道の概要
「六十里越」という名前のついた道路はふたつあり、ひとつはここで取り上げる新潟県魚沼と福島県会津をつなぐ「六十里越雪割り街道」(国道252号)。もうひとつは、山形県の鶴岡と寒河江(さがえ)をつなぐ、「六十里越街道」(国道112号)で、現在は旧道扱いで、山形自動車道の国道バイパス区間として自動車専用道路の月山道路が代替している。
いずれも古来より重要な物資の輸送路としての役目を担ってきた豪雪地帯の難所の道路である。六十里越道路(雪割り街道)は、その昔六里(24km)が十倍にも感じられるほど、余りに急峻かつ長大な山道であることから六十里という名がついたと言われている。新潟-福島県境の六十里越(標高863m)にはトンネルが掘られたが、現在も崩落などが絶えない豪雪地帯の難所となっている。
関越自動車道小出IC出口から、国道352号と隣接して起点が始まる。道の駅いりひろせを過ぎたあたりから、山岳道路に変貌し只見線と並行しながら緩やかに登っていく。只見線と分かれると、道は急勾配のヘアピンカーブが連続し六十里越トンネルに向う。トンネルを越えると田子倉湖を眺望する六十里越峠開道記念碑の展望駐車場がある。ここから田子倉ダムまでがこの道の真骨頂で、田子倉湖岸を縫うように、アップダウン、ヘアピン、スノーシェルターを走っていく。途中只見線の田子倉湖駅跡があるので鉄道ファンならずとも見学はしておきたい。ここは、湖面と空の間に染まる赤や黄色の紅葉が素晴らしい10月下旬に走りたい。
田子倉ダムには、レストラン等のお土産物店があるので、ゆっくりと休憩し、ダムから東側の景色も楽しみたい。ダムを過ぎたすぐのヘアピンからの景色もなかなか素晴らしい。国道252号線はこの後会津に向って只見線と並走して走る。
2022年冬季の豪雪のため、田子倉湖岸のあいよし橋が崩落し現在復旧工事中で、暫定的な開通となっている。秋の紅葉シーズンに向けて事前に最新の道路状況を確認して走行をしよう。
お薦めのシーズン
- 紅葉の10月下旬~11月上旬
- 残雪の冬季閉鎖後の6月
周辺立ち寄りポイント
◆小出郷広域農道
小出ICを出て少し寄り道をして走りたい道路。山間の水田地帯やコスモス畑の中を走る快走路。