道の概要
佐田岬半島は、四国愛媛県の最西端に位置し、八幡浜市付近から西南西へ長さ約40kmにわたって直線的に突き出す日本一長い半島である。北の瀬戸内海(伊予灘)と南の太平洋(宇和海)を隔て、この半島がなければ、瀬戸内海の自然環境が変わっていただろうと言われている。日本最大の断層である中央構造線(メジアンライン)の南縁にあたり、リアス式海岸の地形は良港に恵まれ漁業が盛んだが平地は少ない。
この半島の尾根伝いを走るのが佐田岬メロディラインだ。3曲のメロディを奏でるメロディロードがあるので曲名をあててみよう。若い方にはちょっと難しいかも。また、風力発電も盛んで真下まで行けるパークがある。眺望の良さから人気のツーリングルートになっていて、道の駅が2つもある。
この国道197号は、かつて山腹に沿って眼下に宇和海を臨む形で走っていたため、曲がりくねり、自動車どうしの離合もままならない悪路だった。そのため197をもじって、別名「イクナ」酷道(こくどう)とすら呼ばれていた。しかしながら、半島の尾根を縦走する新しい頂上線が完成し、三崎町までは「イクナ」でなく「イコイコ」国道に変わったと言ってもいいくらいの快走路になっている。しかし三崎港から先、佐田岬駐車場までの県道256号は旧来の細い道路なので走行には十分注意したい。
九州佐賀県の佐賀関とは、三崎港からフェリーが就航しており、四国九州の横断ツーリングにも活用できる。松山方面からは、海岸沿いの国道378号(夕やけこやけライン)を利用するとよいだろう。
お薦めのシーズン
- 通年で楽しめる。
周辺立ち寄りポイント
◆権現山展望台
佐田岬半島のほぼ中心に位置した標高378mの権現山にある展望台。山の東斜面に張り出している六角形をしたテラス状の木製展望台からは、瀬戸内海と宇和海が同時に見られる。
◆せと風の丘パーク
巨大な翼の風車が11機も尾根づたいに並び、壮大な風景が楽しめる公園。展望台からは瀬戸内海、宇和海、佐田岬半島の美しい自然を望める。
◆伽藍山展望台
伽藍山は佐田岬半島で一番高く(標高413.6m)、その頂上にある展望台からの眺めはまさしく絶景!
◆佐田岬灯台
県道256号終点から1800m先にある佐田岬灯台。佐田岬半島先端の岸壁にそびえ立ち、四国の最西端に位置することから四国で一番早く夕日を見られる場所でもある。晴れた日には九州までも遠望できる。
◆国道九四フェリー
三崎港から佐賀関へ。九州への最短フェリー。ただし一隻あたりバイクは5台まで。乗船日59日前からインターネット予約開始。