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雪国でしか見られない標識があるって知ってた?

※記事内容は全て執筆時点の情報です。

冬はレジャーなどで雪国を訪れる機会が増えます。実は、雪国には特有の道路標識がいくつか存在するのですが、具体的にはどのような標識があるのでしょうか。

雪国でしか見られないレアな標識?それぞれどんな役割があるのか

日本の雪国は、年に数mも雪が降る世界屈指の豪雪地帯です。たとえば青森市では年間で5メートル前後の雪が降りますが、2024年から2025年にかけての年末年始9連休には、積もった雪が1.4mにも達しました。

こうした地域では冬場、道路も厚い雪で覆われて道路上の標示が見えないのはあたりまえ。そのため、特有の標識を設置するなどの安全対策がとられています。

わざわざ書いてある?「停止線の標識」「中央線の標識」

まず多く見られるのが、青地に白文字で「停止線」や「中央線」と書かれた指示標識。この標識は、路面の停止線や中央線が見えづらい場所に設置されています。

つまり、雪が積もって路面が見えなくなってしまい、停止線や中央線を見落とさないように設置されているというわけです。

謎の赤白しま矢印?「矢羽根付きポール」

「これがないと危ない」と雪国の人が語るのは、赤白しま模様の矢印型造形物です。5mほどの高いところから矢印の向きが下になるよう吊り下げられ、ひとつを過ぎたら次の矢印が見えるように設置されてます。

じつはこの矢印は固定式視線誘導柱といい、一般名称は「矢羽根付きポール」。雪が積もるとどこまでが道路かわからなくなるため、矢印の先端で道路と路肩の境界線を示す役割があります。

道路に雪が積もると、車道の外にあるはずの溝や縁石なども見えなくなり非常に危険です。もしも雪道をドライブしていて矢羽根付きポールを見つけたら、地元の人に倣って矢印を頼りに運転するとよいでしょう。

ちなみに、矢羽根付きポールは、古くからドライバーだけでなく除雪時にも役立ってきた存在です。

矢羽根付きポールが設置される以前は、車道と路肩の境にスノーポールのような目印を立てていました。しかし当時の除雪車は大きく、目印をなぎ倒してしまう事例が頻発。そこで1965年頃に、支柱を使って高いところから吊り下げる現在の矢羽根付きポールが登場したそうです。

なんでこんなに小さい?「投雪禁止区域指定標示板」

雪国では、ほかにも除雪作業を助けるための補助標識が見られます。

高速道路などに設置されている、オレンジと青色が組み合わさった標識もそのひとつ。正式名称は「投雪禁止区域指定標示板」といい、除雪車が除雪した雪を道路の外に飛ばしてはいけない区間を示しています。

正方形と十字型の2種類がペアになっており、正方形の標識が禁止区間の始点、十字型は終点です。この標識の間では、除雪車は高速道路の下にいる人やクルマに雪が当たらないように、一時的に作業をやめることになります。

なお、業界内では正方形の標識はグー、十字型はパーと呼ばれているのだとか。業務用のものだからかサイズは20〜30センチと小さく、国交省の道路標識一覧にも記載されていません。

タイヤにチェーンがついてる?「チェーン規制標識」

また最近では、青地に白でチェーン装着したタイヤが描かれた「チェーン規制」の標識も新たに設置されるようになりました。

この標識は、駆動車輪にチェーンをつけていないクルマは通行止めである旨を示しています。

なお、チェーン規制が実施されるのは、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表がおこなわれるような異例な場合のみ。通常は標識にカバーがかけられているので、もし通り過ぎても気がつかないかもしれません。

さらに、チェーン規制の指定区間は新潟や長野、山形など全国で13ヵ所しかないので、なかなか見られないレアな標識といえるでしょう。

道路でじゃんけんする?「グーパー標識」

山形県酒田市や富山県で出会えるのは、じゃんけんの「グー」や「パー」が描かれた標識です。

こちらは、凍結防止剤を散布するために使用されるもの。作業者はパーの標識から凍結防止剤をまき始め、グー標識で終わるといいます。パー標識はスタート地点を表すためか、広げた手のひらだけでなく、そこから飛び出す凍結防止剤のような粒も描かれています。

なお、グーパー標識は路面凍結でスリップしやすい区間に常設されていますが、冬の間だけは、旗状の標識も登場するようです。

ちなみに降雪量の多い地域では標識の上にも雪が積もるので、雪が落ちやすいように標識の板面が30度に傾けられています。

また、スタックしたクルマが脱出できるよう道路脇に砂袋を置いたり、道路からスプリンクラーのように水を出して雪を溶かしたりと、さまざまな雪国ならではの工夫がこらされています。

見慣れない標識に出会ったときは、こうした地域の人々の努力を思ってみるのもよいかもしれません。

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