道の駅の特徴
秋田県南部にある美郷町は、仙北平野の南東部に位置し、東は奥羽山脈を境に岩手県に隣接。清水の郷として知られており、町内には114カ所の湧水があり、名水百選にも選ばれている。稲作が盛んで、清水もあることから、古くから造り酒屋も多い地域だった。
『道の駅 美郷』はR13沿いに位置。秋田自動車道・横手ICから約15分と、アクセスは抜群だ。道の駅近くにある西沼は、後三年合戦の跡地といわれており、源義家が西沼上空の雁の乱れを見て清原軍の伏兵を知り、討ち取ったという逸話があることから、敷地内には源義家像が建っている。2021年3月のリニューアルオープン後は、木材を使用した木の温かみのある店内となり、駅名も『雁の里せんなん』から『美郷』に変更された。
農産物直売・特産品販売所には特産品、土産品のほか、おにぎりやきりたんぽなどの弁当類、地酒も豊富に取り揃えられている。また、米どころだけあり、お米をはじめ、いぶりがっこ、お総菜などご飯のお供にぴったりの商品が並ぶ。地元産の朝採りの野菜や果物、農産物加工品なども充実。さらに売店奥にはテイクアウトカウンターがあり、ソフトクリームの注文ができる。さらに奥にはカウンター席とベンチシートの休憩スペースがあり、窓から仙北平野の田園風景を眺めながら、店内で購入した商品を食べることができる。
レストランでは、名物の「釜炊き銀しゃり御膳」やご飯のお供が3種付く「白米御前」美里のソウルフード「たぬ中」、美里産の食材を使った「美里キーマカレー」などを味わえる。日本家屋の雰囲気のある店内で、ゆったりと食事を楽しめるようになっている。
道の駅が面するR13は、東北地方内陸部を南北に縦断するルート。道の駅から北に行けば、田沢湖やマタギの里・阿仁や、南西部に走れば鳥海高原など、周辺には走りごたえのあるツーリングルートがたくさんある。おいしいご飯を食べられ、手作りのいぶりがっこや、郷土のお惣菜を買い物ができる道の駅は、食事や買い物での休憩に最適の立ち寄りスポットだ。
施設紹介
農産物直売・物販を行う「みさとのめぐみ」では、地元産農産物や特産品、土産品のほか、お総菜や弁当などを買い物できる。釜飯食堂「美郷のごはん」では、炊き立てのごはんや美郷町のご当地グルメなどの食事を、仙北平野カフェ 「みさとのふうど」ではご当地ソフトなど楽しめる。敷地内にはアウトドアショップ「mont-bell」が隣接する。
名物&名産品
◆釜炊き銀しゃり御膳
1日20食限定の「釜炊き銀しゃり御膳」。1合炊きの鉄釜で提供され、お米は2種類から好きな方を選ぶことができる。注文を受けてから炊くので、炊き立てほかほかのご飯を味わうことができる。ご飯のお供3種や、生姜焼き、とんかつなど、ごはんにあうおかずが用意されており、好きなセットを注文できる。
◆なすの花ずし
秋田県南部の郷土料理で昔からの保存食。輪切りにしたなすを樽の中に並べ、砂糖と塩、もち米、菊の花、赤とうがらしを加えて漬け込んだ漬け物。菊の黄色と茄子の青色、唐辛子の赤色で、見た目がとても鮮やか。しょっぱめだが、ごはんが進む味。
◆いぶりがっこ
秋田県内陸南部地方で作られる漬物で、燻製干しのたくあんのこと。道の駅では種類豊富ないぶりがっこを販売している。なかには無添加の手作りのものもあるので、好みのものを見つけるのもおすすめだ。秋田弁で燻すこと「いぶり、漬物のことを「がっこ」と呼ぶ。
道の駅周辺のおすすめスポット
◆田沢湖
青色の湖面とたつこ姫伝説の残る田沢湖は、水深423.4mの日本最深の湖。周囲約20kmの円形の湖で、神秘的な雰囲気と、四季折々の景色が魅力。金色に輝く「たつこ像」は、田沢湖のシンボル的存在だ。1周約40分の田沢湖遊覧船が出ており、クルージングも楽しめる。
◆六郷湧水群
114カ所の湧水があり、名水百選にも選ばれている。地域の人々の日々の生活に欠かせない清水でもある。バイクを止めて街並みと湧水群をのんびりと散策するのがおすすめだ