのヘッドライトが黄ばむ主な原因は、紫外線による劣化です。多くの現代のバイクは、軽量化やコスト削減、キズの付きにくさのため、ヘッドライトカバーにポリカーボネートなどの樹脂素材を使用しています。
この樹脂素材は上記のメリットがある一方で紫外線には弱く、長期間太陽光にさらされることで黄変や曇りが生じます。また、走行中の風や雨、埃などの外的要因も黄ばみの原因となります。特に、高速走行時に当たる強い風や、飛び石による細かな傷は、表面を荒らし、汚れや劣化を促進させます。
さらに、洗車時の不適切な取り扱いも黄ばみを加速させる要因の一つです。強力な洗剤や硬いブラシの使用は、ヘッドライトの表面に微細な傷をつけ、そこに汚れが溜まりやすくなります。
これらの要因が複合的に作用し、時間の経過とともにヘッドライトの黄ばみが進行していくのです。
ヘッドライトの黄ばみの落としかた
黄ばみの程度によって、適切なケアの方法が異なります。これから、軽度の場合と強い場合に分けて、効果的な黄ばみ除去の方法をご紹介します。
黄ばみが軽度の場合
黄ばみが軽度の場合は、家庭にある道具で十分に対応できます。まず、中性洗剤と水で優しく洗い、表面の汚れを落とします。柔らかい布やスポンジを使用し、傷をつけないよう注意しましょう。
家に重曹がある場合、重曹と水を1:1の割合で混ぜてペーストを作ります。このペーストを柔らかい布に付け、円を描くように優しく磨きます。重曹の細かい粒子が黄ばみを除去するのに有効です。
重曹以外にも、研磨剤入りの歯磨き粉を使用するのも効果的です。歯磨き粉を布に取り、円を描くように磨きます。歯磨き粉に含まれる軽い研磨剤が、表面の黄ばみを落とします。種類によっては、傷つけてしまったり効果がなかったりするため、事前に取扱説明書を確認したり歯磨き粉の成分を確認すると安心です。
黄ばみを除去した後は、UV保護効果のあるクリアコーティング剤を塗布します。そうすることにより、新たな紫外線による劣化を防ぎ、透明感を長く保つことができます。これらの方法を試してもあまり効果が見られない場合は、より強力な対処法に取り組んでみましょう。
黄ばみが強い場合
黄ばみが強く落ちない場合は、より専門的な道具を使ったケアが必要かもしれません。
コンパウンド研磨
自動車用のコンパウンドを使用します。コンパウンドには細かい研磨剤が含まれており、黄ばみの原因となる劣化した樹脂表面を削り取ります。電動ポリッシャーを使用すると、より効果的に作業できますが、手作業でも可能です。
サンドペーパー研磨
非常に細かい目のサンドペーパー(1000番以上)を使用して、慎重に表面を研磨します。水をつけながら研磨することで、傷がつきにくくなります。粗い目から始めて、徐々に細かい目のサンドペーパーに変えていきます。
ヘッドライトリストアキット
市販のヘッドライトリストアキットを使用するのも良い選択肢です。これらのキットには、段階的な研磨材と仕上げ用のコーティング剤が含まれており、プロ級の仕上がりを家庭で実現できます。
UV保護コーティング
研磨後は先ほどと同じように、必ずUV保護効果のあるクリアコーティングをしましょう。これにより、ヘッドライトの透明感を長期間保つことができます。注意点として、強い研磨作業はヘッドライトの厚みを減少させる可能性があります。強すぎる研磨は避け、必要最小限にとどめましょう。
また、自信がない場合や、より確実な仕上がりを求める場合は、専門店での施工を検討しましょう。プロの技術と専門機材によって、最高の仕上がりが期待できます。
まとめ
バイクのヘッドライトの黄ばみは、適切なケアと方法で十分に改善できます。軽度の黄ばみなら家庭内にある物でも対処可能です。黄ばみが強い場合は、より専門的な道具を使って対処しましょう。最後にUV保護コーティングをすることによって、これからの黄ばみを予防することができるので、どちらの方法を選んでもとても大事です。
定期的なメンテナンスを心がければ、愛車のヘッドライトを美しく保つことができます。ぜひチャレンジしてみてください!