バイク乗りが集合写真を撮るとき、なぜか1人、いや、場合によっては数人が異常なまでにアピールしている光景を見たことはないだろうか。普通に立ってるだけでいいのに、ガッツリ「ピース」をしたり、変なポーズをしていたり、なんならジャンプしちゃう人まで・・・。なぜバイク乗りは集合写真の際にアピール強めになってしまうのか?本記事では、その理由に迫りつつ、集合写真を撮る際のポイントや楽しみ方を紹介したい。
アピール強めになってしまう要因
孤独からの揺り戻し
バイクに乗っている時間、バイク乗りは基本的に一人だ。風を感じながら、自分だけの世界に入り込み、無限に続く道を走り続ける。バイク乗りは、自分のバイクと自分だけの時間を楽しむものの、心のどこかで、やはり孤独を感じているのだ。バイク乗りの孤独感は、次の数式で表すことが出来る。
L=(T×S)+E
L:孤独感の強さ(Loneliness)
T:ツーリング時間(Touring time)
1回のツーリングでバイクに乗っている時間。長ければ長いほど孤独感が増す
S:走行中の速度(Speed)
速度が上がるほど、風切り音が大きくなり、周囲との会話ができないため、孤独感が増す
E:エンジン音の大きさ(Engine noise)
エンジンの音が大きいほど、自分の考えと向き合う時間が増え、孤独を感じやすくなる
バイク乗りたちの集合写真は目的地で撮影されることが多い。当然L値はゴールにたどり着いた瞬間が最大値となり、その状態に対して「仲間との集合した喜び」と「目的地にたどり着いた達成感」が一気に押し寄せることで、「集合写真を撮影しよう!」という流れにつながる。孤独感から安心感や安堵感に一気に揺り戻されることで、バイク乗りたちのテンションは爆発。その結果、集合写真におけるバイク乗りたちのアピールが強めになってしまうというわけだ。
最高の1枚にしたいという努力
バイク乗りは、あらゆるバイクの中で自分の愛車が「世界で一番かっこいい」と思っている。そんな愛車が撮影されるのだから、当然かっこよく映るに決まっている。しかしバイク乗りたちはそれでも「カスタムした部分、ちゃんと写ってるかな?」や「一番かっこいい角度になっているかな?」という心配をしながら撮影に臨んでいるのだ。集合写真が撮影される直前、バイク乗りたちの行動量は活発化する。愛車が最も美しく映るポジション取りや、愛車と自分が被らないようにするための無理なポージングなど、集団が同時に行動を起こすことで、その場は一時的なカオス状態へと変化。その動きの激しさから、周囲からは「アピール強め」と見えてしまうことがあるのだ。実際、変なポージングで撮影されてしまうことにもつながっている。
記念写真ではない、宣材写真なのだ
バイク乗りのSNSプロフィール写真には、自分とバイクが一緒に写った写真が使われていることが多い。もちろん、バイク乗りのバイク愛がそうさせているのだが、中には「お見合い写真」や「証明写真」にも、この愛車との写真をチョイスする本気度の高いバイク乗りもいる。そういったバイク乗りからすると、撮影される写真は単なる「記念写真」ではなく、「愛車と自分」というテーマで撮影される「宣材写真」なのだ。そう考えれば、バイク乗りが撮影の際のポーズに気合が入るのも納得がいくというもの。グラビアモデルがそうであるように、バイク乗りはカメラを向けられると、それがひとりであっても集団であっても、反射的についついアピール強めになってしまうのだ。
集合写真を撮る際のポイント
カメラの設定
集合写真では、全員が綺麗に写ることが重要だ。そのため、カメラの設定がとても大切だ。とくに、明るさやシャッタースピードは、写真の仕上がりに大きく影響する。逆光の場合には、露出補正で明るさを調整したり、シャッタースピードを速くすることで、ブレを防いでみよう。また、構図にも気を配り、全員がバランス良く写るように調整するとグッドだ!
背景の選定
集合写真は、人物はもちろん、背景選びも重要なポイントとなる。美しい景色やシンボリックな場所を選ぶことで、写真がより魅力的になるだろう。
例えば、雄大な山脈を背景にバイクを並べて撮影すれば、壮大なスケール感を表現できる。また、歴史的な建造物を背景に撮影すれば、写真に物語性を持たせるのも◎。背景選びは、写真全体の印象を大きく左右するので、事前に撮影場所をリサーチしておくのもオススメだ。
笑顔とポーズ
集合写真では、何よりも笑顔が大切だ。自然な笑顔で写ることで、写真を見返したときにつられて笑顔が生まれるはず!また、ポーズにもこだわってみると、写真に個性と面白さがプラスされる。全員で同じポーズをとったり、それぞれが個性的なポーズをとったり、さまざまなパターンを試してみよう。ただし、ポーズに気を取られすぎて、笑顔を忘れてしまわないように注意が必要だ。
集合写真のシチュエーション別アイディア
ツーリングの合間に
ツーリングの途中で、休憩がてらに集合写真を撮るのは定番。休憩場所の看板や、特徴的な風景を背景に撮影すれば、その日のツーリングで立ち寄った場所を鮮明に思い出すことができる。それに、ツーリングの合間の休憩時間は、仲間との会話やリラックスを楽しむ時間でもあるので、コミュニケーションを兼ねて集合写真を撮ってみてはどうだろうか。
目的地に到着した際
ツーリングの目的地に到着した際には、記念に集合写真を撮るのがおすすめ。目的地に到着した喜びや達成感を写真に収めることで、ツーリングの思い出をさらに鮮やかにすることができる。目的地での集合写真は、ツーリングのゴールを締めくくる、最高の思い出になること間違いなし!
イベントやミーティングで
バイクイベントやミーティングは、多くのライダーが集まるので、そう言った場所で撮る集合写真は、参加者全員の記念となり、とても貴重だ。イベントやミーティングでは、参加者同士の交流も生まれるため、いつもの仲間同士とはまた少しちがった特別な一体感を味わうことができるだろう。
撮った集合写真の楽しみ方
アルバムやフォトブックを作成する
撮った集合写真をまとめて、アルバムやフォトブックを作成してみよう。アルバムやフォトブックにまとめることで、写真が整理され、見返すのが楽しくなる。
また、写真にコメントや説明を加えることで、その時の体験や気持ちをつづることもできる。見返したときにどんなシチュエーションだったか思い出しやすくなるため、自分だけの宝物になるうえ、仲間と思い出を共有するためのアイテムとしてもピッタリだ!
SNSに投稿してシェアする
先述したとおり、いまやSNSでの写真の共有は定番だ!集合写真をSNSに投稿して、他のライダーとシェアしましょう。SNSに投稿することで、ツーリングの様子や仲間との思い出を共有することができる。また、写真にコメントやハッシュタグをつけることで、他のライダーとの交流も楽しむことが可能。また、それにより新たな出会いもみつかるかもしれない。バイクライフをより充実させる新たな手段として試してみてはいかがだろうか。
写真プリントして飾る
お気に入りの集合写真をプリントして、部屋に飾ってみよう。こうすることで部屋に個性と温かさが加わることだろう。また、写真を見るたびにツーリングの思い出が蘇り、モチベーションを高める効果も期待できる。写真プリントは、自分だけの空間を演出するアイテムとしてもおすすめだ。
まとめ
バイク乗りたちが集合写真でアピール強めになる理由、それはバイクへの愛情、無意識のかっこよさへの追求、仲間と一緒にいる喜びなどの感情が複雑に絡み合っている結果なのだ。彼らにとって、愛車との共演は何よりも大事な瞬間。だからこそ、カメラの前で全力のアピールをするのだ。また、ツーリング時の集合写真は、仲間との絆を深めたり、思い出が共有できたり、さまざまな理由がある。だからこそ集合写真は、バイクライフをより豊かなものにしてくれる大切なアイテムといえるだろう。
撮影のポイントやシチュエーション別アイディアを参考に、楽しいバイクライフを送ろう!