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HONDA NX400の車種プロフィール
今回紹介する「NX400」は、2024年4月に発売された中型免許で乗れる400ccのアドベンチャーモデル。先代モデルまでは400Xの名前で発売されていたが、モデルチェンジを機にHONDAがかつてより海外のアドベンチャー系のモデルに冠していた「NX」のネーミングを採用することとなった。フロントマスクのデザインを大幅に変更したことでシンプルかつモダンな印象が強くなり、アドベンチャーモデルでありながらアーバンテイストにあふれたモデルとなっている。
車両の特徴
車体サイズは全長2150mm、全幅830mm、全高1390mm、ホイールベースが1435mm。車両重量は196kgとなっている。ホイールサイズはフロント19インチ、リア17インチで、アルミ製のキャストモデルを採用。タイヤは前後ともにラジアル構造のチューブレス仕様を採用している。
エンジンは水冷4ストロークDOHC4バルブの直列2気筒を採用。最高出力は46馬力/9000回転、最大トルクは38Nm/7500回転を発揮する。燃料はレギュラーガソリン指定となる。
走り
ワインディング
ワインディングではスロットルの開け閉めの頻度が多いだけにエンジンのレスポンスが気になるところだが、このエンジンは180°クランクを採用していることもあり回転上昇はとてもスムーズだ。ただ、これはさまざまなモデルに搭載することを前提とした汎用性の高いエンジンということもあり、例えばエンジンの回転域に応じて表情が劇的に変わるようなドラマチックな味付けは感じられず、どちらかといえば爽快な吹け上がりやスムーズな走りやすさに重点を置いているようだ。
それだけにそれほどキツくない、緩やかなカーブが続くくらいのワインディングならば、3~4速ホールドでほぼオートマチック感覚で走れるほどの感覚。スロットルをドン! と開けたとしてもリアタイヤのグリップが破綻してしまうような怖さはまったくなく、トルクがフワっと伝わるような駆動感で本当に走りやすい。
アドベンチャーモデルということもあり、フラットダートも走ってみた。先述のようにリアタイヤにはフワッとした感じで駆動力が伝わるので、オンロード重視のタイヤながらもズルッと滑るようなことはなく、意外とダートも走りやすい。サスペンションの動きも前後ともにしなやかで、ギャップの上を走ってもしっかりと吸収してくれる。これは先代の400Xよりも改善されているように感じる。ただ、タイヤのブロックパターンは比較的大きめということもあり、土や砂利にしっかりと食い込むわけではないのでスロットルの開けすぎには注意が必要だ。
高速道路
排気量が400ccなのでめちゃくちゃパワフルというわけではないが、それでもライダーがストレスを感じない程度に加速してくれるので、高速道路でも十分に通用するパワーを持っている。スロットルを完全に閉じた状態からパカッと開けても、エンジンの駆動力がじんわりと効率的に伝わる感じなので、上半身が前後に揺すられるようなこともない。これならばロングツーリングでもライダーの疲労は相当少ないと思う。また、19インチのフロントタイヤがもたらす安定感は高速道路では大きく、まるでフロントタイヤが駆動輪であるかのような頼もしい安定性を感じさせてくれる。
総括
スムーズかつ快適な走りでとても乗りやいモデルだとは感じたが、その一方で誰もが抱く“アドベンチャーモデルらしさ”みたいなものはちょっと足りないような気がする。例えばもう少し大型のウインドスクリーンを装備してウインドプロテクション効果を高める、大型の燃料タンクを搭載して航続距離をさらに伸ばす、などなど。大型の本格的なアドベンチャーモデルほどではないにせよ、そういった魅力的な装備をいくつか搭載していれば、アドベンチャーモデルとしての価値観はより高まるはずだと思う。
※当記事は動画「MOTO BASIC」協力のもと、モトメガネが編集構成したものです。
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