本田技研工業株式会社は、2024年春に発売を予定している新型軽商用EV(電気自動車)「N-VAN e:(エヌバン イー)」に関する情報を、ホームページで先行公開した。同社は、日本国内の四輪車販売において、2030年にハイブリッド車を含めて100%電動車とすることを目指しており、環境負荷低減の観点で企業の電動化に対するニーズが非常に高いことから、軽商用EVを皮切りにEV展開を本格スタートさせるとしている。なお、現在も商品配送における実用航続距離、走行性能、バッテリーの信頼性や充電プロセスなどの実用性検証を行っており、発売に向けて準備を進めている。また、東京ビックサイトにて開催されるJAPAN MOBILITY SHOW 2023(プレスデー:10月25日~26日、一般公開日:10月28日~11月5日)のブースでは、プロトタイプ車両の展示を予定しているため、気になるユーザーはこの機会に、実車を見に訪れてみてはいかがだろうか。
2024年春発売予定の「N-VAN e:」をホームページで先行公開
~軽商用バンからEV展開を本格スタート~
Hondaは、2024年春に発売を予定している新型軽商用EV(電気自動車)「N-VAN e:(エヌバン イー)」に関する情報を、本日ホームページで先行公開しました。
Hondaは、「2050年にカーボンニュートラルの実現」に向け、日本国内の四輪車販売において、2030年にハイブリッド車を含めて100%電動車とすることを目指しています。環境負荷低減の観点で企業の電動化に対するニーズが非常に高いことから、軽商用EVを皮切りにEV展開を本格スタートさせます。
N-VAN e:先行情報サイト:https://www.honda.co.jp/N-VAN-e/new/
N-VAN e: 概要
パッケージング
N-VANの特長である商用車としての積載性や空間価値を、EVとなったN-VAN e:でも変わらず実現し、誰もが運転しやすいパッケージとしています。荷室のフロア下に搭載するバッテリーを薄型化し、床はフラットで低く、天井は高くすることで、広く大容量な荷室空間を実現しています。また、助手席からリアシートまでフラットにすることで、長尺の荷物を積むことが可能。さらに助手席側のセンターピラーをなくした大開口部により、横からも大小さまざまな荷物の積み降ろしがしやすくなっています。
デザイン
エクステリアは、従来のN-VANのデザインを踏襲しつつ、Hondaが掲げる環境負荷ゼロ社会実現に向けた取り組みとして、使用済み自動車のバンパーをリサイクルした「バンパーリサイクル材」をフロントグリルなどに使用し 、Hondaの循環型社会への姿勢を示しています。
インテリアは、使いやすいスクエアな空間やニーズに合わせてフレキシブルに使える収納、エアコン操作部やシフトポジションスイッチなどの機能をドライバー席側に集中配置するなど、利便性を向上させています。
ダイナミクス
EVならではのスムーズな走りだし、荷物の重さを感じさせないパワフルさ、低重心化による走行安定性を実現しています。また、低振動・低騒音によりガソリン車に比べ走行時や停車中の音を軽減し、早朝や深夜でも静かに移動・配送することができます。
加えて、ブレーキ操作に対してリニアに反応する電動サーボブレーキを軽商用バンとして初採用し※1、減速時に安心感のあるブレーキフィールを提供するとともに、スムーズなブレーキの掛かり方で、車内の積載物を荷崩れさせづらいコントロール性を実現しました。また、積載時及び降坂時の走行性能に配慮し、ブレーキディスクローターのサイズアップや、Dレンジと比べて減速度を大きくするBレンジを設定しています。
これらにより、商用車に必要とされる「運転しやすい、疲れにくい、安心できるクルマ」を提供します。
※1Honda調べ
パワーユニット
パワーユニットは電動アクスルの小型化、大容量かつ薄型化したバッテリーの採用、高電圧部品の集中配置により、商用車に必要な荷室空間と実用航続距離を確保。配送業務に十分対応する航続距離としてWLTCモードで210km以上を目標に開発しています。また、エアコンの消費電力を抑え、実用航続距離の延長に寄与するECONモードを設定しています。
充電・給電
より短時間で充電が可能な6.0kW出力の普通充電器に対応。充電時間は約5時間と、夜間に充電を行えば翌日はフル充電の状態で使用を開始することができます。また、充電時の使い勝手を考慮し、車両の前部に充電リッドを配置することで、充電・給電時にも充電コードなどを気にせずに、車の乗り降りやドアの開閉をすることが可能です。
加えて、AC車外給電用コネクターの「Honda Power Supply Connector(パワーサプライコネクター)」※2 を使用すれば、N-VAN e:のバッテリーで合計1500Wまでの電化製品を使用することが可能となり、停電・災害時にも簡単に電気を取り出すことができます。さらに、可搬型外部給電器「Power Exporter e: 6000(パワーエクスポーターイー)」、「Power Exporter 9000」を使用することでそれぞれ最大6kVA、9kVAの高出力給電が可能となり、災害時などに出力の高い冷蔵庫や冷暖房器具など、複数の電化製品を同時に使用することができます。
Honda CONNECT(ホンダ コネクト)
スマートフォンに入れたHondaリモート操作アプリにより、お出かけ前タイマー設定、充電待機時間設定、最大電流量設定、最大充電量設定、外部給電下限SOC※3設定を遠隔で行うことができます。これらの機能を活用することで、快適な移動と電気代の抑制、航続距離最大化に寄与します。
・お出かけ前タイマー設定:アプリでお出かけ時間をタイマー設定することで、設定時間に合わせて車内の温度を快適にしておくことができます。併せて、外気温に応じてバッテリーを最適な温度にコントロールします。※4これにより外気温が低い冬場でもバッテリーが温まった状態で走行できるため、航続距離最大化に寄与します。
・充電待機時間設定:バッテリーの充電時間帯を曜日単位で設定できます。これにより、電気代の高い時間帯を避けた充電設定が可能となります。
・最大電流量設定:充電時の電流量の最大値を設定することで、ご家庭や事業所で電力会社との契約容量を超えないように充電することが可能となります。
・最大充電量設定:車を長期間使用しないときなど、充電量の上限を80%~100%の間で設定可能。バッテリーの負担を抑え、性能劣化を抑制します。
・外部給電下限SOC※3設定:Honda Power Supply Connector※2などを使用して、アウトドアやレジャーなどで電化製品を使用した際に、あらかじめ設定した残充電量になると自動で給電を停止。給電による電気の使い過ぎを防ぎます。
※2ディーラーオプション
※3残充電量(state of charge)
※4コネクト機能以外でも充電器接続状態でバッテリーを温めて充電。その後一定温度に保温する機能を有しています
安全機能
先進の安全運転支援機能を全タイプに標準装備※5するとともに、軽商用バンとして初めて※6サイドカーテンエアバッグを運転席と助手席に標準装備。全てのお客様に安心・安全を提供します。
※5Honda SENSINGはグレードによって標準装備となります
※6Honda調べ。サイドエアバッグは法規対応となり他社も装備していますが、サイドカーテンエアバッグを採用するのは軽商用バンとして初めてになります
なお、2023年6月より日本でヤマト運輸株式会社とN-VAN e:プロトタイプを使用した実用性検証を開始し、さらに海外においても2023年9月から、インドネシアで国営石油会社プルタミナとの実用性検証を開始しました。商品配送における実用航続距離、走行性能、バッテリーの信頼性や充電プロセスなどの実用性検証を行い、発売に向けて準備を進めています。Honda Storiesで詳細をご紹介していますので、こちらも併せてご確認ください。
Honda Stories記事
●「N-VAN」が電動化!開発チームのプロジェクトリーダー4人が語る軽EV挑戦の裏側
https://global.honda/jp/stories/076/
●最前線の配送現場、実用性検証で得た走行データで確信から確証へ
ヤマト運輸との「答え合わせ」で見えてきた「N-VAN e:」の手応え
https://global.honda/jp/stories/079/
●「運転の気持ちよさ」。実用性検証でヤマト運輸のドライバーが感じた「N-VAN e:」の乗り心地とは?
https://global.honda/jp/stories/080/
また、東京ビックサイトにて開催されるJAPAN MOBILITY SHOW 2023(プレスデー:10月25日~26日、一般公開日:10月28日~11月5日)のHondaブースにてプロトタイプ車両の展示を予定しています。ぜひご来場いただき、実車をご覧ください。
リリース提供元:本田技研工業株式会社
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