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日本ばなれした景色を走る!アドベンチャーバイクのイベント『アドフェス』

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

日本とは思えないダイナミックな景色の中を走ることができる。それだけでもう、参加する意味がある。

最近人気のアドベンチャーバイク。そんなブームの後押しもあって、アドベンチャーバイクのための走行会イベント・アドフェス2022が7月31日(日曜日)に開催!と聞いて、現在テネレ700オーナーである筆者も実際に参加してきたぞ!

目次

参加台273数台!

イベントのスタートは、慣熟走行をかねて参加者全員で行うパレードラン。273台がグリットに並び、一斉にエンジンをかければ、ビッグツインの野太いエキゾーストノートが炸裂! 鉱山に反響する地響きのような音圧に圧倒されました!

参加者全員が走り出す姿は壮観としか言いようがない。

主催したのは、バイクレーサーの石戸谷蓮さん(左から2番目)。世界一過酷なバイクレースと呼ばれるエルズベルグロデオ(オーストリア)のフィッシャーを目指して参戦中。オフロードバイクスポーツのイベント開催・体験会・新規コース設立する「CROSSMISSION」の代表取締役。ちなみにこの「アドフェス」エントリーフィは15000円。
「アドフェス」が行われたのは神奈川県厚木市にある、人の森「華厳工場」。生コンなどの骨材となる砂利や砂を採る鉱山である。この鉱山を貸し切ってアドベンで走りまくる

コンセプトは、“ビッグパワーのアドベンチャーバイクを広大なコースで走らせて、リヤタイヤをズリズリ滑らせて楽しもう!”というもの。

この日本離れしたダイナミックなコースを午前と午後で走行の向きを反転して開放。参加者は安全なクローズド環境のなかで、目一杯オフロード走行を楽しめるというわけだ。

特にアドベンチャーはその巨躯と重さのために走る場所を選ぶ乗り物。国内でよく見かける幅員4m程の林道ダートでは狭すぎて、ビッグパワーを生かしきれないもの。

この『アドフェス』ではそんなアドベンチャーライダーのジレンマを解決! 鉱山の幅広のダートならアドベンチャーでもアクセルをワイドオープンして楽しめるというわけだ。

アドベンのお祭りだけど、キッズもトレールもOK!

面白いのはこのイベント、名前の『アドフェス』つまり、アドベンチャーバイクフェスティバルの名前からもわかるとおり、アドベンチャーバイクが主役のイベントだ。しかし、オフロード初心者にも積極的に楽しんでもらいたいと気持ちから、参加バイクはなんでもOK! もちろん、参加資格もとくになし! オフロードを走ってみたいという気持ちがあれば誰でも参加できるイベントになっている。

だからエンデューロレーサーやモトクロッサーといったコンペティションモデルはもちろん、キッズも、レディスも、スーパーカブだって走る!

…とはいえ鉱山内の作業道は“道路”ではなく、あくまで普段は大型重機が行き来する作業道。九十九折れや勾配がきつめの場所もありパレードではこんなシーンも。鉱山の土は滑りやすく、アドベンチャーモデルで走るにはなかなか手強い。そんな難所を乗り越えて前へ進む…それが面白いのだ。

充実のホスピタリティ

『アドフェス』はとにかく真夏の開催となるため、会場は参加者の熱中症予防のための工夫がたくさんこらされていた。自走参加者のための椅子とテーブルを置いたテントを設置。このほか、クーラーをきかせたプレハブや仮設トイレ。また飲食ブースも豊富に取り揃えた。快適性とは無縁の採石場だけに、ホスピタリティには相当こだわったという。

実際、当日は40°に迫る記録的な猛暑だったが参加者が倒れることもなかった。これは、これらの主催者の環境整備努力のおかげだろう。

採石場には日陰がなく、とにかく日差しが強い。扇風機や簡易クーラーを設置したテントがあり、参加者が自由に使えるようになっていた。猛暑にはこれがありがたい!
かき氷やたこ焼きが人気。しかも、人の森「華厳工場」さんは、氷水で冷やされた水や麦茶を無料配布。イベントが終わるまで氷水の中の飲み物が切らされることはなかった。
会場には、トライアンフAJPといった車両メーカーのほか、アプリリアKTMのショップ、またテクニクスなどが出展し、試乗車を用意。ほぼ全ての車両の試乗枠が埋まるほど人気に。
BONSAIMOTOツアラテックなどもブースを出展。用品販売のほか、女性ライダーのミーティングなども実施して人気となった。

アドベンチャーのためのスクールも開催

アドフェスでは、午前と午後で初心者から上級者までのスクールを用意。しかも、参加枠はエントリー開始後に定員以上のライダーが殺到。すぐさま売り切れとなり、初心者向けのスクールなどは急遽講師を増やして対応する人気となった。

オフロードを走ってみたいというライダーは近年増えているのを感じるが、その一方で手軽に走れる場所がないのも事実。こんな初心者にも門戸を開いたイベントがあれば、「ぜひ参加してみたい!」となるのもうなづける。

筆者も参加した上級者向けのスライドコントロールスクール(4000円)。講師は日本のアドベンチャーバイクの第一人者であるAD/tacさん。スロットルオフとマシンの傾きで行うスライドコーナリングを伝授。

タイムアタックで腕試し!

午前と午後の走行最終枠には、タイムアタック大会も開催。我こそはと思うライダーがエントリーしコースを全開走行! 上位の選手は表彰も行われた。

エントリー代は1000円。20秒間隔でスタートして1週のタイムを競う。アドベンチャーバイクはもちろん、エンデューロレーサーも参加。

今後の予定&動画もあるよ!

主催者の石戸谷蓮さんは、今回の成功を受けてすでに次回の開催を企画中。「今度はもう少し涼しい季節に開催したい」とすでに次回の計画も発表された。「アドフェス」参加したい、採石場を走ってみたいライダーは続報を待て!

また当日の様子は動画でも紹介しています!

文/写真:谷田貝 洋暁

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