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東京から約7時間、寝てる間に着いちゃう三宅島。大自然が残る南の島にバイクを持ち込む方法とは!?

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

観光ツーリングも林道ツーリングもとってもオススメな三宅島へバイクを持ち込むには、東京の竹芝桟橋から出ている大型客船「橘丸」に乗り込みます。このフェリーは東京〜三宅島は22:30〜5:00、三宅島〜東京は13:35〜19:40、ともに一日一本しか出ていません。しかし、考えようによっては朝5時に着いたら昼の13時まで約8時間、島を満喫して(ほぼ)日帰りができるということなんですよね。

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遠ざかる摩天楼……
現実世界から遠ざかり、真の自由を手に

注意事項としてはバイクを積み込むためには、フェリーの乗船チケットとは別にコンテナの予約が必要で、それは曜日によっては他の荷物で埋まっていたりもするので、ちゃんと調べたほうがいいのと、3営業日前までに予約をしなければコンテナの手配が間に合わなかったりします。

三宅島に持ち込めるバイクは250ccまで。それ以上のサイズはコンテナに積み込むことはできません。〜50cc、〜125cc、〜250ccと排気量によって値段が決められています。今回持ち込んだCT125 ハンターカブとCC110 クロスカブはどちらも6500円(片道)。また、バイクのためのコンテナは基本一つしか積めないため、一度に持ち込める台数はサイズにもよりますが2〜3台までとなっています。

歩道から竹芝客船ターミナルの敷地に押して乗り入れ、バイクを預けます。景色を見てもらえればわかると思うのですが、時間は夜です。出港時間は22:30なのですが、バイクの搬入時間はちょっと早くて20〜21時の間。

三宅島にはレンタルバイク店が1店だけ存在するので、身体一つで行って、現地でバイクを借りてツーリングするというプランもなしではありませんが、希望のバイクが借りられるかはわかりません(ほとんどが50ccのスクーター)。さらにフェリーが港につく朝5時にはもちろんお店が開いていないので、日帰りプランだと実質2時間くらいしかバイクに乗れないため、レンタルバイクは1泊〜の時に検討すべきでしょう。

この写真は2018年にエンデューロレースの翌日、仲間みんなでレンタルバイクを借りて三宅島を回った時のもの。場所は北西部の「伊豆岬灯台」。

バイクを預けたあと1時間30分もあって、平時ならこの時間にご飯を食べたりお酒を飲んだりできるのですが、取材時はコロナ禍のためお店は20時に閉まっちゃいまして……仕方なくターミナルでぼーっとして過ごしました。

いよいよ乗船。これが僕らを三宅島へ連れていってくれる「橘丸」です。ちなみに去年新しくなったそうなのですが、前の船に何度も乗っている僕の目から見て、ぶっちゃけ違いはよくわかりませんでした。

一番安い2等船室はこんな感じ。ええ、雑魚寝です。足を伸ばして寝転がれますが、頭の上のコインロッカーと、枕が一つ置いてあるだけ。毛布は貸し出しがあります。もちろん全く知らない人と隣になることも。灯りも部屋で共有なので、自由に消したりはできません。

僕は2等船室が雑魚寝というのを知っていたので、今回は特別に特2等に格上げしてみました。するとなんとこんな2段ベッドの個室が! カーテンに個別の電灯もあり、コンセントまで完備されていましたよ。今回一緒に三宅島を旅してくれる女子大生ライダー、伊澤さんもご満悦の様子。

これはもうお決まりなのですが、フェリーに乗ったらビールです。普段はあまりお酒を飲まない僕もこれは我慢できません。運転免許証を読み取らせて、いざエビス。

伊澤さんはアサヒ派らしいです。こう見えて大学4年生なので、飲めるんですよ。甲板に出て、遠ざかる東京の摩天楼を眺めながら船出に乾杯。レインボーブリッジの下を潜ると、徐々に携帯の電波も入りづらくなってくるのですが、まさにその瞬間こそ、自由への第一歩。

船内には橘丸の名付け親でもあるイラストレーター・柳原良平さんのイラストが至る所に描かれています。行きの船は夜中なので、食堂は営業していないのですが、目の前の自動販売機にカップ麺が売っています。僕はこの三宅島に行く船で食べるカップ麺はこの世で一番美味しいと思っていて、初めて乗った時から毎回食べています。それもなぜか絶対しょうゆ味。食堂は帰りの船のお楽しみにしていたのですが、帰りもコロナで営業していませんでした……。

船旅に上がったテンションを無理矢理押さえつけて、ようやくウトウトしたと思うと、もう到着しちゃいます。朝5時。三宅島エンデューロレースはいつも11月に開催するので、港に降りると真っ暗なのですが、流石に7月は明るかったですね。あのコンテナに僕らのバイクが詰まっています。

こんな感じでした。預けるときは、梱包するところは見られないので、一安心ですね。

さて、ここからツーリングを開始するのですが、それは別記事を読んでいただくとして、この記事ではもう帰路のお話です。

さらば三宅島、また来るね

実は三宅島。当日の海の状況や天候によって使用する港が変わります。今回は行きも帰りも、一番大きい錆ヶ浜港でした。帰りの船がどこの港から出るのか、AM11:00にならないとわからないので、かなりドキドキです。だってバイクは出航の1時間前、つまり12:30までに預けないといけないんですから。

なんとか間に合いました〜。錆ヶ浜港なら、バイクを預けた後もお土産を買ったりできるので嬉しいですが、他の港だと周りに何にもなかったりするので気をつけてくださいね。

今回はちょっと海で遊んでました。この透明度、さすが南の島ですよね〜!

さようなら三宅島。なんとか今年も来ることができました。できればもう一回、今度はレースで来たいです。その時はたくさんの仲間と一緒に、ね。

そうそう、実は伊澤さんも、小学生の時に三宅島に来たことがあるんですって?

「はい。初めて三宅島を訪れたのは「WERIDE 三宅島エンデューロ」に知り合いの応援として行った2010年(当時小学5年生)のことでした。観光やレース観戦など、三宅島を楽しみ尽くした2日間は今でも覚えています。あれから11年、久しぶりの三宅島でしたが、変わらない人の優しさと和やかさ、島の穏やかさに終始癒されてました! 三宅島を回ると、豊かな緑や透き通った海の綺麗さに感動し、火山の噴火や泥流によって埋没した建物を見て自然の力強さを実感。大人になって感じる三宅島は一段と魅力的で、改めて学ぶことも多くありました。何度でも訪れたくなる居心地の良さと楽しさは格別。また行きたいです!」

う〜ん、2010年のレースを見てるなんて、羨ましい! やっぱり我々オフロードバイクを愛するものは三宅島に縁があるんですね。

三宅島の最後のカットはフェリーからの夕日で決まり。レースの時は11月なので日の入り時間が早くて、ちょうど伊豆大島に沈んでいく夕日が見られるのですが、7月は横浜に沈んでいきました。これはこれで、ベイブリッジとかも見えて雰囲気がありますね!

とまぁそんなわけで、(ほぼ)日帰りでこれだけお腹いっぱい船旅とバイクを楽しめるのは、なかなか盲点なんじゃないでしょうか。北海道や、四国、九州に匹敵するような、素晴らしいロケーションがある東京都を、楽しみ尽くしてみてはいかがでしょうか⁉︎

text&photo RIDE-HUCK

RIDE-HUCK掲載日:2021年9月3日

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