道の概要
ニライカナイとは、沖縄や奄美群島で海の彼方にあると信じられていた楽土(楽園、理想郷)のこと。沖縄本島南部に位置する南城市の内陸部を走る県道86号は、街中から森を抜け太平洋を一望できる知念岬方面へ向かう道で、『ニライカナイへの道』とも呼ばれている。
沖縄県道86号は沖縄自動車道・南風原南IC付近を起点とし、国道331号と交わる南城市知念字吉富が終点だ。県道86号に限ったことではなく沖縄県南部の道は道幅が狭く、住宅地や集落周辺を通ることがほとんど。生活道路であるため、バイクで飛ばすことなくゆっくりと景色を楽しみたい。
『ニライカナイへの道』とも呼ばれる沖縄県道86号は住宅街を抜けて海へ向かうこともあり人気のカフェも点在している。起点から終点へ走っていくと航空自衛隊知念分屯基地が左手側にあらわれる。そのあたりから『ニライカナイ橋』までが沖縄の森を見ながら進む快走路だ。言わずもがな、この道一番の絶景ポイントは『ニライカナイ橋』である。森を抜けた橋の先に沖縄の美しい海が広がっている。
なお、橋の途中には駐車スポットはないため、橋と海を撮影したい場合は橋の手前に車両を止め展望台まで歩いていく必要がある。その展望台からは青々とした太平洋の広大な景色を眺望できる。
橋を越え沖縄県道86号を進むと国道331号にあたり『ニライカナイへの道』は終点を迎える。
国道331号を北上すれば、“神の島”と呼ばれる久高島を間近に観られる知念岬公園に到着だ。広い駐車場も完備されツーリングの休憩にもピッタリ。
一方、331号線を南下すれば、左手に太平洋を見下ろしながら緩めのワインディングロードを走ることができる。そして橋で渡れる離島の奥武島(おうじま)に入れば、かわいいネコたちがお出迎えしてくれる。
名物の沖縄てんぷらも味わうことができるので、小腹が空いたときのオヤツにはちょうど良い。
お薦めのシーズン
- 真夏は海がキレイですが、日差しが強く暑さが厳しい
周辺立ち寄りポイント
◆道の駅やえせ
国道331号沿いにあり、駐車スペースが広いこともあり休憩にもってこいのスポット。できて新しいため休憩スペースやトイレもキレイだ。
◆奥武島
地元住民とうみんちゅ(漁師)の住む静かな島で、昔から人気の天ぷらを楽しめるおやつ休憩スポットでもある。島の入り口にある天ぷら屋さんはいつ行っても行列している。
◆垣花樋川(かきのはなひーじゃー)
全国名水百選にも選ばれている湧き水が出ている場所。昔から生活用水として使用され、地元住民の憩い場であり暑い時期は水遊びのスポットにもなっている。
小さな駐車場があり、バイクを止められる。水場までは道が悪いため、屈曲性のあまりないライディングブーツだと少々キツイかも。
◆知念岬公園とがんじゅう駅・南城
知念岬公園は高台にある見晴らしの良い公園で、そこからは大パノラマで海を見渡す事ができる。駐車場も広く利用しやすい。
がんじゅう駅・南城は国道331号沿いで、知念岬公園の入り口に位置する。世界文化遺産になった斎場御嶽の入場券もここで販売されている。斎場御嶽へはがんじゅう駅・南城の駐車場を利用し徒歩で向かう。(神聖な場所で霊感が強い人には……)。
売店にはお土産やご当地キャラクターのグッズ売られ、ちょっとした飲食スペースの他に、カフェも常設。ちなみに〝がんじゅう〟とは方言で〝元気〟とか〝頑丈〟という意味。
近くにカラフルなOKINAWAの文字が設置されたインスタ映えスポットもあり。
◆あざまサンサンビーチ
キレイな海が特徴でバイクを止めてビーチを散歩するのに最適。(駐車料:バイク100円) 夏は海水浴客で賑わいアクティビティやBBQを楽しむ人も多い。ビーチの隣には安座真(あざま)港がありフェリーで久高島へ渡ることができる。
◆沖縄カートランド
国道331号(糸満方面)から少し脇道へ入ったところにある、海の見える小さなサーキット。