バイクを安全に乗り続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。特にチェーンは、エンジンの動力をリアタイヤに伝える重要な部品です。適切なメンテナンスを怠ると、走行中のトラブルや事故の原因になりかねません。
ところが、バイクのチェーンは消耗品なので、バイクに乗れば乗るほど劣化していきます。そのため、定期的なメンテナンスが不可欠です。ある程度までは日常のチェーンの張りの調整で対応することができますが、チェーン自体の交換も定期的に必要です。
この記事では、チェーンのたるみを確認する方法やチェーンの交換頻度、費用などについて詳しく解説していきます。
バイクのチェーンがたるんでいると、最悪走行中に外れてしまうこともある
チェーンがたるんだまま走り続けると、大きな事故を引き起こす場合もあります。最悪の場合では、走行中にチェーンが外れて、大事故の原因になってしまうこともあります。
また、チェーンのたるみはスプロケットの摩耗を加速させてしまいます。たるんだチェーンが歯車であるスプロケットとうまくかみ合わず、スプロケットに不均等な力をかけるため、早期摩耗の原因となります。このように、チェーンのたるみを放置していていれば様々な問題が生じてきてしまいます。
これから紹介する方法で、たるみのチェックと実際の作業を行っていきましょう。
チェーンのたるみのチェック方法
チェーンのたるみをチェックするには、以下のような手順を踏みます。
- バイクをセンタースタンドか適切なスタンドで立てます。
- チェーンの下側中央部分を指で軽く押し上げます。
- チェーンが上下に動く距離を測定します。
この距離が適切なたるみの範囲内であるかを確認します。適切なたるみの範囲は、バイクのメーカーや車種によって異なりますが、一般的には20〜30mm程度です。必ず車両の取扱説明書で正確な数値を確認してください。
たるみが規定値を超えている場合は、調整が必要となり、調整できる範囲を超える伸びが見られる場合はチェーン自体の交換が必要です。また、チェーンの状態(錆び、摩耗など)も同時にチェックしましょう。
チェーンの交換時期(走行距離の目安)
チェーンの交換時期は、使用状況や環境によって大きく異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
- 通常のストリート使用:15,000〜20,000km
- ハードな使用(レース、オフロードなど):5,000〜10,000km
ただし、これはあくまで目安です。劣化のスピードは走行環境(埃っぽい場所や雨の多い地域か)などによっても左右されます。定期的にチェーンの張りを調整し、その際に交換するべきか確認をしましょう。
チェーンの張り調整やチェーン交換にかかる費用の目安
チェーンのメンテナンスにかかる費用は、作業内容や車種によって異なりますが、おおよその目安は以下の通りです。
- チェーンの張り調整
DIYの場合:無料(工具を持っている場合)
プロに依頼する場合:2,000円〜5,000円程度 - チェーン交換
部品代:2,000円〜20,000円程度(品質や車種による)
工賃:3,000円〜5,000円程度 - チェーンとスプロケットのセット交換
部品代:15,000円〜50,000円程度
工賃:10,000円〜20,000円程度
定期的なメンテナンスを行ってチェーンの寿命を延ばせば、長期的にはコストを抑えることができます。また、チェーン潤滑剤の使用や雨天走行後の清掃なども、チェーンの寿命を延ばすのに効果的です。
まとめ
バイクのチェーンに適切なメンテナンスを行えば、バイクの安全性を高めることができます。定期的なたるみチェックと適切な張り調整、そして適切なタイミングでの交換を心がけましょう。
DIYでのメンテナンスに自信がない場合は、信頼できるバイクショップに相談することをおすすめします。安全で快適なバイクライフを楽しむために、チェーンのメンテナンスを怠らないようにしましょう。