日本各地の走って気持ち道、楽しい道、美しい道などを紹介しているモトメガネの人気コンテンツ『日本百名道』。
北海道から沖縄県まで、紹介している道は100本以上にわたる。
今回はその名道の中で眺望の良い絶景道『高原ルート』を紹介しよう。
さらに『道の駅』コンテンツもあるので、そちらと合わせてルートを組めば完璧!
ぜひともツーリングプランに役立ててほしい。
西伊豆スカイライン/県道127号線
〜 伊豆で走りを楽しむならココ!〜
戸田峠(へだ)から土肥峠(とい)まで、尾根伝いを走る伊豆半島を代表するスカイライン。2004年7月から無料化され、魅力はますます増した。伊豆スカイラインに比べ圧倒的に交通量が少ないので、整備された路面を快走することができる。
修善寺から県道18号(途中から虹の郷経由になる)で戸田峠に向う。途中、富士山の絶景ポイントだるま山高原レストハウスがある。戸田峠から尾根まで登るヘアピンが続いた後、達磨山あたりから開放的な景色のいい高速ワインディングになる。そして土肥峠に向って再びヘアピンを走りながら高度を下げていく。土肥峠から連続して新しくできた西天城高原道路につながり、景色はやや劣るが仁科峠までの快適な高速ワインディングロードは実に楽しい。車やバイクの交通量が伊豆スカイラインに比べて圧倒的に少ない2つの連続する道路は、伊豆半島最高のワインディングかもしれない。距離も短いので、ここは南北を往復したり、正面に富士山の見える北上ルートで伊豆半島のツーリングを締めたいところ。特に夕陽の時間帯は絶品で狙う価値はある。
秋吉台カルストロード/山口県道32号秋吉台・県道32号線
〜カルスト地形を突き進む絶景ロード〜
日本一の規模を誇るカルスト地形『秋吉台』を突き抜ける道路が県道242号秋吉台線。現在は『秋吉台スカイライン』または『カルストロード』と呼ばれている。典型的な中国山地のなだらかな台地を走る観光道路。
羊の群れのように見える秋吉台のいたるところに突き出ている岩は、地下深くに埋もれていたサンゴ礁の石灰岩が、プレート運動により隆起して地上に出てきたものだ。 秋吉台の石灰岩には、古生代時代に海に生息していた生物の化石が多く含まれている。カルスト台地のあちこちにある地面がすり鉢状にへこんだ所、これをドリーネと呼ぶが、カルストロードはドリーネと石灰岩の合間を縫って駆け抜けていく。
観光地として日本三大鍾乳洞の秋芳洞(鍾乳洞)があり、夏は道路の他に涼しい鍾乳洞も散策したい。ドライブとしては秋吉台展望台から先がメインとなり、周囲の白い岩を眺めながら爽快に走る事ができる。特に長者ケ森の駐車場付近が一番そういう雰囲気を楽しめる場所になっている。さらに北へ進むと石灰岩は少なめになり普通の高原になる。
青山高原道路/県道512号線
〜 青山高原を尾根づたいに抜けるツーリングコース〜
関西の軽井沢ともいわれる青山高原は、津市と伊賀市の境にまたがり、春はさまざまな種類のつつじが、斜面を鮮やかに染めあげ、秋はすすきが高原をうめつくす魅力ある場所だ。民間によるリゾート開発が計画されたが、諸事情により三重県が開発をすることになった。
この高原へのアクセス道路として、まず東側からのルートが自衛隊によって開発整備された。1975年、国道165号の青山峠に至る2車線道路が新設され、観光道路として開通したのが『青山高原有料道路』である。
総延長22㎞、有料道路区間10.7㎞。その後1984年4月に無料開放された。現在では青山高原ウィンドファームの91機の風力発電の風車が立ち並ぶ高原の道になっている。
霧島高原道路/国道223号線
〜 景色も楽しめるワインディングロード〜
霧島連峰を走る国道223号の霧島バードライン(宮崎県)とえびの高原と小林を結ぶ県道1号(えびのスカイライン)、県道104号(霧島道路)を合わせて『霧島高原道路』と呼んでいる。
道路は現在最も活動的な火山帯のど真ん中を走ると言っても過言ではない。特に硫黄山、新燃岳(しんもえだけ)は今も活発な活動を続けているため、道路状況の変化に応じて噴火警戒レベルが設定されている。該当市町村のHPで状況を確認しておこう。残念ながら、宮崎県小林方面から向う県道1号は、旧料金所から甑岳登山道入り口までしか走行はできず、県道30号や鹿児島方面への通り抜けが不可能な状況が続いている。
国道223号は舗装状態も良い快走路で、道の駅「神話の里公園」周辺は南側に桜島を眺望できる絶景区間。道の駅の展望所に登って撮影したい場所だ。県道1号は霧島温泉郷から県道104号との分岐まではつづら折りが続くワインディング。県道104号は渓谷沿いを走る森林の中の道だ。えびのスカイラインは、韓国岳(からくにだけ)周辺の荒涼とした火山風景の中を走り過ぎると小林まではヘアピンが続く楽しいワインディングとなっている。ここはさまざまなパターンの道と景色を楽しめる、鹿児島と宮崎の県境に広がる1級の観光地を走るワインディングロードになっている。
嬬恋パノラマライン
~キャベツ畑の中を疾走~
キャベツと愛妻家で有名になった嬬恋村。夏秋キャベツの出荷量は全国1位で、7⽉から10⽉末にかけて約1億5000万個ものキャベツが嬬恋村で作られている。また、万座温泉、鹿沢・新鹿沢温泉等を有する観光地として、年間約200万人の観光客が訪れている。観光客の誘致と観光産業の充実のためのイベントを開催している。車関係では、四輪自動車によるスピードラリー競技「Rally of Tsumagoi」が開催され、雪と氷の路面を走行するウインターラリーとして日本国内では数少ないものとなっている。嬬恋パノラマラインは日本一のキャベツ畑の輸送路としてつくられた広域農道で現在は村道である。嬬恋村を横断する国道144号線を挟んで、北側の北ルートと南側の南ルートの2つがあり、この2本を結んで総延長約34kmとなっている。北ルートの一部は冬季閉鎖がある。
南ルートは、浅間白根火山ルートから分岐して国道144号に至る。高原キャベツが栽培される広大な畑の中を走り、浅間山も間近に見られる。道路沿いには村民の住居もあり、生活道路の一部となっているので、走行にはやや注意が必要だ。冬期も除雪が行われるので、年間を通じてドライブを楽しめる。
北ルートは、国道144号から丘陵を駆け上ると、北海道を思わせる広大なキャベツ畑の中を走る。途中愛妻の丘に展望スポットやバラキ高原を経由し、県道112号を横断後は山岳スカイラインの様相で渓谷を駆け上がる。万座ハイウェーをくぐり(交差しない)魅力的な直線道路を進むと、再びキャベツ畑地帯を通って草津に向う県道59号と合流する。こちらは道路沿いに住居はなく、高低差のある広大な畑の中を、アップダウンとワインディングを繰り返しながら進んで行く爽快なドライブ、ツーリングルートである。