道の駅の特徴
大分県南東端に位置する佐伯市は、九州で最大の面積を持つ。海岸線に面し、海・山に囲まれた自然豊かなまちで、海ではスキューバダイビングなどのアクティビティができるほか、「藤河内渓谷」ではキャニオニングを楽しめることでも知られている。
『道の駅 かまえ』は、佐伯市の海岸部、蒲江漁港の前に位置。R388に面しており、東九州自動車道の蒲江ICからは約5分の場所だ。2019年のリニューアル以降は『Buri Laboratory』という名が加わり、ブリ料理を満喫できる道の駅となっている。建物の軒下には緋扇貝を飾った浮き球が下げられており、緋扇貝の色あいがカラフルで南国風の雰囲気だ。
道の駅施設には、直売所とレストランからなるシンプルなつくり。直売所の隣には生け簀があって、鮮魚や特産の緋扇貝をなどを販売している。直売所には鮮度抜群の魚介類やすり身、干物などの加工品のほか、ブリカマの燻製、毎週木曜のみ店頭に並ぶ「かまえぱん」など、この地ならではの商品も多い。地酒やクラフトビールなど、お酒も豊富だ。
レストランはテーブル席のほか、カウンター席もあるので1人でも利用しやすい。メニューは海鮮丼や刺身をはじめ、天丼や地魚のフライなど、海の幸を使った料理が中心。蒲江がブリ養殖の有数の産地であることから特にブリを使ったメニューが充実しており、どんぶりや、刺身・天ぷら・煮魚とブリを堪能できる「ブリ定食」、ユッケとネギ塩味のブリとブリカツが一緒にのった「ブリユッケネギ塩カツ丼」など、種類豊富で悩んでしまう。ご当地バーガーでは、揚げたてのブリカツをふわふわのバンズに挟んだ「ブリバーガー」が用意されている。味噌汁はセルフサービスで、合わせ味噌、深島味噌を使った2種類から選ぶことができる。出汁は新鮮なあらをじっくり煮出した魚介だし。味噌に合わせて使用する魚の種類や煮出し方を変えているこだわりの味噌汁だ。夏場には、ブリ御三家のひとつカンパチも味わえる。
九州を縦断する東九州自動車道の佐伯~延岡南IC間は無料区間なので、途中下車して道の駅に足を伸ばしてもいいだろう。ブリ料理を満喫でき、蒲江ならではの買い物を楽しめる道の駅は、ツーリングの目的地や立ち寄りに最適のスポットだ。
施設紹介
道の駅施設には、直売所「きらり蒲江館」、レストラン「海鳴り亭」がある。
名物&名産品
◆ブリ
蒲江地区では昔から魚の養殖が盛んにおこなわれている。入り組んだリアス式海岸の地形、豊後水道の潮流が運ぶミネラル豊富な海水により養殖に適した環境がつくられていて、ブリ養殖は全国有数の生産量となる。日本酒「東洋美人」の酒粕をエサに混ぜて育てた「美人鰤」は極上の味わいだそうだ。レストランで、さまざまなブリ料理を味わえる。
◆あつめし
あつめしとは、漁の合間に獲れた魚を船上で捌いてから、醤油ダレに漬けて丼にした漬け丼のことで、蒲江の漁師めし。道の駅では卵黄を加えた醤油ベースのタレを使用。ブリ・アジなどの魚をタレに漬けてから、熱々のご飯にのせている。最初はそのまま丼で、〆に出汁をかけてお茶漬け風にして食べても美味。ゴマを好みで加えても。
◆うず巻
蒲江の漁師さんが食べている昔ながらの郷土菓子。ふんわりとしたカステラ風の生地で羊羹あんを巻いたもの。ほどよい甘さでお茶菓子にもピッタリ。「正栄堂」のうず巻は、小豆あんの黒あんと白あんがある。道の駅には地元菓子店、数店の「うず巻」が並んでいる。
道の駅周辺のおすすめスポット
◆鶴御埼
九州最東端の岬。岬には白亜の鶴御埼灯台や展望デッキなどがあり、灯台が建つ海抜200mの絶壁からは豊後水道を一望できる。九州で一番早く日が昇る場所としても知られている。佐伯市観光案内所にて鶴御埼灯で撮った写真などを見せると、九州最東端到達証明書を発行してもらえる(有料)。
◆道の駅やよい
佐伯市にある道の駅。直売所やレストランのほか、「番匠おさかな館」、日帰り入浴施設「やよいの湯」を併設する。「番匠おさかな館」では清流・番匠川流域に棲む生物を、生息環境を再現した水槽で展示。ほかにも世界の熱帯淡水魚も見られる水族館としても楽しめる。