本田技研工業株式会社は、米国の四輪レース開発子会社であるHonda Performance Development(ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント)が、2024年から「Honda Racing Corporation USA(ホンダ・レーシング・コーポレーション・ユーエスエー)」(以下HRC US)へ社名を変更すると発表した。これを機に、HRC USは北米のみならずFIAフォーミュラ・ワン世界選手権を含む、ホンダのグローバル四輪モータースポーツの活動を担い、今後は、HRCとともに個々の強みを持ち寄ることで、開発力をグローバルで高めていくとしている。2024年1月27日~28日にフロリダ州で開催されるデイトナ24時間レースがHRC USとしての初レースとなり、レースにはHRCロゴをまとったAcura ARX-06が参戦する予定だ。
Honda Performance Development(HPD)がHonda Racing Corporation USA(HRC US)に社名変更
~グローバル四輪モータースポーツ開発体制を強化~
米国の四輪レース開発子会社であるHonda Performance Development(ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント、以下、HPD)は、2024年からHonda Racing Corporation USA(ホンダ・レーシング・コーポレーション・ユーエスエー、以下、HRC US)へ社名変更します。
これを機に、HRC USは北米のみならずFIA※1フォーミュラ・ワン世界選手権(以下、F1)を含むHondaのグローバル四輪モータースポーツの活動を担います。そして、日本の株式会社ホンダ・レーシング(以下、HRC)とともに日米のHRC各々が独立したHondaのレース開発専門子会社として個々の強みを持ち寄り、Hondaの四輪モータースポーツの開発力をグローバルで高めていきます。
HRCは、1982年に二輪のレース用車両・パーツの開発、販売を目的として、埼玉県朝霞市で設立され、以後、40年に渡り、ロードレース、モトクロス、トライアル、ラリーレイドなど、さまざまなカテゴリーの世界選手権、および国内選手権で勝利を重ねています。
2022年には、F1を含む四輪レース開発機能が合流し、栃木県さくら市を拠点とするHRC Sakuraが設立されました。以降、4輪レースの開発機能を有したHRCは、HRC Sakuraを中心に、F1用のパワーユニット(以下、PU)に関してRed Bull Powertrains※2(レッドブル・パワートレインズ)に技術支援を行い、Oracle Red Bull Racing(オラクル・レッドブル・レーシング)のタイトル獲得に貢献しています。さらに、2026年からはAston Martin Aramco Cognizant Formula One® Team(アストンマーティン・アラムコ・コグニザント・フォーミュラ・ワン・チーム)にPUを供給していきます。
一方、HPDはインディカー・シリーズ(以下、インディカー)へのエンジン供給を目的にHondaの米国販売子会社であるアメリカン・ホンダモーター(American Honda Motor)の100%子会社として1993年に設立されました。以後、30年に渡ってインディカーをはじめ、IMSA※3ウェザーテック・スポーツカー選手権(以下、IMSA)、SCOREバハ1000への参戦や、ツーリングカーやジュニアカテゴリーレースなどに携わってきました。インディカーでは合計410戦中、180勝をあげ、13回のドライバータイトルと10回のマニュファクチャラーズタイトル※4に加え、伝統のインディアナポリス500マイルレース(インディ500)では佐藤琢磨選手の2回を含む15回の優勝を達成しています。さらにIMSAにはAcuraブランドで参戦しており、2018年から現在までにデイトナ24時間レースを3度制覇、年間ドライバータイトルとマニュファクチャラーズタイトルもそれぞれ3回獲得しています。
なお、2024年1月27日~28日にフロリダ州で開催されるデイトナ24時間レースが、HRC USとしての初レースとなります。昨年、デビュー戦で優勝したAcura ARX-06がHPDロゴをあらためHRCロゴをまとい、この24時間の耐久レースを戦います。
※1Fédération Internationale de lʼAutomobile(国際⾃動⾞連盟)の略称
※2Red Bull Group(レッドブル・グループ)内でF1向けパワーユニットを製造する会社
※3International Motor Sports Association(国際モータースポーツ協会)の略称
※4インディカーの実績はHPDによるワンメイク期間を除く。単独参戦を含むと510戦中280勝
株式会社ホンダ・レーシング 代表取締役社長 渡辺康治のコメント
「HRCブランドを高め、Hondaのモータースポーツ活動を持続していくために、日米Hondaのモータースポーツ開発力を束ねた一体運用は大きな力になるでしょう。日米HRCのエンジニアが協調すればより強くなることができると確信しています。アメリカのスタッフがHRCの仲間になることを心より歓迎します」
ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント社長
デイビッド・ソルターズ(David Salters)のコメント
「HPDには有能な技術者たちが切磋琢磨して、過去30年に渡る北米でのHondaのレーシング・ヘリテージ構築に貢献してきた実績があります。これからはグローバルなレース組織の一員として、日本のHRCメンバーとともに世界のレース界でホンダ・レーシングを体現していく役割を担うことを光栄に思います。変わらず米国でのレース活動に取り組みながら、グローバルな舞台で人と技術を磨いていきます」
ホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)概要
リリース提供元:本田技研工業株式会社
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