夏の北海道ツーリングは「積丹半島」がおすすめ!何故なら積丹はアイヌ語で「夏・村」を意味しているからです。景色よし、食べ物よし、何より走っていて気持ちいい~♪ シーズン目前、積丹の魅力をお届けします。
積丹を見て楽しむ
積丹半島は、札幌近郊のライダーに人気のツーリングルートです。2018年12月に後志自動車道が余市町まで開通し、札幌市内からの所要時間が約20分短縮されました。
週末になるとソロ、マス問わず、多くのライダーが訪れています。
積丹半島は奇岩や断崖絶壁の宝庫。真っ青な海にたたずむ「ローソク岩(全長45メートル)」は岩質がもろく、昭和10年代の大きな崩落により現在の姿になりました。
ローソク岩には「外国の神様が積丹半島をもぎとって、現在のロシアのアムール川下流域に持ち去ろうとするのを、島の神が積丹半島に大きな縄をかけて岩の根元に結びつけて守った」という伝説が残されています。
積丹を食べて楽しむ
夏に積丹を走ると、「ウニ丼」の幟が目につきます。まるで「ウニ丼を食わないような奴は積丹に来るな」と言っているかのよう!
積丹町にある田村岩太郎商店は「積丹に来たついでにウニ丼を食べるのではなく、ウニ丼を食べるために当店を訪れてほしい」という強気なお店です。
平日だというのに、開店前から行列ができています。そういえば日本テレビで放送している「行列ができる相談所」って、いつのまにか普通のトーク番組になりましたね。それはさておき、ウニ丼にありつくまで1時間以上も並びました。
北海道で提供されるウニは、「エゾバフンウニ」と「エゾムラサキウニ」があります。バフンウニの方が濃厚ですが、水揚げ量が少ないため、価格はムラサキウニの2倍以上!もちろんムラサキウニも安くはありません。ウニを食べるときは結構な出費を覚悟してください。
何にしようか迷った挙句、極丼(きわめどん)を注文しました。最高級Aランクの北海道・びらとり和牛と積丹産エゾムラサキウニが織りなす食のセッション。その名の通り食の頂点を極めています。
牛肉と積丹産のウニのハーモニーを堪能しつつも、「こんな贅沢をしていいのか」という罪悪感に苛まれます。そんなことを考えているうちに完食してしまいました。価格は仕入れ状況によって異なります。みなさんは心に余裕をもって食べてください。
住所:積丹町美国町船澗132-1
営業時間:10:00〜15:00
電話:非公開
積丹の歴史を楽しむ
行列に並び疲れたので、「鰊伝習館 ヤマシメ番屋」で休憩します。積丹町を含む日本海側では、明治期から昭和期にかけて有数の鰊場として栄えました。鰊番屋として隆盛を誇ったヤマシメ福井邸が鰊文化伝承施設として保存・活用されています。
屋敷を改装したカフェで、歴史を感じながら積丹ブルーソーダでひと休み。最盛期には仕事を求めて全国から約2000人の人たちがやってきたといいます。そのにぎわいが今にも聞こえてきそうです。「鰊伝習館 ヤマシメ番屋」は見学無料ですが、建物を維持するための寄付をお願いしています。歴史的文化遺産を後世に伝えるために、お帰りの際は心づけをお願いします。
住所:積丹町大字美国町字船澗39番地
電話:0135-44-2610(旬のお宿かさい内)
営業期間:5月~10月上旬
営業時間:9:00~16:00
定休日:火・水曜日
積丹の謎を楽しむ
雷電国道を走っていると、積丹町と神恵内村の境に丸い石を祀った神社を発見しました。まわりを見ても案内板はありません。積丹町観光課に伺ったところ、伝説に由来していることが分かりました。
遠い昔の話、夫を追ってこの地を訪れた一人の女性が、この石に腰かけて休んでいたところ、突然石が揺れ始めました。驚いた女性が村人に告げたところ、「これはただの石ではない。神の化身だ」という噂が広がりました。その後もニシンの豊漁などを祈願して漁師たちが「石神様」として崇拝しているそうです。
積丹を丸ごと楽しむ
本日は「盃温泉 潮香荘」に宿泊します。盃温泉は明治38(1905)年に発見されました。潮香荘は全室オーシャンビュー。昭和49(1974)年に完成した建物はいささか古いですが、客室はリフォームされています。清掃が行き届いているし、スタッフの対応も丁寧。潮騒が心地よい宿です。
泉質はカルシウム・ナトリウム – 硫酸塩泉で無色・無臭。夜は漁火、天気が良ければ星空が楽しめます。
リーズナブルな価格にも関わらず、夕食は豪華絢爛な海鮮が並びました。料理方法も凝っていてウニも提供されます。きっと往年の芸人「エドはるみ」なら「グー!」と言って親指を立てるはずです。
※時期やプランによって食事内容は異なります。
住所:泊村興志内村220−11
電話:0135-75-2111
この記事を見てくれたライダーは、積丹にツーリングに行きたくてウズウズし始めたはずです。ためらうことはありません。今から旅の準備を始めてください。この夏一番の想い出が待っていますよ!