日産自動車株式会社は、株式会社赤ちゃん本舗と協業し、運転中の子守り支援ロボット「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」のコンセプトモデルを開発したと発表した。
同製品は、日産のセンシング技術から着想を得て開発され、チャイルドシート横に設置するロボット「イルヨ」と、運転席横に設置するロボット「ベビー イルヨ」の2体で構成されている。ベビーシートを後ろ向きに設置していても、ドライバーから赤ちゃんへの声掛けなどの動作、ベビー イルヨの目の開閉によって赤ちゃんが寝ているかを把握できるのが特徴だ。2024年2月10日(土)~11日(日)にはアカチャンホンポ ららぽーと横浜店にて特別体験会も実施される予定である。
日産自動車と赤ちゃん本舗が協業し、運転中の子守り支援ロボットを発表「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」
「チャイルドシートの壁」によって「顔が見えない、あやせない」などの悩みを解決!日産の先進技術を活用し、車内で背中合わせの親子をつなげる未来のドライブを実現
日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、以下:日産 )は、株式会社赤ちゃん本舗(本社:大阪市中央区、以下:赤ちゃん本舗)と協業し、ドライバーとお子さまのみでのドライブ中の安心安全な運転に貢献することを目指して、運転中の子守り支援ロボット「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」(以下、「イルヨ」)のコンセプトモデルを開発しました。(公式WEBサイト:https://www2.nissan.co.jp/SP/INTELLIGENTPUPPET )
赤ちゃん本舗と共同で行ったアンケート調査によると、6割以上がドライバーとお子さまのみでのドライブを週に1〜2日以上経験していることがわかりました。さらにドライバーとお子さまのみでのドライブ中のお悩みとして、8割以上が「赤ちゃんが泣いた時にあやせない」と回答。このお悩みの背景には、安全のために生後15ヶ月未満の赤ちゃんを後部座席に設置した後ろ向きのチャイルドシートに乗せていることにより、お互いが見えなくなる「チャイルドシートの壁」が生まれているためだと考察しました。実際に9割以上のドライバーが「後ろ向きベビーシートにより、赤ちゃんの様子がわからず不安」と回答。こうした事実を踏まえ、日産と赤ちゃん本舗は、チャイルドシートによる赤ちゃんの安全を確保しながら、親子が安心してドライブできる車内環境づくりを目指して解決策を構想。運転中の子守りを支援するロボット、イルヨを開発しました。
日産のセンシング技術から着想を得て開発したイルヨは、後部座席のチャイルドシート横に設置するロボット「イルヨ」と、運転席横のドリンクホルダーに設置するロボット「ベビー イルヨ」の2体で構成。ドライバーが自身の近くにあるベビー イルヨに特定の言葉を投げかけると、後部座席のイルヨが作動。手を振る動作や、「いないいない、ばぁ」などの動きでチャイルドシートに座る赤ちゃんをあやします。また、イルヨのカメラが赤ちゃんの表情を認識してベビー イルヨに伝達。ベビー イルヨの目の開閉によって赤ちゃんが寝ているかどうかを親が把握できる仕組みになっています。
開発段階では北里大学医療衛生学部による実証実験も行いました。実験には実際の親子にご協力いただき、ドライブ中を想定した車内環境でイルヨの有用性を試験。赤ちゃんの9割が、動作しているイルヨに注視することがわかり、赤ちゃんの関心を惹きつける効果があることが確認されました。また、赤ちゃんをチャイルドシートに乗せた状態でも、イルヨが作動することで半数以上の赤ちゃんの感情がポジティブな方向へ改善されることもわかり、イルヨの赤ちゃんをあやす性能が実証されました。
イルヨはコンセプトモデルのため販売等は現在予定しておりませんが、一般の方に実際にイルヨの魅力や機能を体験いただく機会として特別体験会を開催します。2024年2月3日(土)から2月4日(日)は日産グローバル本社ギャラリーにて、2024年2月10日(土)から2024年2月11日(日)はアカチャンホンポ ららぽーと横浜店にて実施を予定。体験会を通じて皆さまからいただいた声を、今後の取り組みに活かしてまいります。
これからも日産は、親子の安心安全なカーライフを実現するため、製品の発売なども見据えながら様々な課題の解決につながる取り組みを続けてまいります。
イルヨ概要
■名称 INTELLIGENT PUPPET イルヨ ※「イルヨ」と呼称可
■各ロボットの名称 イルヨ(後部座席に設置)
ベビー イルヨ(運転席横のドリンクホルダーに設置)
■日産のセンシング技術から着想した各種機能
①「いるよ」「いないいない、ばぁ」「こっちだよ」「お歌を歌うよ」の4つのウェイクワードをベビー イルヨが音声認識。それぞれのウェイクワードに合わせてイルヨが作動し、チャイルドシートに座っている赤ちゃんをあやします。
②イルヨがチャイルドシートに座る赤ちゃんの表情の変化をカメラで検知。赤ちゃんの目の開閉を感知することでベビー イルヨも目を開閉。運転席のドライバーに、赤ちゃんが寝ているか起きているかを知らせます。
■ネーミングの背景
開発初期段階に行った赤ちゃんのいる親へのヒアリングで、運転中に後部座席の赤ちゃんをあやす言葉の投げかけとして「◯◯ちゃん、いるよ。ここにいるよ」と、親が自身の存在を赤ちゃんに声かけする様子が多く見受けられました。この声かけから着想し、「イルヨ」と名付けられました。
■カラーバリエーション
メインカラーのレッドに加えて、ピンクとバニラを加えた3つのカラーをラインアップしました。実証実験を行なった北里大学医療衛生学部 准教授 川守田拓志先生からの「赤ちゃんの関心を惹き、かつ発達の早期に獲得する色として赤色が効果的」とのアドバイスを受けてメインカラーを選定。また、ビギニングファミリーをターゲットとしたルークスのカラーバーリエーションからイルヨにぴったりな、ピンクとバニラの淡い色彩を2色ラインアップしました。
■イルヨのカスタマイズ
イルヨは、ママパパの特徴にあわせて見た目をカスタマイズできるよう企画。コンセプトモデルでは、メガネをかけさせたり、帽子をかぶらせたりすることも可能にしました。
■公式サイト・ムービー
公式WEBサイトURL:https://www2.nissan.co.jp/SP/INTELLIGENTPUPPET
「INTELLIGENT PUPPET イルヨ」紹介ムービーURL:https://youtu.be/bLslEII2ueM
「赤ちゃんとのドライブ」に関する共同アンケート調査結果
■調査サマリー
乳幼児を持つ親1,113名に対して、「赤ちゃんとのドライブ」に関する共同アンケートを実施いたしました。その結果、後ろ向きチャイルドシートによってお子さまの様子がわからない不安や、ドライバーとお子さまのみでのドライブ中、お子さまが泣いた時にあやせない不安など、親子間のコミュニケーション課題があることがわかりました。
◎6割以上が週に1~2日以上、ドライバーとお子さまのみでのドライブをしている。
◎8割以上が、ドライバーとお子さまのみでのドライブ中に、お子さまが泣いた時にあやせないことに悩んでいる。
◎後ろ向きのチャイルドシートによってお子さまの様子がわからず、不安だと思ったことがある回答者は9割以上。
■調査概要
調査タイトル:「赤ちゃんとのドライブ」に関する共同アンケート調査}
調査対象:20~44歳のアカチャンホンポのアプリ会員(お子さま月齢:生後0か月~1歳6か月)
調査期間:2023年12月22日(金)~12月24日(日)
調査方法:インターネットアンケート調査
有効回答数:1,113名
実証実験概要
イルヨの開発段階において、北里大学医療衛生学部 准教授 川守田拓志先生による実証実験を行いました。
実験では、親子11組にご協力いただき、停車中の車両にそれぞれ座っていただくことで運転中の環境を擬似的に再現。イルヨの有無や、イルヨの動作の有無によって赤ちゃんの注視状況や表情、行動の変化を計測。表情などの変化を分析することで、イルヨによって赤ちゃんを効果的にあやすことができるのかを試験しました。
実験の結果、イルヨが設置されていることで、9割の赤ちゃんがイルヨを注視。その中には身体を起こして手を伸ばしたり、動作に合わせて腕を動かすなどの反応を見せる赤ちゃんもおり、赤ちゃんの関心を惹きつける機能は十分にあることが実証されました。また、チャイルドシートという環境下でありながらも、イルヨが作動することで半数以上の赤ちゃんの感情がポジティブな方向に向かうことが表情分析によりわかりました。
<北里大学医療衛生学部 准教授 川守田拓志先生 コメント>
赤ちゃんの視力は、0歳で0.04程度、3歳で1.0程度と徐々に発達します。色については、白黒や赤色に反応しやすく、明暗差であるコントラストが大きなものや動くものに注目しやすい特徴があります。イルヨは、これらの特性を捉えたロボットといえます。
今回、イルヨの実証実験を行い、赤ちゃんの関心を惹くことを確認しました。ドライバーとお子さまのみでのドライブでは、親と赤ちゃん双方の不安により、ネガティブな感情になりやすく、コミュニケーションに課題があります。イルヨは、赤ちゃんに寄り添い、自動車の運転を単なる移動手段からコミュニケーション空間に変える子守り支援ロボットであると思います。
共同研究者: 榊原七重講師、宮坂真紀子特別研究員
日産&アカチャンホンポ 協業に関する想い
赤ちゃんとのお出かけは、近隣への外出であってもなにかと準備が必要です。お昼寝やご飯や授乳のことなど、ママやパパにとっては簡単なことではありません。しかし、お出かけ先で子どもが見せてくれる楽しそうな姿、なにげない出来事、想定外のハプニングなどは、いつかかけがえのない家族の思い出になります。
思っているよりも短い”赤ちゃん”と一緒に過ごす日々に、家族でもっと気軽に色々なところへお出かけして、今しか見ることの出来ない表情をたくさん発見してほしい、と、そんな思いを共有する「クルマを通して家族の思い出作りをサポートする日産」と「赤ちゃんのいる暮らしをサポートするアカチャンホンポ」が協業し、様々な取り組みをおこなっております。
イルヨ特別体験会について
お客さま向けにイルヨの特別体験会を下記会場、スケジュールにて開催いたします。会場では、家族のための軽自動車「ルークス」にイルヨを設置。運転席に座っていただき、実際にイルヨの機能を体験いただけます。
■イルヨ特別体験会
2024年2月3日(土)~2月4日(日):日産グローバル本社ギャラリー
〒220-8686神奈川県横浜市西区高島一丁目1番1号
2024年2月10日(土)~2月11日(日):アカチャンホンポ ららぽーと横浜店
〒224-0053 神奈川県横浜市都筑区池辺4035-1ららぽーと横浜2F
赤ちゃん本舗について
1932年創業の赤ちゃん本舗は、「スマイルな育児を。アカチャンホンポ」をコーポレートメッセージに掲げ、妊娠・出産・子育てをサポートする専門店として北海道から沖縄まで、国内に120店舗以上を展開しています。
マタニティ&ベビー・キッズに関連する商品や情報、サービスを提供するとともに「赤ちゃんのいる暮らし」を知りつくし、そこから見える社会課題の解決を通じて、安心して子どもを産み育てられる社会の実現をめざしています。
日産「ルークス」概要
家族のためのスーパーハイトワゴンの軽自動車「ルークス」は、高速道路での運転を支援する「プロパイロット」や、駐車時や狭い道での通り抜けをアシストする 「インテリジェントアラウンドビューモニター」など、家族をサポートする先進技術を多く搭載しています。
また、家族4人でもゆったり座れる広々した室内や、たくさん荷物を載せられる荷室、片足をスライドドアの下にかざすだけで、自動で開閉する「ハンズフリーオートスライドドア」など家族に便利な機能・装備がたくさん備わっています。
90周年を迎えた日産
創立90周年を迎えた日産自動車は、「他がやらぬことをやる」という精神のもと、独自の商品や革新的な技術を通じて、世界中のお客さまにワクワクをお届けしてきました。これからもお客さまに寄り添い、より持続可能な未来の実現を目指して、挑戦を続けてまいります。
リリース提供元:日産自動車株式会社