私事だが、作業着メーカーのワークマンのアンバサダーをさせて頂いている。
業務内容としては
といったところで特に行動が制限されたりすることはない。
先にこのような断りを入れたのは今回紹介するのは見方によってはワークマンのライバル企業の製品だからだ。
今回紹介する製品を製造するメーカーはミドリ安全株式会社である。
ミドリ安全株式会社って?
「安心・安全を多面でサポートする」をスローガンに安全靴やワーキングウエア、更には医療従事者用や医療機器なども扱っている。
筆者は大学卒業後にファーストフードの会社に社員として入社した。
厨房内ではポテトを揚げた際の油が床に落ちていることがあり、革靴での勤務だったためスリップして冷やりとした経験は一度や二度ではなかった。
そんな時に先輩社員から渡されたのがミドリ安全のカタログで、厨房用のノンスリップ革靴を購入したところ信じられないほど滑らないので安心して勤務できるようになったのが記憶に残っている。
3年半勤務したファーストフードの会社を退社した後はミドリ安全製品のお世話になることはなかったが、ここ数年バイク業界を賑やかしている製品がある。
KARBONHEX カーボンヘックス作業手袋
カーボンヘックスは作業用手袋のシリーズでありラインナップは多岐にわたる。
精密作業、軽作業、重作業、バイクや車のメンテナンスなど業務に応じて製品が用意されている。
重作業用手袋は安全性・防御力はもちろん、作業時に手を動かしやすく設計されていることからバイク業界でも注目され始めている。
今回はミドリ安全広報担当にお願いしてバイクで使えそうなカーボンヘックス作業手袋を二種類。
更に気になった安全靴一種類の貸し出しを依頼した。すると予想外の返答が帰ってきた。
「相京さんご依頼の作業手袋は問題ないのですが、安全靴は弊社のバイクに乗るスタッフが試したところ、いまいち使い勝手が悪かったとのことでございました。そのため代替品としてライダーの方でも使って頂きやすいと思われる安全靴をお送りします」
これはミドリ安全さんもビチビチにバイク業界意識してるな!
カーボンヘックス KX-05A
カーボンヘックスの代表的商品といえばKX-05Aだ。
手のひら・甲側どちらにも耐衝撃吸収パッドを施し衝撃を軽減する設計を採用している
実際に触ってみると手のひら側のパッドはクッション性に優れており、甲側のパッドは少し硬めの印象を受けた。バイクの振動による疲労を軽減し、もしもの時の防御力も申し分ない。
作業用手袋だけあってフィット感に優れ動かしやすい。サイズはMをお借りしたが一般的なバイク用グローブとサイズ感的には変わらない印象だ。
手首部分には面ファスナーを施しているため締め具合の調整も可能。さらには人差し指にはスマホタッチ機能までついているから驚きだ。
カーボンヘックス KX-90J
KX-05Aとは異なり甲側のみ耐衝撃性パッドを施しているが生地にガラス繊維を入れることで耐切創強度にも優れている。
ぱっと見は衝撃吸収パッドが施されている部分以外は高級な軍手に見えなくもないがニトリルコーティングという特殊な施工をしており耐摩耗性にも優れているとのことだ。
サイズ感的にはKX-05Aと変わらないが手首部分は面ファスナーでなくゴムを施している。こちらも動かしやすいのは同様だ。
生地は薄めなので夏場に良さそうな印象を受けた。バイクメンテナンスにも使い勝手が良さそうな手袋だ。
安全靴 RT730F オールハトメ ブラック
操作性に問題がなければ安全靴はバイクとの相性は良い。
つま先部分に先芯が入っている安全靴は防御力に優れているからだ。
安価な安全靴は合皮を採用していることが多いが、合皮は本革に比べて引き裂き強度で劣るためバイクには勧められないがRT730Fは牛クロム革を採用しているため引き裂き強度も問題なしだ。
足の甲部分からしっかりとヒモでフィット感を調整することができるのも良い。加えてサイドファスナーを採用しているので脱ぎ履きが楽なのもありがたい。
ファスナー上部にはマジックテープが施されているのであまったヒモを入れておくことができる。チェンジペダルなどに紐をひっかけて慌てる心配もないわけだ。
ソール部分は二重になっておりミッドソールにクッション性、アウトソールには耐熱性、耐久性、耐滑性に優れた素材を採用している。
ゴムのソールでありながら屈曲性が良く、アッパーの牛クロム革も柔らかく動かす際にストレスがない。特に信号待ちなどで足をつく際につま先部分を曲げる形になるが使い始めからノンストレスなのだ。
実際に着用してバイクを運転してみる
正直に言おう。今回着用して一番感動したのは安全靴だ。
残念ながら雨の日に試すことができなかったがグリップ力も申し分ないように思う。この部分は思い出補正がかかってしまうが、かつてポテトの油から私を守り続けたミドリ安全だ問題ないだろう。
重さは一足で1210g。本革の安全靴なので決して軽くはないのだが、歩いてみるとまるでスニーカーのように歩きやすい。二層のラバーソールの効果は抜群だ。
これならバイクを降車した後に歩き回るような場合でも使い勝手は良いだろう。
グローブはどちらも甲側はプロテクトされている部分が多いので風抜けは決して良いとはいえない。スリーシーズン用グローブとして使うのが良いだろう。
どちらも手のひらのグリップ力は申し分なく、普通に使う分には手のひら側にも耐衝撃パッドを施している KX-05A の方がバイク向きといえる。
だが個人的には KX-90J の方が使い勝手が良いと感じた。これは私が走行中にアクションカムの操作を行うからだ。
KX-05Aに比べてKX-90Jの方が指先のフィット感がある。指先があまるとアクションカムのボタンが押しにくいのでKX-90Jの方が使いやすかったのだ。
安全靴は文句なし!グローブはできればSサイズもほしい!
安全靴は文句のつけどころがない。バイク用として使っても満足度は高いように思う。
グローブも使い勝手としては最高なのだが、一番小さいサイズのMサイズでも指先が結構余ってしまった。
ただバイク用にしたってSサイズはラインナップしていないメーカーが多いしサイズ感としては同じだ。
私は前述したようにアクションカムの操作を行うのでサイズ展開が多いアウトドア用グローブを愛用している。
たが安全面に関しては少々不安な面があるのでミドリ安全さんがSサイズも展開してくれたらすぐにでも乗り換えたいところだ。