ちょうど先日、2023年モデルがお披露目されたばかりのKawasaki・Z650RS。
ストリートモデルであるZ650の扱いやすさと、Z900RSを彷彿とさせるスタイリングを合わせ持つZ650RSは、誰しもが「乗ってみたい」と思うモデルではないだろうか。
そこで今回は体格別に4名のモデルにZ650RSを跨ってもらった。
いずれのライダーも日本人の標準的な体型といえるため、読者の皆さんも自身が車両に跨ったら、どの様なスタイリングとなるのか、是非この記事を通して想像してみてほしい。
Z650RSのスペックをおさらい!
まずはカタログに記載されている基本的なスペックをチェックしてみよう。
車名・型式 | カワサキ・8BL-ER650M |
全長×全幅×全高 (mm) | 2,065×800×1,115 |
軸距 (mm) | 1,405 |
最低地上高 (mm) | 125 |
シート高 (mm) | 800 |
車両重量 (kg) | 188kg |
乗車定員 (人) | 2 |
最小回転半径 (m) | 2.6 |
燃料タンク容量 (L) | 12 |
次にライバルとなるミドルクラス帯の他社モデル、そしてZ900RSと、シート高、重量、最小回転半径を比べてみた。
Z650 | XSR700 | SV650X | CB650R | Z900RS | |
シート高(mm) | 790 | 835 | 790 | 810 | 800 |
車重(kg) | 189 | 188 | 199 | 201 | 215 |
最小回転半径(m) | 2.6 | NA | 3.3 | 2.8 | 2.9 |
スペックシートを見ると、Z650RSのシート高はベース車両のZ650と比べて10mmアップ。また、XSR700、SV650Xと比較してもやや人を選ぶモデルと言える。
ただしこれは同クラス帯と比べた場合の差であり、兄モデルであるZ900RSと並べると親しみやすさは弟モデルに軍配が上がるはずだ。
Z900RSもシート高は800mmとしているが、並列4気筒であるのに対してZ650RSはパラレルツイン。そのためエンジンの横への張り出しが少なく、足も地面に届きやすい。
さらにカタログを読み込んでいくと、Z650RSは他車より軽さ、小回りの良さが際立っていることに気付く。
車格は1ランク上の排気量モデルにも劣らず、それでいてコントローラブルなZ650RSは、タウンユース、ツーリングを器用にこなす最適な相棒となってくれるはずだ。
体格別足着きチェック!
バイクを選ぶ上でポイントとなってくる足着き性。
実際に店舗へ出向いたり、試乗会に参加するのが一番わかりやすいのだが、車両が「気になっている」ぐらいだと重い腰が上がらないのも事実。
ここではZ650RSを跨った、156~182cmまでの体格異なる4名のケースを見ていこう。
身長:156cm
股下:69cm
身長:165cm
体重:65kg
股下:74cm
身長:174cm
体重:70kg
股下:79cm
身長:182cm
体重:80kg
股下:81cm
156cmのライダーは両足が地面に着けられない様子。しかし、片足はしっかりと踏み降ろすことができているので、これなら信号待ちでも渋滞にはまっても、足を攣ってしまう心配もなさそうだ。
また、停車時に両足をべったり地面に着けるためには、股下が79cm以上ないと難しいのかもしれない。
尚、社外パーツとしてZ650RS用ローダウンキットが出ているので、足着きに不安を覚える人はそれらを導入するのもいいだろう。
取り回し・Uターンの小回り具合は?
コーンを3.5m幅に置いて、Z650RSの最小回転半径も見ていこう。
この3.5mとは、すれ違いや追い越しなども想定した上での一般的な車線幅とされている。普段通り慣れた国道や、高速道路の車線幅をイメージしてほしい。
両足をステップに乗せた状態でも不便なくUターンが行なえている。
最小回転半径のメーカー公表値は2.6mであるため、ハンドルをフルロックにすれば、さらなる小回りが行なえることだろう。ただしハンドルを切るほどにバランスは崩れやすくなるため注意が必要だ。
このテストでは、Z650RSに実用性十分なUターン性能があることがわかった。これなら狭く離合困難な道であっても、一度の切り返しでUターンができることだろう。