プロメカニックがおすすめするバイク工具セット3選！

2023年2月6日2024年9月13日

【brand pickup】

1950年代に創業した京都機械工具（KTC）は、モータリゼーションが一気に広がった1960年代にトヨタ自動車の車載工具として採用される。軽くて強くて使いやすいKTCの工具はメカニックの間でも評判となり、確固たる地位を確立した。そのため現在も多くの二輪、四輪のメカニックがKTCの工具を使っている。

KTCがいいのは耳にするけど、やっぱプロユースなんでしょ？
そう思うメンテ初心者もいるかもしれない。

ちょっとまって！
ビギナーこそ、道具は重要なのだ。

まずは下の写真を見てほしい。

KTCのプラスドライバーの先にネジが付いているのだが、これドライバーの先が磁石になっているわけではなく、
高い精度でできているから、ネジの頭の部分にしっかりとハマり水平にしても落ちないのだ。

メンテナンスはネジ、ボルト、ナット等と緩めたり締めたりを幾度となく繰り返す作業が多い。
そんな時に精度の低い工具だと、ネジやボルトの頭を舐めてしまいがち……。

こうなると自分ではどうにもならず、バイクショップへ泣く泣く持ち込むことになる。

ホームセンターなどで売られているセット工具は価格が安く魅力的に見えるが精度はいまいち。
安さに釣られて購入すると、ボルトやナットを舐めて痛い目に合うかもしれない。

そうならないためにも、工具はいいものを選びたい。

プロのメカニックにとって工具は消耗品だが、
サンデーメカニックにとっては、ほぼ一生モノ。
後で買い直すぐらいなら、最初からちゃんとした道具を選んでおけば無駄な出費も抑えられる。

さて、それじゃいったいどんな工具がいいのか？
プロのメカニックにKTCでオススメのセット工具と、その特徴を語ってもらおう。

KTCの公式HPはこちら！

『いい工具は助けてくれる！　
だからこそ工具選びはすごく重要です』

今回KTCの工具について語ってもらうのは『BIVOUAC所沢×STRADA』の店長・渡辺健さんだ。
『BIVOUAC所沢×STRADA』はオフロードに強いショップとして有名で、
トライアルライダーの全日本チャンピオン・小川友幸選手がふらりと立ち寄ったりと、
著名人からも慕われている頼りになるショップなのだ。

さて、その敏腕メカニック・渡辺さんがオススメする理由とは？

ふらりと立ち寄った小川友幸選手。東京都府中市にモトショップストラーダとして店舗を構えていたときから、多くのバイク業界関係者が通う名店だった。現在は埼玉県所沢市で『BIVOUAC所沢×STRADA』として営業している。
場所：埼玉県所沢市坂之下296
営業時間：10:30～19:30　火曜・水曜定休

『ラチェットドライバが秀逸！』
6.3sq.モーターサイクルツールセット［15点］
SK21523MC　価格￥33,410⇒キャンペーン価格￥31,000

これからメンテナンスを自分でやってみようと思っているひとにオススメなのが『6.3sq.モーターサイクルツールセット』だ。
メンテナンスでよく使うものが吟味され、コンパクトにまとまっている。
ホームセンターでよく目にするセット商品は、収納している工具点数を全面に押し出していることが多い。
でも、バイクで使われているボルトやネジのサイズは決まっていることもあり、整備で使うベーシックな工具は実はさほど多く必要ないのだ。
ということもあり、工具が厳選された『6.3sq.モーターサイクルツールセット』は賢い選択といえる。

その中でも渡辺さんが関心していたのはラチェットドライバだ。

「整備でよく使うのはドライバーなんですよね。そのドライバーがラチェットタイプになっていて、アタッチメントも多い！
携帯工具は省スペースに必要な要素を詰め込んで、なおかつ使い心地がカチッとしていることが重要なんです。
コレはその要件をクリアしていますね。便利で使い心地もいいから僕もほしい……」。

『ラチェットは力を掛けやすい3/8（9.5mm）！ソケットの種類も豊富!!』
9.5sq.片開きメタルケースセット［43点］
SK34323S　価格￥73,050⇒キャンペーン価格￥58,000

メンテナンスの際によく使用するのがラチェットだ。
ギアが組み込まれていることで、ドライバのようにぐるぐる回さなくてもネジやボルトを回せるので作業効率をアップできる。
このラチェットにソケットを組み合わせて使うわけだが、このソケットの差し込みサイズは主に1/4（6.3mm）、3/8（9.5mm）、1/2（12.7mm）の3種類だ。

「バイクやクルマでは3/8を使います。アタッチメントも世界的に見て3/8が多い。
1/4はコンパクトで持ち運びに便利ですが、しっかりとトルクを掛けたい作業には3/8のほうがいいですね。
この『片開きメタルケースセット』では3/8を採用していることからも、バイクのメンテにはぴったりです。

それとラチェットのアタッチメントを取り外す方法が、プッシュキャンセル機構なのもポイントです。
メンテナンスしていると、オイルなどで手がヌルヌルしていること、よくありますよね？
そうなるとラチェットからソケットなどをなかなか外せないんです……。
そこでプッシュキャンセル機構が便利なんです。ラチェットの背にあるボタンを押せばアタッチメントをロックする部分が解除されるので、簡単に外すことができます。

アタッチメントのソケットが６角なのもいいですね。
６角なので、ボルトやナットを面でしっかりと支えてくれるのでトルクをしっかり掛けやすいんです」

上が12角、下が6角。プロや整備になれている人はメンテナンスの各場面でそれぞれ工具を使い分けている。6角は面でしっかりと支えることができるので、よりトルクを掛けやすい。

『ガッツリとメンテするひとならコレでしょ！』
9.5sq.モーターサイクルツールセット（3段3引出し）［56点］
SK35623XMC/XBKMC　価格￥150,130⇒キャンペーン価格￥95,000

これまで紹介してきたセット工具でも十分メンテは可能だが、
より頻繁に整備するユーザーなら、工具の種類が豊富な『モーターサイクルツールセット』が便利だ。
ラチェットに組み合わせるソケットだけでなく、コンビネーションレンチの片側がラチェット仕様になっていることで狭いところでも素早く作業できたり、
ヘキサゴンビットソケットに加えてL型ロング六角棒レンチがセットになっていたりと、同じサイズのネジやボルトでも作業に応じてより効率的に作業できる工具を選べるのだ。

「何気ないところなんだけど、ドライバーの柄が四角なのもいいですね。
柄が丸いとネジを回した時に、どれぐらい回したのかわからなくなる時があるでしょ。
それが四角い柄でさらにロゴが入っていると、回し始めたスタートからどれぐらい回したのかがわかる！
僕はドライバにマーキング入れてたりするけど、KTCのドライバならその必要もないし便利だね。

メッキも良くできてるね！
アメリカ製の工具はメッキがブ厚いんだけど、モノによってはそれでごまかしているところもある。

KTCは国産工具メーカーだけあって、メッキの質、厚さもバランスいい！
精度も高いしね」。