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【考察】どうしてバイク乗りは話を盛ってしまうのか?

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

バイク乗りの話を聞いていると、時々「それ、ちょっと盛りすぎじゃない?」と思うことがある。例えば「台風の中で、峠を攻めたことがある」とか、「原付で1日1000キロ走ったけど余裕だった」などの話だ。バイク乗りから出てくるエピソードが、どうも現実離れしていると思えることがたまにある。そう、ときにバイク乗りにはついつい話を盛ってしまうという特性を持っているのだ。彼らはどうして話を盛ってしまうのか?その理由を考察してみよう。

目次

話を大きくして自己申告してしまう理由

「体験談」ではなく「冒険譚」なのだ

バイク乗りたちがツーリングの話をする時、「経験談」ではなく「冒険譚」の話をしている場合があるのだ。冒険譚を語るとき、事実をそのまま語っても面白くはない。何でもないツーリングの話を、「途中無理かと思ったが、苦労や困難を乗り越え、ようやくツーリングから生きて帰ってきた」という壮大な物語にすることによって、周囲を楽しまそうとしてくれているのだ。

そう、バイク乗りが話を盛ってしまうのは、そのサービス精神からであり、決して悪気はないのである。「小雨の中を走った話が、ハリケーンの中を走った話」に変換されるのも、「飛び出してきた猫をよけた話が、バイクでライオンと格闘した話」になってしまうのも、バイク乗りのサービス精神が多めであるが所以である。

同じような現象として、魚釣りを趣味としている人たちが「逃がした30センチの魚を、3メートルにして報告」するという現象が挙げられる。サービス精神がそうさせているのだから、周囲はこれを微笑んで聞いてあげてほしいのである。

「実測」ではなく「体感」なのだ

常に剥き身でバイクに乗るライダーたちは、自然や外部の影響を受けやすく、通常よりも敏感にそれを感じてしまう。たとえば、実際は気温35度の環境であっても、道路の照り返し・エンジン熱などの影響をダイレクト受けるバイク乗りの体感では100度なのだ。剥き身、かつ時速100キロ以上のスピードで走るバイク乗りにとっては、単なる雨が台風に思えてしまうこともあるのだ。

バイク乗りは「実際のデータ」に基づいて話しているのではなく、「体感」をベースにして話をしているのである。そのため、周囲からは話を盛っていると思われてしまうが、バイク乗りは体感をそのまま伝えているだけなのである。そもそも実際の数値と体感ではギャップが生まれても仕方がないのであり、そこを深ぼってバイク乗りに突っ込みをいれるのはナンセンスなのである。

記憶が誇大化された結果なのだ

人間の心理的なメカニズムにより、記憶は時間が経つとともに誇大化していき、事実よりも大げさな内容にと変換されていく。もちろんこの現象は、バイク乗りにもあてはまる。特に五感を刺激するバイクでの思い出・経験は、よりドラマチックに記憶され、誇大化される傾向がある。

バイク乗り特有の経験談となると、例えば、20代の時に時速140キロで高速道路を走った話が、10年ごとに10キロ増されていき、60代で同じ話をするときには、時速200キロで走った話に変換されてしまう。冬場にバイクで峠を走ったときに寒かったという話が、とてつもなく寒かったということだけが記憶に残っており、実際は防寒具をしっかり着込んでいたにも関わらず、「冬場の峠を、半袖半ズボンで攻めていた」話に変換されてしまうことがあるのだ。

毎年記録が更新されていくため、放っておくと最終的には「時速300キロ」を超えるかもしれないし、「冬場の峠を裸で攻めた」話になってしまう可能性もある。行き過ぎた記憶が誇大化された話は、さすがに注意をしてあげるのも優しさだ。

バイクライフの魅力を伝えたい気持ち

エモーショナルな体験を伝えたい

バイクは、風を切り裂き、スピード感を味わえる。そのダイナミックな動きは心を躍らせ、アドレナリンを分泌させる。また、雄大な景色を眺めながら自由な風を感じ、自然と一体になれる開放感もたまらない瞬間だ。これらのエモーショナルな体験は心に深く刻まれ、語りたい気持ちへと昇華されていき、自分の体験をより多くの人に伝えたいという欲求が強くなる。バイクに乗ることで得られた特別な感動を、他の人にも共有したいという気持ちの表れと言えるだろう。

バイクの楽しさを伝えたい

エンターテイメントとして話をする際にも多少の誇張が入りがちだ。これも話を盛る要因の一つだ。自分の体験をより面白くしようと、話に少しだけ脚色を加えることがあるが、これは、聞き手を飽きさせないためのテクニックであり、エンターテイメントと言えるのだ。聞き手をハラハラさせて、楽しませるためのテクニックなのであり、サービス精神の表れなのだ。

コミュニティを盛り上げたい

バイク乗りは仲間との絆が強く、互いに助け合い、励まし合う文化が育まれている。その中で自分の体験を語ってコミュニティを活性化させたいと思い、つい話を盛ってしまうのだが、「ライダーあるある」として笑顔で受け入れてあげよう。例えば、ツーリング中に起こった出来事を語る際に少しだけ誇張して話しても、仲間が共感してくれて、コミュニティが盛り上がるのであれば結果オーライなのだ。

新人ライダーの訓練

バイクの世界には多くの危険が潜んでいるが、危険を教える場合には体験談が効果的だ。ベテランライダーは自分の経験を語り、新人ライダーに教訓を与えるが、適度な恐怖心を植え付けるために、話を少しだけ盛って語ることもある。例えば、過去の事故やトラブルを語る際に、実際よりも危険な状況だったように表現するのは、安全運転を意識させるためのテクニックとも言える。

話を盛ることのメリットとデメリット

メリット・デメリット

話を盛ることで、話が盛り上がるというメリットがある。話を盛ることで聞き手を楽しませ、適度なツッコミを誘発し、周囲を笑顔にすることもできる。一方で、話を盛りすぎて信頼を失うリスクもある。度が過ぎると、聞き手から不信感を抱かれる可能性があり、ウソや誇張が露呈した場合に信頼関係が崩れてしまう可能性もある。

バランスの取り方

話を盛る際には、聞き手が楽しめる範囲内で行うことが大切だ。度が過ぎると、逆効果になる可能性がある。そのため、聞き手の反応を見ながら、コミュニケーションを円滑にするためのテクニックとして適度なバランス感覚を持って話をするようにしよう。

まとめ

バイク乗りの盛り話によって、ライダー同士のコミュニケーションがより楽しく、有意義なものになることだろう。適度な誇張はコミュニティを活性化させるが、バランスが重要だ。

誰かを傷つけるような話は避け、楽しい時間を過ごせるように配慮しよう。そうすることで、ライダー同士の信頼関係を築き、より深い絆を育むことができるし、非ライダーはそんなバイク乗りの楽しい話を聞くことによって、自分もバイクに乗りたいなと思ってもらえるか知れない。

いずれにしても、そんな優しいバイク乗りの心意気が垣間見れるような、バイク話の“盛り”に対しては、心を抉るようなツッコミはやめて、やさしい気持ちで聞いてあげるようにしよう。

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