全日本ロードレース選手権シリーズST1000クラスに参戦する株式会社ドッグファイトレーシングは、2024年度のレース結果報告を発表した。ヤマハYZF-R1を駆る豊島 怜選手は、予選は目標タイムには届かなかったが、上位を記録するタイムまで詰めることができ、4番グリットから決勝スタート。
決勝レース終盤では、岩戸選手、国峰選手、豊島選手の3台による2番手争いが繰り広げられたが、最終ラップ、目の前で国峰選手が転倒してしまい、このマシンにぶつかってしまった豊島選手もコースオフ、5位でのフィニッシュとなった。アクシデントに見舞われながらも上位を獲得、2ヶ月後となるが次戦の九州オートポリス大会も期待したい。
2024 レース結果報告書 全日本選手権 第3戦 菅生大会
豊島怜2位争いの最終ラップに波乱が
全日本選手権 ST1000クラス、開幕戦の茂木大会ではマシン差をはねのけて5位入賞を飾った豊島怜。第3戦の菅生はヤマハのホームコースという事もありマシン差は若干少なくなり、豊島にも十分チャンスが有ります。事前テストでも昨年の自己ベストタイムを早々に更新して、テストのリザルトでも常に総合3番手以内のポジションを獲得しており、決勝レースを見据えたロングランでも安定したタイムを刻んでいました。開幕戦以上の結果に期待が高まります。
公式予選では燃料を軽めにして自己ベストタイムの更新を目指してコースイン。菅生サーキットは抜きどころが少ないサーキットなので予選で少しでも前の位置を確保したいところです。最低でも1列目に並びたいと計画を立ててタイムアタックに入った豊島ですが、なんと2周目に転倒を喫してしまいます。幸いスリップダウンでマシンは軽傷、ライダーも怪我もなくピットに戻ってくることが出来たので、チーム総出でマシンを修復。予選時間残り15分でコースに復帰してアタックを再開しました。
転倒もあり目標タイムには届きませんでしたが、それでも総合4番手を記録するタイムまで詰めることが出来て総合順位は4番手。惜しくも2列目からのスタートとなってしまいました。
決勝は天気も良く絶好のコンディションの中18周のレースがスタートしました。4番グリッドから抜群のスタートを決めた豊島は3位にポジションアップして1コーナーに進入。
バックストレートでストレートが速いホンダの国峰選手に抜かれてしまいますが、4番手を死守して周回を重ねます。レース序盤はトップ2台が逃げる展開。それを追う国峰選手と豊島でしたが、徐々に2番手の岩戸選手が遅れだしジリジリと近づいてきます。レース中盤に入ると岩戸選手に追いついた国峰選手と豊島の3台による2番手争いが繰り広げられます。
レース終盤になると順位争いが一層激しくなり、至る所でオーバーテイクが繰り広げられます。周回毎に順位が入れ替わる激しい展開となり豊島も何度か3番手ポジションに順位を上げます。そしてそのままラストラップに突入。3番手は確実と思われたバックストレートで国峰選手が無茶な突込みでイン側に割って入ってきました。止まり切れない国峰選手に対して走行ラインをクロスして立ち上がる豊島選手でしたが、目の前で国峰選手が転倒してしまい、このマシンにぶつかってしまった豊島もコースオフしてしまいます。何とか転倒を免れてコースに復帰しましたが後続に抜かれて5位でのチェッカーとなってしまいました。
豊島怜コメント
決勝は毎周順位を入れ替える激しいバトルになり、冷静さを保ちつつ絶対に表彰台に乗るという執念をもって3位でラストラップを迎えました。順位を入れ替えながらバックストレートの先の馬の背コーナーに進入したところ、目の前でハイサイド転倒が起こり転倒したバイクがフロントタイヤにヒットしてコントロールを失ったままコースアウトを喫してしまいましたが、奇跡的に転倒せずに5位でレースを終えました。
レーシングアクシデントに巻き込まれ表彰台を失い悔しい気持ちが強いですが、まずはノーポイントを避けられて本当に良かったと思います。今回、結果はさておきレースの内容に関してはST1000に参戦してから過去1番強いレースができました。初の表彰台争いと最終ラップまで続いた激しいバトルを経て、表彰台争いができるという根拠のある自信がついた事は間違いないです。テストからレースに向けての取り組みもこれまで改善を試みてきた事が結果に繋がり、やってきた事が間違いではなかったと思えました。
次戦の九州オートポリス大会までは2ヶ月以上ありますが、後半戦に向けてチームと共にしっかりと勝つ為の準備をしていきたいと思います。
チーム関係者の皆様、ご協賛頂いているスポンサーの皆様、そしていつも力を与えてくれるファンの皆様、今大会も誠にありがとうござました。
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リリース提供元:株式会社ドッグファイトレーシング