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【三重/奈良】香落渓(かおちだに)道路 〜 柱状節理の岩肌は壮観!自然の息吹が感じられる名道〜[バイク・車でツーリングしたい日本百名道・No.69]

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

目次

道の概要

三重県と奈良県を流れる名張川の支流・青蓮寺(しょうれんじ)川に沿う香落渓(かおちだに)は、関西の耶馬渓と呼ばれる渓谷で、柱状節理の絶壁の岩肌が約8kmに渡って続いている。中でも天狗柱岩・屏風岩などの眺めは素晴らしく、その雄大な光景は自然の造形美を楽しませてくれる。春は山吹・ツツジが色鮮やかに咲き誇り、秋には全山が燃え立つような紅葉は本州でも屈指の雄大な美しさを誇っている。

この美しい渓谷を青蓮寺川に沿って走るのが『香落渓道路』だ。周辺の地名となっている青蓮寺は、今から約1200年前、真言宗の開祖である空海(弘法大師)が近隣の室生寺から現在の青蓮寺地区に入り教えを広め、その後、地域住民が力を合わせて寺を作り上げたのが起源とされている。

香落渓へは、北側の青蓮寺湖か南側の曽爾高原から向う2つのルートがある。周辺には青山高原道路もあるので、1日のツーリングのルート構成の中で検討すればよいだろう。今回は北側から走ることを想定する。

国道165号沿いの夏目から県道81号を川沿いを進むと、まず現れるのが青蓮寺ダムだ。アーチ式コンクリートダムは高さが82.0 mでなかなかの迫力である。ダムによってできた人工湖青蓮寺湖にかかる赤い弁天橋を渡り、青い青蓮寺橋を見ながら川沿いを進むか、橋を渡って対岸の道を進んでもよい。そしてトンネルを抜けるとそこからが香落渓だ。

観光案内パンフを見ると、絶景の岩壁にはそれぞれ名前が付いているが、現地には案内標識は殆ど無く、あまり観光地化されていないのどかで素朴な渓谷。バイクなら好きな場所に停めて紅葉(新緑)狩りが出来る。特に屏風岩から南側が、香落渓の真骨頂。奇面岩と武者岩と呼ばれる巨大な岩壁は、紅葉が映える絶景地で、川がカーブして開けているので、日光も山頂から河原まで照らし出しだす。さらに南下し紅葉谷周辺は、無料駐車場・トイレ・休憩所が設置されており、ゆっくりと自然美を楽しむ事ができる。いずれも絶景地は雄大なスケールなので、超広角レンズかパノラマ撮影がお薦めだ。

こんなに素晴らしい渓谷だが、まだまだマイナーな場所で観光地化していない素朴感が残っている場所だ。

お薦めのシーズン

  1. 新緑の5月、圧倒的な美しさの紅葉の11月。

周辺立ち寄りポイント

 屏風岩  香落トンネルを抜けて約2kmの黄色の河鹿橋(かじかばし)左手にそびえるのが、柱状節理の見本のような岩肌の「屏風岩」。

  紅葉谷  11月上旬からの紅葉シーズンには、たくさんのアマチュアカメラマンで賑わいを見せる場所。無料駐車場、トイレ、休憩所が設置されている。

  赤目四十八滝 室生赤目青山国定公園の中心に位置し、長さは約4kmにも及ぶ滝川の上流に連なる数々の瀑布が美しい。ハイキングコース設定されているので、時間があれば挑戦したい。入園料500円

  やまなみロード(奥宇陀広域農道) 香落渓の西にあり、地元では奈良のニュルブルクリンクと呼ばれる快走路。名阪国道小倉ICから国道165号を経て、室生寺周辺までつなぐ全長約15.4kmの道。道中の景観はもとより、山々の中を駆け抜ける爽快感は極上のワインディングロードだ。

   曽爾高原(そに)  香落渓の南に位置するススキの高原。倶留尊山(標高1038m)から亀の背に似た亀山(標高849m)を結ぶ西麓に広がる高原。曽爾高原はススキで一面に覆われた草原で、3月中頃に毎年山焼きが行われ、春から夏にかけては青い絨毯が、秋にはススキの穂が銀色・金色に輝く。

DATA
総延長:約8km
道の駅:宇陀路室生
アクセス:
・名阪国道・五月橋IC~県道80号~県道81号
・国道165号~夏目~県道81号
・国道369号~県道81号
冬季閉鎖:なし
道路情報参照ページ:JARTIC道路交通情報 Wikipedia(香落渓)

【バイク・車で走りたい日本百名道】一覧MAP

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