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「ナリは小さくても存在はビッグ!」激烈チョロバイ伝説 ステージ8

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

早いもので「激烈チョロバイ伝説」もステージ8になりました。「いつ終わるんだろう?」と思っている方もいると思いますが、さまざまなモデルがチョロバイ化されているので、まだまだ続きます。特にホンダ車は豊富。同社を代表する人気の原付「モンキー」「ゴリラ」「ジャイロX」を紹介します。

目次

遊園地から公道に飛び出した!「モンキー」

モンキーは、ホンダが全額出資した遊園地「多摩テック」の遊具がルーツです。多摩テックは、起伏のあるオフロードコースでテクニックを習得したり、家族でエンジン付の乗り物を楽しむことができるライド系アトラクションが豊富な遊園地でした。この遊園地の乗り物として製作されたのが「モンキーZ100」です。

エンジンは初代カブC100がベースで、子どもでも扱えるようコンパクトな車体と5インチサイズのタイヤを採用していました。1962年に欧州で開催されたフランクフルトショーとロンドンショーにモンキーZ100を出品すると、ユニークなスタイリングやクルマのトランクに入るサイズがバカ受け(←死語。死語と言う言葉も死語)。同年12月、ヨーロッパホンダに20台のZ100を出荷しました。

ちなみに「モンキー」という車名は「多摩テックの近くにある野猿街道でテストしたから」と言われていますが、本当のところは定かではありません。1963(昭和38)年に公道走行に対応したCZ100を開発。1964年から海外への輸出販売を開始しました。1967年に日本国内での販売も開始。たちまち人気モデルとなりました。排ガス規制への対応や生産性の向上などの理由により排気量を50ccから125ccに拡大し、現在も販売されています。

サルから枝分かれして進化!「ゴリラ」

1978(昭和53)年に発売されたゴリラは、モンキーのモデルチェンジと同時に追加された姉妹車です。大まかなスペックはモンキーと同じですが、クルマに載せて持ち運ぶコンセプトのモンキーに対して、ゴリラはハンドルの固定式(モンキー=折り畳み式)や、燃料タンクが9リットル(モンキー=5リットル)、マニュアルクラッチ+4速ミッション(モンキー=遠心クラッチ+3速ミッション)を採用するなど自走を前提としています。

1988(昭和63)年に生産終了しましたが、復活を望む声が大きく1998年に再登場。メンテナンス性に優れたCDI点火のエンジンに加え、バッテリーが6Vから12Vに変更されました。イエローボディが目を引くチョロバイは2003年モデルと思われます。モンキー同様、さまざまな限定モデルが発売されましたが、2007(平成19)年モデルを最後に再び姿を消しました。

野生のゴリラの惨状

ゴリラを知らない人はいないと思いますが、「動物園で見た」という人は意外と少ないでしょう。それもそのはず、全国でゴリラを飼育しているのは、千葉市動物公園、上野動物園、浜松市動物園、名古屋市東山動植物園、日本モンキーセンター、京都市動物園の6施設だけなのです。自然下におけるゴリラは現存する6種類すべてが絶滅危惧種で、中でもマウンテンゴリラは800頭しか確認されていません。その理由は密猟、森林伐採、戦争や内戦による環境破壊などと言われています。自然下のゴリラが置かれている状況にも関心を持ってください。

宅配御用達三輪バイク!「ジャイロX」

ジャイロXは1982年10月に発売されました。前1輪・後1軸2輪の新しい乗り物をアピールし、スクーターならぬ「スリーター」というコピーを打ち出しています。コマのように回転することで安定を保つ「ジャイロ効果」が車名の由来だと思っていましたが、Great(偉大な)Yours(あなたの)Recreational(娯楽の) Original(オリジナル=独特)の頭文字を取ったものだそうです。

ジャイロXは不整地・雪道・坂道などでの走行に特化して開発されました。本来はレジャーバイクでしたが、走行性が評価されてビジネスバイクとして重宝されるようになりました。遊ぶつもりが働かされるとは気の毒な話です。最初は2ストローク空冷2サイクル単気筒エンジンを搭載していましたが、2008年に排出ガス規制に適合させたフルモデルチェンジを実施。水冷4ストローク4バルブSOHC単気筒に変更されています。今後も排気量50ccを続けるのか、それとも125ccになるのか。成り行きが注目されます。

チョロバイはピザハット仕様です。ピザハットはU.S.Aテキサス州に本社を置く企業で、米国内に7200店舗以上、そのほか世界90の国と地域に5600店舗以上を展開しています。チェーン店などのメニューを職人がジャッジする番組がありますが、イタリアのピッツァとアメリカのピザは別物。ピッツァ職人たちは何を基準に評価しているのでしょうかね?

そんなワケでホンダを代表する50ccクラスを紹介しました。各メーカーは「今後、50ccエンジンは作らない」と宣言しています。それも時代の流れ、かつて街にあふれていた50ccの姿を見ることは少なくなりました。せめてチョロバイを傍らに置き、古き時代に思いを馳せてください。

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