京都府北部に位置する宮津市の天橋立(あまのはしだて)は有名な景勝地として知られており、全国屈指の観光地としてにぎわいを見せています。また近年は海外からも多くの観光客が訪れ、この地の魅力が世界中にひろまっています。
天橋立の楽しみ方といえば、「天橋立ビューランド」からの展望と股のぞき!と、わざわざ説明するまでもない「超」定番の方法が知られています。アクセス方法は「天橋立ビューランド山麓駅」付近にバイクを駐車しモノレール・リフトに乗り替えビュースポットへ向かうというもの。しかし、私達はツーリングがメインです。「見晴らしの良い場所までバイクで行きたい!」と思うのは私だけではないはず。
今回は、ツーリングを計画する段階において「ライダーあるある」の穴場スポット探し&紹介をさせていただきます。紹介する天橋立は関西圏の定番ツーリングスポットですが、あえて定番を外したいライダーにオススメなのが成相山からパノラマビューです。
「成相寺」と「成相山パノラマ展望台」
京都府宮津市及び与謝野町と京丹後市の境にそびえ立つ標高569mの山。中腹には西国三十三カ所代28番札所の「成相寺」という「美人観音」「身代わり観音」で知られるお寺があります。成相山からは天橋立を北側から見下ろせるビュースポットが多くあり、しかも自家用車で立ち入ることができる場所もあるので、天橋立をバックに自慢のマシンを眺めることも可能。
まずは成相寺へ訪れてみよう。
男が言うのも何ですが、冒頭に申したように成相寺の聖観世音菩薩は「美人観音」と親しまれており、お参りをすると「一層美人になってしまう!」らしいです。
その昔、生き倒れそうになった一人の僧を、御本尊が身代わりとなって助けたという逸話(成相寺の由来)があることから、「身代わり観音」としても名を馳せています。美と安全を願うということで、まさにバイク女子にこそおススメできるお寺なのです。
絶景!成合山パノラマ展望台
参拝後は、成相寺駐車場からさらに続く上り坂を進んだ先にある展望台「成合山パノラマ展望台」を目指してみましょう。この展望台から見下ろす北側からの天橋立をはじめ、遠く続く日本海沿岸を遠く望める大パノラマを心行くまで楽しめます。
そして、小腹が空いたら併設されている展望カフェへ。(営業日要確認)テラスからの絶景は旅の思い出に深く刻まれること間違いなし。まさに、イメージ通りかそれ以上の「バイクで行ってみたいカフェ」ではないでしょうか。
訪れる際の注意点
山麓~成相寺区間
慣れたライダーであれば、峠などワインディングが続く道でも平常運転で走りぬくことができると思いますが、この「そそり立つ」成相山を訪れる際、麓から成相寺までの道中はそれなりに身構えておくほうがいいかもしれません。道幅の細さはもちろんですが中腹あたりから、突然、登り急勾配&勾配ヘアピンが現れます。
目の前に現れたのは途中で停止することを避けたくなるロング坂。この激急勾配の途中「立ちごけ」をしたことを考えると、車体の引き起こしは困難を極めるでしょう。自身以外のライダーや他の車と十分な間隔をとり一台ずつ一気に登ることをおススメします。
成相寺~パノラマ展望台まで
成相寺参拝の後は、パノラマ展望台へと続く登り勾配へ進んだ先にあるわけですが、途中、意図的に設置されているハンプにも注意しなければいけません。
(ハンプとは、道路に設置された凸部をいい、通過時に車体が押し上げ振動させるものです。速度の上がり過ぎを抑制したり、注意を促す目的などがあります。)
したがって、ハンドルが取れれたり、逆に慎重になり遅くなりすぎて、通過時に大きくふらつくことも考えられます。適切な速度で走行するとともに「立ち姿勢」を有効に活用し、通過時の車体挙動に対して柔軟に対応していきましょう。
まとめ
「バイク女子」というキーワードを挙げましたが、もちろん性別問わずおススメのツーリングスポット。気になある方は、ぜひ行ってみてください。ただし、向かう際は急勾配やヘアピンカーブ等が待ち受けているため、それなりに身構えておくと良いでしょう。
京都府丹後地方は、海あり山あり史跡あり。まさにライダーがうれしくなるコンテンツが盛りだくさんなエリアであるといっても良いでしょう。冬になると降雪の恐れもあるため、今年の秋ツーリングや2024バイクシーズンの「乗り収め」の目的地として目指してみてはいかがでしょうか。