道の概要
北太平洋シーサイドラインは、十勝の広尾町から根室市のノサップ岬まで全長321kmにも及ぶ海岸線総称だ。厚岸(あっけし)から霧多布(きりたっぷ)、初田牛(はったうし)、落石(おっちし)をへて根室に向かう道道142号と道道123号の区間はその中でも特に走って楽しい道となっている。
一部山沿いを走る区間(落石~初田牛)はあるが、それ以外は海岸沿いを走る道で、断崖の上、湿原のほとりなど、次から次に景色が変わるので走っていて飽きることがない。
北海道はどちらかと言うと単調な(直線)道が多いが、ここはそういう面では、広大な北海道の景色と本州の起伏ある走りが楽しめる、いい意味で予想を相当裏切られた道。気候の関係で夏は霧が出やすいが、それもまたこの地域の特徴を知ることになる。
なお、北海道らしい道ということはガソリンスタンドも少ないということだ。
「まだガソリンがあるから、ここで入れなくても大丈夫」と安心せず、見つけたときに給油しておくのが得策。土日は休みというガソリンスタンドは北海道に限らず田舎道ではよくあること。
さらにいえばバイクの残燃料計だけでなく、自分のバイクの燃費を知って、満タンでどれぐらい走れるのかを把握しておくことも大切だ。タンク容量が少ないバイクは、もしもの場合に備えて1リットル程度のガソリン携行缶を持っていくとよいだろう。仮にガソリンスタンドが近くになくても、民家に助けを求めたり安全場所に移動することぐらいはできるはずだ。
お薦めのシーズン
- 夏がいいのだが、千島海流と夏の季節風の影響で霧が大変多い。
周辺立ち寄りポイント
◆霧多布岬
テーブル状の断崖の先にある霧多布岬灯台。周辺にはキャンプ場や展望台もある。いわゆる観光地のようなお店がないので、荒々しい雰囲気をかもしだしている。
◆落石岬灯台
駐車場から木道の遊歩道で往復60分。笹や草で覆われた木道の遊歩道の先に赤いラインの入った灯台が現れる。断崖絶壁の上にたち、孤独感この上ない場所になっている。
◆琵琶瀬展望台
太平洋と霧多布湿原を見下ろす展望地。この道の一番のハイライト。
◆納沙布岬
根室半島の突端にある本州最東端の岬。ライダーハウスもある。漁師歴40年以上のオーナーが経営する「インディアンサマーカンパニー」では、2000円以上の海産物のお土産を購入すれば宿泊は無料!! 根室は花咲蟹の産地なので是非とも食べておきたい。今となっては高級魚になりつつある秋刀魚も同じく産地なのでこちらもお薦め。