ハンドル、レバー、グリップ、シート、ステップ。
ライダーがバイクと触れる部分を変えると、それまでの愛車のライディングフィールはガラリと変わる。
操作系のパーツは一見地味だが、非常に重要な部分だ。
その中でも意外に見落とされがちなのがシート。
ライダーの体重を支えつつ、ライディング中の体重移動でシートの表皮は引っ張られたりたわんだりを繰り返し次第にヘタっていく。
徐々に劣化していくため気が付きにくいかもしれないが、確実にシートは劣化していくものなのだ。
そんなシートの表皮にカスタムが施されたのは2007年モデルのDR-Z400SMだ。
峠が楽しいコーナリングマシン!DR-Z400SMとは?
DR-Z400SMはスズキからかつて販売されていたモタードモデルだ。
ベースとなっているのは、エンデューロマシン直系のレプリカモデルとして2000年に登場したDR-Z400S。DR250、DR350の後継機種としていちから設計された意欲作で、軽量コンパクトな水冷単気筒エンジンは低速から粘り強くスムーズに吹け上がり、軽快なハンドリングと相まって、道を選ばないオールマイティモデルとして人気を博した。
上記のデュアルパーパスモデルの足回りをロード寄りに変更したモタードマシンであるDR-Z400SMは、形だけにとどまらないスズキの本気が詰まったマシンだ。
モトクロスマシン「RMシリーズ」と同タイプの倒立フロントフォークを採用し、アウターチューブには耐摩耗性と潤滑性を向上させるカシマコートが施されていた。レーシングマシンならまだしも、公道市販車に採用したことからも本気度がわかるだろう。さらに専用のスイングアームに、タイヤはこのマシンのために専用設計された特別仕様を履いていた。
峠はもちろんのこと、街なかから高速、林道まで、どこを走っても楽しい素晴らしいマシンだった。
シート表皮の劣化をどうにかしたかった!
DR-Z400SMのカスタムシートでは有名な海外メーカー、SDGのコンプリートハイシートを使用していたというオーナーのやまちゃん。
「経年劣化で表皮に摩耗や痛みが出てきていたんです。そこで表皮だけを交換出来ないか調べていたところバイクシート神戸を見つけました。
純正シートでは無い社外品のカスタムシートだったので断られるかと思いましたが、
『表皮がタッカー止であること、シートベースがFRPでは無く樹脂製であること』という条件に合えば可能ということでした。
いずれも条件を満たしていたので、カスタムらしくカーボン柄にしたい旨を伝え早速お願いしました」。
シート表皮は見た目優先でカーボン柄!
「SDGのコンプリートハイシートの表皮は表面に突起がある滑りにくい素材。オフロードをガンガンに走るのならシートのホールド性は高いほうがいいのですが、ツーリングメインなのでそこまでの耐滑性は望んでいません。見た目を優先して表皮にはカーボン柄を選択しました。
センターとサイドの縫い目にダブルステッチが施され、高級感が出ていると思います。
全ての生地をカーボン柄に統一したことで、ハイシートによる厚みも相まって、どの角度から見てもSDGのシートだったとは思えない仕上がりになっています」。
意外にホールド感もGood!
「カーボン柄の生地はプリントではなく、立体的な模様でした。
ですので程よくグリップして乗りやすくなっています!
何よりも生地だけを補修出来ることが分かったので、今後はシートの劣化を気にせずガンガン乗れるのが一番嬉しいです」。
リペアを考えている人もお気軽に問い合わせください!
孤高の国産モタードDR-Z400SMのシート張替えを担当したのは、高いクオリティを誇るバイクシート神戸だ。
「社外品によく使われているFRP製のシートベースはタッカーが打てません。そのためシートの張替え作業は樹脂製のみとさせて頂いています。
しかし、今回は純正に近い作りだったため、ご要望にお応えすることが出来ました。
カーボン柄の生地は伸びにくく、オフロードマシンの様なタンクに向かって角度のきついシートには本来向きません。
ただし、ハイシートは座面が比較的フラットなので生地の制約を受けないため、製作が可能でした。
お預かりした際に型を作りましたので生地だけの購入も可能になりました。ぜひリペアにご利用ください」。
バイクシート神戸
6万アイテムを超える国内最大量のシートカバーの型を保有し、最新モデルから絶版車、オフロードモデルやアメリカン、原付などあらゆるニーズに応えてくれるシートカバーの専門店。
品質を重視し、裁断から縫製まで国内自社工場で生産している。ユーザーがDIYできるシートの張り替えやすさも特徴だ。
複雑な形状のシートや自分でシートの貼り替えをするのが不安な場合は、職人が最高のクオリティで張り替えを行なってくれる。
細かい部分変更にも対応してくれるので、自分だけのマシンを作りたいユーザーにもうってつけなのだ。