MotoMeganeをご覧の皆様、こんにちわ!バイクでグルッと日本を2周して、北海道に移住した男、さすライダーです。
北海道には日本離れしたスケールの大きな道がたくさんありますが、その中でも今回レポートする「野付半島」のスケールの大きさといったら…もはや現世を通り越して世紀末に足を踏み入れてしまったレベルです…(意味深)
ということで、今回はそんな世紀末を感じる?魅惑の場所、北海道は「野付半島」の実走レポートをお届けします!
野付半島とは?
広大な北海道の東側の上の出っ張り「知床半島」と、同じく下の出っ張り「根室半島」とのちょうど中間地点にある、地図上で見ると極々小さな出っ張りが「野付半島」です。
大量の砂の堆積によって形成された半島「砂嘴(さし)」としては日本最大の大きさを誇る場所で、その長さは実に約28kmにも及んでいます!
そして、その野付半島を貫く道が「道道950号線」で、半島の入り口から終点の「野付半島ネイチャーセンター」まで約15kmに渡って続いています。
ちなみに野付半島はなんと!幅が僅か50mくらいしかない箇所があるほど細長い形状なので「道の両側が海」という最高のツーリングスポットなんです!
実走レポート:道の駅 おだいとう〜ナラワラ
野付半島アタックの基点となるのは「道の駅 おだいとう」で、半島の入り口から約14km南に位置しています。
海を挟んで反対側に野付半島が見える小さな道の駅で、野付半島を有する酪農で有名な「別海町」の牛乳を使ったソフトクリーム、それから野付半島の大きなホタテを使った「ホタテフライ丼」などを味わうことができます!
基本的にここから野付半島の終点まで目立ったロードサイド休憩施設はないので、トイレや飲み物の調達はここで済ませておくことをおすすめします。
道の駅 おだいとうを出発して「国道244号線」を15分ほど北上すると「野付半島(道道950号線)」との分岐点が出現するので、いよいよここからが本番です。
はじめは北海道ではよくある「草原の中を貫く一本道」が続きますが、やがて「両側が海の最高のシーサイドロード」へと変貌を遂げます!
ちなみにここから終点まで信号はひとつもございませんので、どうぞごゆるりと海の道をお楽しみください。
ヘルメットの中で奇声を発しながら野付半島を走っていると、程なくして「ナラワラ」といういかにも噛みそうな名前の展望スポットが登場します(駐車スペースあり)
先に説明したように野付半島は砂で出来ているので、常に海水による侵食が進んでいて…なんと!毎年約1.5cmのスピードで地盤沈下が進んでいる…つまりはいずれ消えてなくなる!という実に儚すぎる運命を背負っています…
そして、ナラワラは正に海水により風化したミズナラの姿を見れる場所で、それこそ「世紀末」と呼ぶのにふさわしい…何とも形容し難い独特の儚くも美しい景観を作り出しています(終の美学)
実走レポート:ナラワラ〜野付半島ネイチャーセンター
ナラワラの景観に愛しさと切なさと心強さを感じた後は、終点の「野付半島ネイチャーセンター」を目指して再び海の道を走ります。
ここからは海と朽ちていくミズナラに加えて、ところどころに寂れた漁業施設も登場し…より一層の「世紀末感」を演出してくれる区間です!
しかし、そんな夢と現実の境界線が曖昧になりそうな時間も、観光バスと団体さんご一行が訪れるネイチャーセンターが見えると終点となります…が!実はこの先もまだちょっとだけバイクで走ることができます。
基本的にはネイチャーセンターが野付半島の終点となりますが…それを通り越して更に3kmほど進むと小さな駐車場があり…実はこれこそが一般車両が行ける野付半島の「シン・終点」だったりします。
そして!その先に続く砂利道は許可された車両しか進入出来ない…ってことで、果たしてその先には一体何があるのか?一体どんな世界が広がっているのか?…そんなロマンを掻き立ててくれるのもまた野付半島の魅力です(深い、深すぎるぜ野付半島)
…ってことで話を本筋に戻しますが、野付半島ネイチャーセンターは野付半島唯一のPAで、広い駐車場と公衆トイレ、それから売店とレストランなどの一通りの設備が整っています。
そして、野付半島の自然について学べる無料の博物館的な展示スペースもあるので、ここは野付半島に来たらマストで立ち寄るべき場所です!
ちなみに館内のレストランでは「説明書を見て自分で組み立てるハンバーガー」という実にユニークな「別海ジャンボホタテバーガー」があるので、こちらはぜひお試しあれ♪
野付半島ネイチャーセンターから歩いて30分、もしくはトラクターで人が乗れるキャビンを牽引する「男の子ってこういうのが好きなんでしょ?」的なワイルドな乗り物「トラクターバス(片道500円)」に乗って行ける場所が「トドワラ」です。
先に紹介した「ナラワラ」はミズナラが海水の侵食によって朽ちていく場所でしたが…「トドワラ」はトドマツが朽ちていく場所で…遠くから眺めるだけのナラワラとは違って敷地内を歩いて散策できます!
正に「THE 世紀末」な荒涼とした世界を自分の足で散策できるので、こちらも是非行っておきましょう。
実走レポート:復路〜しべつ 海の公園(ゴール)
野付半島でまるでマッドマックスのような世紀末感を存分に味わった後は、再びの海の道を走ってスタート地点へと戻ります。
そして、このピストン運用こそが野付半島ツーリングの真骨頂で、さっき走った道を反対方向に進むと「全く違う道」に見えるから不思議なものです。
世紀末から令和の国道244号線に戻った後は、北へ5kmほど進むと標津(しべつ)町の人気キャンプ場「しべつ海の公園」があるので、ここを本日の寝床とさせていただきます。
しべつ海の公園は標津町の海沿いの公園の中にあるキャンプ場で、綺麗な芝生サイトを1泊510円の低料金で利用できます!
しかも、キャンプ場から歩いてすぐの場所に、北海道のご当地蕎麦チェーン店「福住」の総本店があり…名物の鰹節ならぬ「鮭ぶし」をたっぷりと蕎麦にふりかけた「鮭ざる」がなまら絶品なので是非ご賞味あれ!…ってことで、今回の実走レポートはこれにて完結とさせていただきます!お疲れ様でした♪
野付半島が登場する動画
4分11秒〜18秒付近に野付半島→ネイチャーセンター→トドワラの映像があります。