バイクは風雨や温度変化による劣化、盗難リスクなどにさらされやすい問題を抱えています。対策としては屋内保管や、バイクカバー、盗難防止装置の設置などがあげられますが、バイクが倒れて損傷したりするリスクを回避するためには特別な対策が必要です。
日本は地震大国であり、予期せぬ揺れが愛車を襲う可能性は常にあります。バイク乗りにとって、愛車の安全は何よりも大切。この記事では、バイクを地震から守るための効果的な対策を詳しく解説します。自分の愛車を守るためにも、ぜひ参考にしてください。
バイクは地震の際、倒れてしまいやすい
バイクは二輪車であるため、本質的に不安定です通常のサイドスタンドやセンタースタンドでの駐車は、日常的な使用には問題ありませんが、地震の際には十分な安定性を確保できません。地震の横揺れや縦揺れによって、バイクが簡単に転倒してしまう可能性が高いのです。
特に、東日本大震災の際にはセンタースタンドで駐車していたバイクがかなり倒れてしまっていたようです。転倒したバイクは、車体に傷がつくだけでなく、ガソリンや油脂類が漏れ出す危険性もあります。
さらに、倒れたバイクが他の車両や建物、人に被害を与える可能性も考慮しなければなりません。そのため、バイクの地震対策は単なる「愛車を守る」だけではない重要な意味を持つのです。
バイクの地震対策
バイクを地震から守るためには、適切な対策が不可欠です。ここでは、効果的な二つの方法を詳しく解説します。
補助スタンド(サイドスタンドの反対側につける物)
補助スタンドは、バイクの安定性を大幅に向上させる簡単かつ効果的な方法です。多くの補助スタンドは工具不要で簡単に取り付けられ、サイドスタンドの反対側に設置することで三点支持となり、安定性が格段に向上します。
バイクのサイズや重量に応じて適切な補助スタンドを選べるのも魅力的です。比較的安価で効果が高いため、コストパフォーマンスに優れた対策方法と言えるでしょう。
補助スタンドを選ぶ際は、自身のバイクの重量や車体の形状に合ったものを選び、定期的に状態をチェックし、必要に応じて交換することが重要です。
アンカーを使用する方法も
アンカーは、より強固な地震対策を求める方におすすめの方法です。バイクを直接地面に固定するため、非常に高い安定性を実現します。特に長期間バイクを同じ場所に保管する場合、アンカーは理想的な選択肢となります。
バイクの大きさや重量に合わせて適切な強度のアンカーを選べるため、カスタマイズ性も高いです。さらに、アンカーはバイクの盗難防止にも役立つため、一石二鳥の効果が期待できます。
ただし、アンカーの設置には地面に穴を開ける必要があるため、自己所有の土地や許可を得た場所でのみ実施可能です。
ガレージ保管の場合、バイク用品の落下にも気をつける
バイクをガレージで保管している場合、地震対策はバイク本体だけでなく、周囲の環境にも注意を払う必要があります。
まず、ヘルメットやジャケットなどを置く棚は、壁にしっかりと固定しましょう。L字金具やつっぱり棒を使用すると効果的です。棚の配置にも気を配り、工具箱など重いものは棚の下段に置くようにします。重心を低くすることで、転倒のリスクを減らすことができます。
また、棚の前面に落下防止バーを取り付けると、収納物の落下を防ぐことができます。棚板に滑り止めマットを敷くのも、物の移動や落下を防ぐ有効な方法です。
天井から吊り下げているアイテムがある場合は、その固定方法を再確認し、必要に応じて強化しましょう。ガソリンや油脂類などの危険物は、専用の保管容器に入れ、安全な場所に置くことが重要です。さらに、万が一の火災に備えて、適切な消火器を設置し、使用方法を把握しておくことも忘れないでください。
これらの対策を行うことで、地震時のガレージ内の被害を最小限に抑えることができます。定期的に点検を行い、必要に応じて対策を見直すことも重要です。
まとめ
バイクの地震対策は、愛車を守るだけでなく、周囲の安全を確保する上でも非常に重要です。補助スタンドやアンカーの使用、そしてガレージ内の適切な環境整備により、地震のリスクを大幅に軽減することができます。定期的に自身で対策を見直し、必要に応じて改善を加えていくことで、より安心することができるでしょう。
地震大国である日本に住むバイク乗りとして、愛車と自身の安全を守るために、今日からでも地震対策を始めてみるとよいかもしれません。